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味の傾向:
ドライな口当たりの本醸造に対して、この別撰本醸造は一口目からトロリと甘い。香りも華やかで、ほぼ吟醸酒だ。しかし、後味がスッキリ爽やかなので、くどさというものが存在しない。絶妙なバランスである。

おすすめシチュエーション:温度は冷酒からぬる燗あたり。気持ちのいい香りを活かした温度にしよう。飲むタイミングは食前から食後までOKの万能選手。食事の相性は吟醸酒用のメニューがおすすめ。モッツァレラチーズと果物のサラダ、タコのマリネ、サーモンのカルパッチョ、おぼろ豆腐(塩)などなど。

評価:90点/100点(味も凄いがコストパフォーマンスが高すぎる銘品)

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前回に引き続き、静岡県の磯自慢を紹介!本醸造のワンランク上の商品、「磯自慢(いそじまん) 別撰 本醸造」であるッ。

いやー、この前の本醸造もすごかったけど、この別撰本醸造もすごいですぜ。磯自慢はレギュラー商品で本醸造がなんと3種類もある(無印、別撰、特撰)。アル添に対する自信を感じさせるぜ。この別撰本醸造は、精米歩合を60%にアップ。さらに使用米は、兵庫県・特A地区東条産・特等山田錦100%に変更している。これで吟醸造りしてるのだから・・・これってほぼ吟醸酒だよね?(笑)

さて、そそいでみる。もちろん冷酒だ。かぐわしい香りがホワワワ~ンと漂い、幸せな気分にしてくれる。これがアルコール添付の吟醸香としては実にバランスが良く、エレガントだ。アル添の吟醸酒は、カプロン酸エチルというリンゴを思わせる香りが強いことが多いが、このお酒はそういうことがまるでない。お見事。

飲んでみる、ゴクリ。うおおお、めっちゃメロン味やん!うめぇぇぇぇぇぇ!メロンって果物の中でも水っぽいじゃないですか。このお酒の加水感、アル添のバランス、そこに投入される吟醸造りの甘さが共鳴しあって、完全にメロン味となっている!うわぁ、感動だ。

そして、味の中間から後半にかけての変化が磯自慢本醸造の真骨頂。フルーツの甘さはあっという間に消え、アルコール感をともなったスッキリした後味が、口の中をサラリとリフレッシュさせてくれる。似たようなつくりは新潟の淡麗辛口などが思い出されるけど、あちらほど辛くもなく独特の後味だ。似ているのは、飲めば飲むほど喉が渇き、連続して飲んでしまうところか。

このお酒、磯自慢酒造の直売所で無印の本醸造と一緒に買ったのだけど、飲み比べて感じるのは、明確なキャラクターの違いである。飲む前は、同じ本醸造だしたいして違わないでしょフフン、と侮っていたのだ。

しかし、飲んでみると全然違う!本醸造は無愛想で実直な食中酒だけど、食事の中でストロベリーを思わせるキリッとした甘さでリズムを作ってくれる。対してこの別撰本醸造は、乾杯から食後までこなせるオールマイティーなお酒で、口当たりからメロンの味がする華やかな日本酒だ。いやいや、たった数百円しか値段が違わず、特定名称も同じなのに個性の立っていること!磯自慢の技術力に、ただただ驚くだけである。

「磯自慢 別撰 本醸造」、ぜひ一度飲んでみて欲しい。凄い酒蔵とはどういうものかがわかるだろう。

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名称:磯自慢 本醸造 別撰(2回火入れ、H28BY)
精米歩合:60%
酒米:兵庫県・特A地区東条産・特等山田錦100% 酵母:自社保有株
アルコール度:15%~16%
日本酒度:+4~+5
酸度:1.2
蔵元情報:磯自慢酒造 株式会社
購入価格(税込):2625円/1800ml
購入日:平成29年8月8日 
購入店:酒友 寺岡酒店(磯自慢直売所)(静岡県焼津市)


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