75点 マロン味のアルコール感が最大の特徴。余韻がすーっと長く続くのが、実に心地良い。
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 「春霞(はるかすみ)栗ラベル白 純米吟醸 酒こまち生」が今回のご紹介酒。秋田の日本酒ドリームチーム「NEXT5」の一角として有名な蔵の商品だ 。

 今まで特にビビっとくることがなく、飲む機会が無かったのだけど、この前大塚の「麦酒庵」で最初の一杯として出されて気に入り、即購入した!

 自分だけで選んでると、飲むお酒が偏るんだなぁと実感した出来事だったよ。日本酒は飲んでみないとわからないよね、ほんと。

 やはり、少しでも自分の中に知識というか自前の方針?が固まってくると、冒険しなくなって危険だね。今後もいろいろな人のお薦めを参考にしないとイカンです、ハイ。

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 スペックは精米歩合50%、秋田酒こまち100%、アルコール度16%、亀山酵母(独自酵母)と、最近の吟醸酒としては変わったところはない。

 こういう時こそ家呑みの出番!いつもの環境で飲むと、お酒の細かいところまでわかるのがいい。さあさあ、このお酒もじっくり味あわせてもらおうかッ。


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 早速、開栓してみるよー 。もちろん冷酒でGO!

 おう、香りは実にいい。バナナ系の匂いだね。それに生酒特有のスーッとする気持ちのいい感じ。最近は、料飲店でワイングラスを使った提供が多いから、こういう香りの設計は重要だろう。

 口当たりは実に柔らかい。あー、僕が日本酒を好きになった頃、飲んでいた春霞と同じイメージだ。芯は変わってないんだなぁ、嬉しい。

 味は一言で言うと「マロン風味カスタードクリーム」。甘さとアルコールが混ざった味が、実に栗味である。だから栗ラベルってわけじゃないんだけどね!(蔵元の名前「栗林酒造」からきてる)

 口に含むと、マロン味と共に酸味とアルコールの刺激がくる。このせいで結構濃厚な印象。しかし、このアルコール感は主張が強すぎて、全体の印象にそぐわないのでマイナス点。アル度16%だけど、この突出感、なんでだろう?
 
 このお酒の美点は、飲んだ後の余韻。酸味もアルコール感も消えて、ひたすら上品な甘さがスーッと続くんだよね~。じわーっと広がる味を、目をつぶって味わうと至福♪

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 お店で飲んだ印象と違い、食前酒というより食中酒だった。やっぱり飲み屋における自分の舌は、信用できないなぁ。まあ、お店の「空気」ってやつが、味覚に与える影響が大ってのがあると思うけどね。

 このお酒、残念なのが最初にくるアルコール感。全体的に清廉な味だから、余計に雑味として目立つ。別に悪い味じゃないのだけど、このお酒には不要な味だろう。これがなければ、食前酒としても見事な出来なんだけどなー。

 「春霞 栗ラベル白 純米吟醸 酒こまち生」、美味しいお酒だったけど、あと一歩だった。他のお酒に期待したいところである。


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名称
:春霞 栗ラベル白 純米吟醸 酒こまち生
精米歩合:50%
酒米:秋田酒こまち100% 亀山酵母(蔵付き酵母)
アルコール度:16%
日本酒度:不明
酸度:不明
蔵元情報:合名会社 栗林酒造店
購入価格(税込):1620円/720ml
購入日:平成29年3月11日 
購入店さかや栗林(東京都町田市南成瀬)