40点 遠心分離機を使ったにごり酒。香りも味もチャレンジしてることはわかるが、見事に失敗している。残念なお酒。

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今回のお酒は、新潟県の千代の光酒造による「千代の光(ちよのひかり) 純米吟醸KENICHIRO 遠心分離にごり酒 (瓶燗火入れ)」を飲んでみた。

いやー、さすが新潟、蔵元数日本一(約90蔵)あるだけあって、飲んでも飲んでも新しい蔵が見つかりますな。

こちらのお酒は初めて飲む。酒屋さんで見かけて、モダンなラベルと濁りが透けて見えるルックスが気に入って買ってみた。僕、にごり酒好きだしね。

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で、飲んでみた感想だけど、「こりゃ、失敗作だ。悪いけど酒屋さんレベルで弾いてくださいよ…」というものだった。久しぶりに残念なの飲んでしまったよ。

まず、香りがダメ。にごり酒らしくお米の匂いがするのだけど、これがお米を研いだ時の研ぎ水の香りなのだ。家で炊飯する時、匂うアレである。これはないだろう。

飲んでみると、これまた研ぎ水!お米の甘味というより、お米の雑味だ。これに新潟的な淡麗さが加わるのだから、余計に研ぎ水っぽい。

いや、ちゃんと吟醸酒らしい華やかな味はあるけど、この雑味のおかげで、台無しになっている。

開栓後1週間ぐらい置いてみても変化はなし。熱燗は怖くてやる気もおきず。うーん、ひたすら残念だ。

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このお酒、にごり酒の新しい味にチャレンジしたものだと思う。挑戦なしに生き残っていくことはできないからね。これ自体はいい。

ただ、失敗作を売らないでくれ!とは言いたい。販売店の解説を読むと、このお酒は若手の次期蔵元が仕込んだお酒で、2016年に試作品を公開、今年2017年に初めて一般販売したものだそうだ(ソースはこちら)。新しいお酒をつくるのは大変なのはよくわかるんですが・・・。

こういうお酒、酒屋さんは「こんな失敗作売れん!」みたいに言えないのかなあ。言えないんだろうなあ。

特約店契約の詳細は蔵元ごとに違うんだろうけど、販売商品は全種類仕入れること、なんて契約はありそうだ。もしなくても、言いにくいだろう。

とにかく、このお酒はまったくお勧めではありませぬ。地酒もハズレはあるものだ。だから面白いんだけどね。

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名称:千代の光(ちよのひかり) 純米吟醸KENICHIRO 遠心分離にごり酒 (瓶燗火入れ)
精米歩合:50%
酒米:越淡麗100%
アルコール度:16%
日本酒度:不明
酸度:不明
蔵元情報:千代の光酒造株式会社
購入価格(税込):1728円/720ml
購入日:平成29年3月18日 
購入店丸木屋(横浜市鶴見区)


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神奈川建一(@KanagawaKenichi)