75点 酒屋で常温保管OKな火入れ酒なのに、ショックを受けるほどのフレッシュ感。秋田らしい甘さをお手軽に味わえる良酒だ。

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前回うまからまんさく番外品で、昔飲んでスルーした銘柄の再発見という楽しみを味わった僕。さっそく二匹目のドジョウを狙って、次のお酒を買ってきたYO!

それが秋田の「山本 純米吟醸 ピュアブラック」だッ。潤黒と書いてPure Blackと読ませる。いいぞぉ、厨二っぽい雰囲気だ!

山本は、僕が日本酒を好きになりはじめた時、通っていたお店に新政と一緒に並んでいることが多かった銘柄。当時は手当たりしだい飲んでいたので山本も何度か買ったのだが、特別なおいしさを感じることがなかったので買わなくなったのだ。

しかーし、人の味覚は進化するもの!僕も多少は日本酒に慣れてきたので、ブラックのボトルがイカスこいつを買ってきたのだ。再チャレンジは自分の舌の進化も実感できるけど、蔵元のレベルアップも体験できる。日本酒歴が長くなってきた人ほど、試してほしいな。

例えるなら、10年前流行ったグラビアアイドルになぜかマイブームがきてしまい、つい過去の写真集を買ってしまった感じでしょうかッ(きいてねーよ)。

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このピュアブラックは、山本のラインアップの中でも定番商品と思われる。酒屋でも飲み屋でもよく見るしね。スペックは「純米吟醸 火入れ 精米歩合50%(麹)55%(掛米)、アルコール度15%」。酵母は協会12号らしい。12号って百十郎の赤面と同じ。もう頒布されてないらしい酵母みたいだけど、それでもあえて使ってるのか~(正解は秋田酵母No.12でした!ミスすいません)。

このお酒最大のポイントは、酒屋で常温棚に置かれて販売されていたこと。ということは、加熱処理済み(1回か2回かは不明)日本酒なのだ!

ぱっと見同じNEXT5の新政No.6に似ているから、てっきり生酒だと思っていたけど、火入れなんだ。常温保管可能なお酒は、扱いが楽だから俄然興味わいてきましたぜ!

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さ、飲んでみましょう~。もちろん冷酒で、今回は蛇の目にそそいでみる。

すぅ~~~。ほおお、香りがほとんどない。12号酵母は独特の吟醸香がウリらしいのに、面白いつくりだ。どういう設計なんだろう、興味あるな。

ゴクリゴクリゴクリ、んん!これはムッチリしている!そして青りんごを思わせるうま味がみっちり詰まっていて、口の中でクチュクチュしたくなるぞ。こう、小籠包とかダシが効きまっくた水気の多い料理を食べた時の感じ!伝わってるかな?

そして、なんというフレッシュ感!パアッと酸が口の中で広がるのだ。これはまさに生酒を思わせる快感!これ、かなり凄いぞ。火入れでいったいどうやって??ラベルの裏にもフレッシュさを重視したことが書いてあるけど、言うほど簡単じゃないはず。

これは新政や王祿・・・いや、風の森に似ている。そう、あのダシ感とかシュワッと後半広がる感じとか、かなり似ている。風の森は生酒なんだけど、実は温度変化に強いという特徴がある。うーん、なんか共通点あるのかなぁ。興味津々。

開栓後の賞味期限は短めなので注意。3日ぐらいが限度かな(もちろん冷蔵で保管ね)。その後は酸味の減少とともにフレッシュ感が失われ、ダレた甘さが目立つお酒になるぞ。家飲みなら、なるべく4合瓶で買うことをおすすめするぜ。

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このうまさ&軽さで火入れ、これいいなぁ。日本酒飲み始めた人か、全く飲まない人に飲んでほしい。保管が楽だし、プレゼントするときにも失敗して味が劣化する心配も少ないし。

日本酒の生酒って、他の酒類と比べてかなり管理が面倒な方だから、日本酒好きじゃないとなかなか扱いにくい点もあると思う。そういう時に役立つのがこういうお酒だ。

「山本 純米吟醸 ピュアブラック」、ユーザーフレンドリーなフレッシュ系日本酒だ。使い道に夢が広がる良酒。ぜひ一度体験してみてほしいぞ。

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名称:山本 純米吟醸 ピュアブラック(火入れ)
精米歩合:麹米50%、掛米55%
酒米:不明(おそらく秋田酒こまち)秋田酵母No.12
アルコール度:15%
日本酒度:不明
酸度:不明
蔵元情報:山本 合名会社
購入価格(税込):1620円/720ml
購入日:平成29年4月29日 
購入店山屋(東京都目黒区自由が丘)


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吟醸系の日本酒飲むなら、専用グラスがおすすめ。ステムつきならこれがマストだ。