85点 辛口の原酒をた~っぷり味わえるお酒。高アル度、高日本酒度だが重さはなく、軽やかなうま味が実に心地よい。
皆さんは、昔飲んでみてイマイチだなぁと感じた銘柄が、改めて飲んでみたら大ヒット酒だった経験はありますか?
「まんさくの花 特別純米生原酒 うまからまんさく 番外品」は、まさにそういう経験を、僕にさせてくれたお酒である。
日本酒飲みはじめて間もないころ、伊勢丹新宿店で試飲販売していたまんさくの花(銘柄は覚えてないッス)を購入してみたのだが、家飲みではいい印象も悪い印象もなく「別にリピートする必要もないかぁ」と、それ以降僕は興味を持たなくなったのだ。
日本酒に限らず飲食物ってのは、第一印象が超重要。ここでつまづくと一切興味がなくなるから怖いものだよねぇ。
しかし、大好きな日本酒ブログ・日本酒感想日誌さんの記事を読んで、一気に飲みたくなりまして。
まんさくの花 うまからまんさく 番外品 特別純米生原酒 28BY
運良く同じものを購入して飲んでみたら「めっちゃウマいじゃん!俺のバカ!」となって(笑)。
例えるなら、普段なんとも思っていなかった同級生が、一緒にファンタジー異世界に飛ばされたとたん超魅力的に見えるようになって、つい告ってしまう感じでしょうか?(どこのラノベだ)
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このお酒はまんさくの花の定番商品・うまからまんさくの特別版で、通常と異なり「日本酒度約2倍、生原酒仕様」というのがポイント。スペックの詳細は「特別純米 生原酒 精米歩合55% 日本酒度+15、アルコール度18度、酸度1.5」である。
数字だけ見ると、なんともゴツいお酒である。日本酒度とアルコール度高ッ。でも、特別純米にしては精米歩合が高く、そこが注目点なのかもしれない。
本当はノーマルのうまからまんさくから飲むのが正しいのだけど、いきなり番外品からはじめてしまってすまない。食べる順番無視して大トロの握り寿司からスタートしてるようですまないっ。
がっつり冷蔵庫で冷やしてから開栓!ワイングラスに注いで香りをみる。ほうほう、明確な酸味、そしてアルコールを予感させる甘さ。「オイラ、原酒だぜっ」という主張である。白ブドウとかレーズンとかをイメージするな。
ゴクリと飲む。こ・れ・は!うまい、うますぎる、分厚いうま味の集合体だッ!!
まずめちゃくちゃミネラル感がある。すっごいおいしい水を飲んだ時に感じるあれだ。酸味がいい仕事しているんだろうけど、甘味が薄い分このミネラルがとても目立つ。
そしてうま味!出汁を添加したんじゃないかってぐらいうま味満載。原酒らしい濃さだけど、飲みにくさはないぜ。これは上に書いたミネラル感や、アルコール特有の甘さがうまくフォローしているからだと思う。もう、魚介系のラーメンスープのようだッ。
このうま味から辛さにつながるのだが、これがスーッと軽やかに変化していくから気持ちがいい。ほんとバランスがいい。この飲みやすさと食中酒としての万能感は、氷結のグレープフルーツや、ストロングゼロのビターレモンを思い出すよ。
原酒のうま味ドーン!という派手なお酒だけど、嫌いな人は少ないんじゃないかな。濃いお酒好きなら食前から前のめりに。薄味好きでも、食事の後半に持ってくればその良さを十分に楽しめると思う。
ちなみに熱燗も常温もおいしく、燗冷ましもグッド。さらに開栓後1~2週間は余裕で味がもつという、生酒なのに素晴らしい安定感。うん、傑作です!
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いやあ、今まで飲んでなかったことを後悔するいいお酒でした。これだから日本酒ブログ巡りはやめられないのだ。
自分ひとりじゃ飲めるお酒、出会えるお酒はごく一部だものね。他の人の推薦するお酒を素直に飲んでみるのは、実に楽しいぞ。
僕のブログも、皆さんにそんな経験ができるきっかけになればと祈ってる。今後も頑張っていきます。応援してくれると嬉しいな!
名称:まんさくの花 特別純米生原酒 うまからまんさく 番外品
精米歩合:55%
酒米:秋田県産秋の精100%
アルコール度:18%
日本酒度:+15
酸度:1.5
蔵元情報:日の丸醸造 株式会社
購入価格(税込):1404円/720ml
購入日:平成29年4月16日
購入店:モリタヤ酒店(東京都荒川区)
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神奈川建一(@KanagawaKenichi)
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純米酒のことならこの本。水割り日本酒とか面白い提案も興味深いぞ。
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