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味の傾向:
爽快な超辛口の夏酒!・・・と言いたいところだけど、実は口当たりかなり甘く濃厚な甘辛純米酒。アル度が高いので刺激は強め。もともと甘い(NOTフルーティ)お酒を、アルコール感と生酒感、そして辛さで豪快にキレキレの味にした感じだろうか。クラシックなつくりだ。

おすすめシチュエーション:辛口ではあるがこってりコクもあるので、辛口本醸造と生もと純米のいいとこどりのようなお酒。食中がベストだけど、好みの味なら食前食後もイケるだろう。照り焼き系(豚、鶏、あなご)や、ムッチリしたイカやタコの刺し身などが合いそう。

評価:70点/100点(地酒として合格点。十分うまい)

◆◆◆

日本有数の酒飲みの県、高知県は司牡丹酒造の「船中八策 零下生酒(せんちゅうはっさく れいかなまさけ)」をご紹介!名前の由来は、もちろん坂本龍馬の船中八策から。どうやら日本酒卸の岡永が主催する日本名門酒会のオリジナル商品のようだ。とはいえ流通量はとても多く、居酒屋を含めてよく見かける。ラインナップは定番の無印と、季節商品として薄にごりやひやおろし、しぼりたてがあり、この零下生酒は夏の限定商品だ。

いやあ、見てくださいよ、この銀色と青をメインとしたギラギララベルを!炎天下から酒屋に逃げんこんで、「オヤジィィィ!その酒くれ!そのままでいいぞ、すぐかっ食らうからなッ」なんて言いたくなるような、喉を潤してくれそうな瓶だ。

しかし、そんな想像は即刻裏切られる。冷酒で飲むと、香りはほんのりと甘い。そのまま飲むと・・・どへぇ、甘い!これが辛口???口当たり強めのアルコール感があり、そのままドライな甘さ(酸味がない甘さ)が攻め込んでくる。この甘さは、お米の甘さというより、アルコールの甘さだ。

後半は味が反転し、グイグイと辛さが増してキレまで持っていく。甘さは最後までこってりある。う~ん、この甘辛さ覚えがある。灘のお酒だ、大関ワンカップを思い出す。若い飲み手の方は「クラシックなお酒だなぁ」と感じるのではないだろうか?

やや古めかしい味だけど、狙いがしっかりしてるお酒。強い味の料理などと食中に楽しめば、最高のパフォーマンスを発揮しそう。すきっり感がほしいけど、コクもほしい。そんな欲張りなあなたにオススメだ。

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名称:船中八策 零下生酒(生酒、28BY、純米)
精米歩合:60%
酒米:不明
アルコール度:16%~17%
日本酒度:+8
酸度:1.6 アミノ酸度:1.3
蔵元情報:司牡丹酒造 株式会社
購入価格(税込):1706円/720ml
購入日:平成29年7月8日 
購入店:日吉東急avenue(横浜市港北区)


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