78点 初年度の醸造でここまで個性を確立しているのが凄い。来年、再来年が楽しみな新ブランドだ。
今年3月、日本酒好きの間で大いに話題になった新規銘柄をご存知だろうか。それが今回紹介する「水府自慢(すいふじまん) 純米大吟醸 無濾過原酒」である。
なぜマニア達はそんなに盛り上がったのか?その理由は、「残草蓬莱」「昇龍蓬莱」で有名な神奈川の蔵元・大矢孝酒造の杜氏・菊池譲氏が、茨城の明利酒類(協会10号酵母発祥の地)に移籍して初めて立ち上げたブランド(正確には前からある銘柄のリニューアル)だからだ。
いやー、こういうことがあると、さすがに皆さんわかってるなぁと感心した。日本酒は「つくり7割、原料3割」と言われてて(ちなみにワインは「つくり3割、原料7割」)、醸造責任者の交代はそりゃあ大事件なわけなのだ。
今年3月、日本酒好きの間で大いに話題になった新規銘柄をご存知だろうか。それが今回紹介する「水府自慢(すいふじまん) 純米大吟醸 無濾過原酒」である。
なぜマニア達はそんなに盛り上がったのか?その理由は、「残草蓬莱」「昇龍蓬莱」で有名な神奈川の蔵元・大矢孝酒造の杜氏・菊池譲氏が、茨城の明利酒類(協会10号酵母発祥の地)に移籍して初めて立ち上げたブランド(正確には前からある銘柄のリニューアル)だからだ。
いやー、こういうことがあると、さすがに皆さんわかってるなぁと感心した。日本酒は「つくり7割、原料3割」と言われてて(ちなみにワインは「つくり3割、原料7割」)、醸造責任者の交代はそりゃあ大事件なわけなのだ。
僕としては、使ってるお米の表示よりも、つくってる杜氏の名前こそ酒瓶に表記すべきじゃないかなぁとすら思ってる。
原材料を積極的に表記するのはワインからの影響だと思うけど、日本酒じゃ味を推測する要素としてはあまり役立たないんだよね。
◆◆◆
それにしても、杜氏交代がここまで話題になるのも珍しい。僕は主にTwitter経由で知ったのだけど、それを見ていると、菊池杜氏はずいぶんと色々な人に慕われているんだなと感じた。
移籍と同時に新しいお酒を出すというアピールのうまさもあるけど、盛り上がりの一番の理由はやはり菊池氏へのリスペクトだと思う。
日本酒はやはり人が作るものなんだなぁ・・・そんなことを再確認した出来事だったね。
さてさて、肝心のお酒を飲んでみないと!スペックは純米大吟醸、無濾過原酒、精米歩合50%、どうやら一回火入れらしい。そして最大の特徴は、アルコール度14%という低アルコール仕様ということ。酵母は酒蔵が独自に培養する明利10号だ(協会10号とは異なる)。
一番最初に醸したお酒が、低アル純米大吟醸という変わり種。ふーむ、その真意はなんだろうか。
ワイングラスにそそいでみる。ほうほう、青りんご系の香り。アルコール感も強くて、でもバランスよく穏やか。
飲んでみる。これはかなりの薄味!甘口系で酸味もあるけど、限りなく水に近い系の大吟醸だ。風の森を2倍希釈した感じ?まるで出品酒みたい。アルコール度が低いので、甘味が少ないのだろう。
ちなみに、ワイングラスよりも蛇の目のおちょこの方がおいしいぞ。おちょこだとシュワシュワ感が出て、爽快な飲み心地を楽しめる。
何杯も飲んでると、ようやく味の輪郭がわかってくる。マンゴー・・・違うな、マンゴーシロップを薄めたような感じだ。果物なんだけど、ケミカルな果物なんですよ。そしてそれがおいしい。ラムネがケミカルだけどおいしいのと似てるなー。これ、伝わるかな?
このケミカル感を強くさせすぎないための低アルコールなのかもしれない。確かにこの味が強いと、難しいお酒になるかも。しかし、ちょっと物足りないものも事実。あと一歩、何かが欲しいなぁ。
◆◆◆
きっちりした個性が確立しているのがさすが!目指すべき方向性が明確なのだろう。ただ、このお酒自体はまだ改善の余地があると思う。あまりにも水っぽすぎるんだよね。こういう質感は30%~40%の高精白だと逆に面白くなるんだけど、50%レベルだとちょっとマイナスだ。
しかし、最初のお酒でこの出来は凄い。来年、再来年はもっとこなれてくるだろうから、めっちゃ楽しみ。そういう期待が生まれるよいお酒だ。
「水府自慢 純米大吟醸 無濾過原酒」、飲めば応援したくなる茨城の新ブランド。ぜひ注目してほしいぞ!
名称:水府自慢 純米大吟醸 無濾過原酒
精米歩合:50%
酒米:不明
アルコール度:14%
日本酒度:不明
酸度:不明
蔵元情報:明利酒類 株式会社
購入価格(税込):1458円/720ml
購入日:平成29年4月16日
購入店:鈴木酒販(東京都台東区)
原材料を積極的に表記するのはワインからの影響だと思うけど、日本酒じゃ味を推測する要素としてはあまり役立たないんだよね。
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それにしても、杜氏交代がここまで話題になるのも珍しい。僕は主にTwitter経由で知ったのだけど、それを見ていると、菊池杜氏はずいぶんと色々な人に慕われているんだなと感じた。
移籍と同時に新しいお酒を出すというアピールのうまさもあるけど、盛り上がりの一番の理由はやはり菊池氏へのリスペクトだと思う。
日本酒はやはり人が作るものなんだなぁ・・・そんなことを再確認した出来事だったね。
さてさて、肝心のお酒を飲んでみないと!スペックは純米大吟醸、無濾過原酒、精米歩合50%、どうやら一回火入れらしい。そして最大の特徴は、アルコール度14%という低アルコール仕様ということ。酵母は酒蔵が独自に培養する明利10号だ(協会10号とは異なる)。
一番最初に醸したお酒が、低アル純米大吟醸という変わり種。ふーむ、その真意はなんだろうか。
ワイングラスにそそいでみる。ほうほう、青りんご系の香り。アルコール感も強くて、でもバランスよく穏やか。
飲んでみる。これはかなりの薄味!甘口系で酸味もあるけど、限りなく水に近い系の大吟醸だ。風の森を2倍希釈した感じ?まるで出品酒みたい。アルコール度が低いので、甘味が少ないのだろう。
ちなみに、ワイングラスよりも蛇の目のおちょこの方がおいしいぞ。おちょこだとシュワシュワ感が出て、爽快な飲み心地を楽しめる。
何杯も飲んでると、ようやく味の輪郭がわかってくる。マンゴー・・・違うな、マンゴーシロップを薄めたような感じだ。果物なんだけど、ケミカルな果物なんですよ。そしてそれがおいしい。ラムネがケミカルだけどおいしいのと似てるなー。これ、伝わるかな?
このケミカル感を強くさせすぎないための低アルコールなのかもしれない。確かにこの味が強いと、難しいお酒になるかも。しかし、ちょっと物足りないものも事実。あと一歩、何かが欲しいなぁ。
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きっちりした個性が確立しているのがさすが!目指すべき方向性が明確なのだろう。ただ、このお酒自体はまだ改善の余地があると思う。あまりにも水っぽすぎるんだよね。こういう質感は30%~40%の高精白だと逆に面白くなるんだけど、50%レベルだとちょっとマイナスだ。
しかし、最初のお酒でこの出来は凄い。来年、再来年はもっとこなれてくるだろうから、めっちゃ楽しみ。そういう期待が生まれるよいお酒だ。
「水府自慢 純米大吟醸 無濾過原酒」、飲めば応援したくなる茨城の新ブランド。ぜひ注目してほしいぞ!
名称:水府自慢 純米大吟醸 無濾過原酒
精米歩合:50%
酒米:不明
アルコール度:14%
日本酒度:不明
酸度:不明
蔵元情報:明利酒類 株式会社
購入価格(税込):1458円/720ml
購入日:平成29年4月16日
購入店:鈴木酒販(東京都台東区)
神奈川建一()
YouTube配信はじめました。不定期に動画投稿と配信をしています。
神奈川建一のお酒チャンネル
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