75点 貴醸酒仕込み、白麹、オーク樽熟成と、エッジの立った特徴大盛りのお酒。それでも味は穏やかで、完成度高し。

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今回ご紹介のお酒は、日本酒ベンチャーWAKAZEがつくるお酒、「ORBIA LUNA(オルビア ルナ)」である。

WAKAZEに関しては、前回の記事「ORBIA SOL」を参照してほしいが、簡単に言えば日本酒醸造の規制を乗り越えて日本酒の未来をつくろうとしている熱いチームだ。

このお酒は、WAKAZEがクラウドファンディングによって資金を募集してつくった日本酒である。

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お酒のスペックは「貴醸酒仕込み(水のかわりにお酒で仕込む手法)、酸度3.4、日本酒度-44、酒米・酒の華&雪化粧、麹・白麹&黄麹、酵母・協会7号(泡なし)、オーク樽熟成、委託醸造先・渡會本店(山形)」というもの。どこまで盛ってるのと言いたくなる、イケイケドンドンな仕様だ。

こういう尖ったお酒は、クラウドファンディングと相性がいいよね。僕もこのお酒の募集を見て、「なんて楽しいお酒つくってるんだー!わははははははッ!」と爆笑しながらポチってしまっている。

他にもこんなお酒の資金が募集されていたぜ。

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(2つめのお酒はすでに購入済みなので、レポートを待っていてほしい)


見てもらうとわかるけど、値段はけっこう高い。高級大吟醸クラスだ。それでも注文が集まってる事実から考えると、「チャレンジングなお酒を待ち望む客は一定数いたが、メーカーが需要に応えてなかった」ということなんじゃないかと思う。

あと変なお酒つくっても、酒屋が売ってくれないというのもありそう。クラウドファンディングは直売だから、この問題は無視できるんだよね。


いやー、いいよいいよ、こういうのもっと増えてほしい。火落ち菌を活かしたお酒とか、中田英寿が言って聞いたAIがつくるお酒とか、常識はずれのお酒が出てくると面白い。

こういったチャレンジは95%ぐらい失敗するだろうけど、5%の成功があれば日本酒の未来が楽しくなると思うんだよね。

いまでこそ増えた白麹(焼酎用の麹)を使った日本酒だって、麹つくるメーカーさんがずいぶん前から提案していたのに、まるで見向きもされなかったらしい。市場に直接「お前ら、これ欲しいか!」って聞けるクラウドファンディングは、お酒の将来に役立つと思うんだ。

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さて、前置きが長くなったけど、ティスティングだ!冷酒にワイングラスでいくよー。

香りはモワッとした独特なもの。酸味があるので嫌じゃない。うーんフルーツというより・・・ドライフルーツ?いちごとかイチジクとか、柑橘系じゃないこってりした甘さのやつ。

飲んでみる。おお、予想通り酸味がある。これまた柑橘系じゃない感じ。熟した甘さも混ざって干しぶどう、レーズンのようだ。う~ん、エレガント。わりとパンチがないので、サラサラしている。

オーク樽のせいか貴醸酒仕込みのせいかはわからないけど、この枯れた感じ、いいねー。古酒でもこういう味は難しいだろうし、独自の味がちゃんとできてる。

再度飲む。うんうん、やっぱいいね。お酒に同梱されていた干しぶどうやイチジクのドライフルーツと一緒に飲むと、これまた甘さが際立つ。よくできてるなぁ。

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落ち着いたエレガント系甘口酒だったぜ。ただ、僕としては酸味の強烈なインパクトがある「ORBIA SOL」の方が好きかな。まあ、これは好みの問題でしょう。

初めての蔵元、初めてのお酒をいろいろ飲んで思うのは、今の日本酒って本当にレベルが高い。ハズレに出会う方が難しいんじゃないかって感じる。

そういうすごい時代だから、皆も躊躇なくクラウドファンディングに申し込めるんじゃないかな。

「WAKAZE ORBIA LUNA」、またまた応援したい蔵元が増えた、そんないい出会いのお酒だった。機会があったら、ぜひ飲んでみてほしいぞ。

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名称:ORBIA LUNA(オルビア ルナ)(貴醸酒、純米酒)
精米歩合:麹米55%、掛米60%、黄麹と白麹使用
酒米:酒の華32%、雪化粧68%、協会7号酵母(泡なし)
アルコール度:15.5%
日本酒度:ー44
酸度:3.4 アミノ酸度1.1
蔵元情報:株式会社 渡會本店
購入価格(税込)9000円(クラウドファンディングによる、食材&2本セット)通常価格は2808円/500ml
購入日:平成29年2月18日 
購入店Makuake


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