75点/100点 超軟水で仕込まれる辛口純米酒。やわらか~いお水にうま味、苦味がふんわり浮かぶ。優しいが濃厚なお酒。

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みなさんは前知識のない状態で新規のお酒を選ぶ時、何を基準にします?

ラベルデザイン、特定名称、お米の種類、などなどあるけど、僕が最近一番頼ってるのが「都道府県」で選ぶ方法だ。

今回ご紹介する「月山(がっさん) 芳醇辛口純米」は、初めて訪問した酒屋で「島根県」の地酒だから購入してみたお酒である。もちろん初購入だ!

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日本酒はワインと違って地域性が出にくいと言われるけど、最近はそうでもないよなーと感じるようになった。特に県ぐるみでイメージ統一に力を入れる山形や、長野、秋田、福島。西なら鳥取、兵庫、そして島根などがキャラクターをつかみやすい気がするね。

島根県は「苦味、強烈なコク、変態的なお酒」、こんなイメージ。全然褒めてないって!?そんなことないよ、最高だろ変態酒!だいたい王祿のせいだけど!

この月山は、島根県産ということに加えて、芳醇辛口なんて素敵ワードがラベルに付いていたので即購入。いやあ、最近は辛口って言葉に弱くていけませんね。

え、お前神奈川県住んでるんだから、郷土愛で神奈川のお酒買えよって?ハッ、郷土愛なんて犬にでも食わせておけ。うまい酒こそが正義。そこに愛情や仁義なんて必要ないのだぁぁぁぁぁぁぁ!!!(翌日、射殺された筆者の遺体が見つかる)

実はいずみ橋とか残草蓬莱(昇龍蓬莱)好き。近いうちにレビューしたいな。

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このお酒のスペックは「アル度15~16%、精米歩合70%、日本酒度+9、酸度1.9」という日常酒らしい数値。お値段も安くて、税込1214円である(4合瓶)。

なんとなく常温がおいしそうなお酒だけど、まずは冷酒で。蛇の目のおちょこに注ぐぞ~。ちなみに香りはとても少ない。

おおおッ、口当たり超柔らかい~。さすが仕込み水が超軟水なだけある。甘味があって、ちょっと果物っぽい。でも山形や秋田のフルーティさとは随分違う。

これは・・・そう、スイカ味!水っぽい果物感!スイカって過剰なぐらい水々しいじゃない?その中にじんわり甘さがあるのだけど、この月山の口当たりは、まさにその感じである。

ただ甘味は早めに濃厚なうま味に切り替わり、最初は隠れていた辛さがぐぃーっと最後まで力強く続く。おうおう、いいね~。

そして個人的に島根らしさだと思っている苦味が、見事にキレのアクセントになっている。ほんと島根のお酒は苦味の使い方が上手だねぇ。

ちなみに、常温も予想通りにいいお酒。口当たりの水っぽい甘さはより芳醇になって、キクマサの上撰辛口純米のようになるよ。

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いいねぇ、この水っぽさ、そしてドライな苦味!やっぱり島根のお酒はいいぞ。

ここで思い出したのは、秋田の「うまからまんさく」。あれに方向性がとても似ているのだ。ただ、あっちのほうが垢抜けていて、特別な日のお酒って感じ。この月山は、日々の晩酌酒というイメージだね。

「月山 芳醇辛口純米」お手軽に島根のお酒を楽しめる、良質な辛口酒だった。ドライな日本酒好きの皆さんは、ぜひ体験してみてほしいぞ。

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名称:月山 芳醇辛口純米(火入れ)
精米歩合:70%
酒米:不明
アルコール度:15~16%
日本酒度:+9
酸度:1.9
蔵元情報:吉田酒造 株式会社
購入価格(税込):1214円/720ml
購入日:平成29年4月22日 
購入店ほまれや酒舗(横浜市南区)



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