味の傾向：シュワシュワする微発泡系日本酒。この手のお酒らしく酸味が主役だけど、うま味と甘味が下支えしていて、実にバランスがいい。初心者をはじめてとして、万人向きの味だ。このあたりのセンスは、さすが田酒といったところか。
おすすめシチュエーション：飲み方は間違いなく冷酒。それも５℃～１０℃ぐらいにきっちり冷やそう。賞味期限は短いので、開けたらすぐ飲むこと。味のバランスがいいので、食前はもちろん食中もお手の物。和食、フレンチ、イタリアンまで問題なく合う。生ハム料理、白身魚のムース、炙りカツオ、揚げ出し豆腐、軽やかなものに好相性だろう。
評価：８０点/１００点（際立った個性。わざわざ飲むに足るお酒だ）
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久しぶりの田酒のご紹介！「田酒 純米吟醸 古城乃錦（でんしゅ じゅんまいぎんじょう こじょうのにしき）」であーる。田酒をご存じない方に説明すると、青森県にある西田酒造店の商品で、派手じゃない味ながら食事にピタッと寄り添う見事なつくりで、たくさんのファンを抱えるブランドだ。酒販店では購入に制限があることが多い。
このお酒は青森県の酒造好適米である「古城錦」というお米を１００％使用している。なんでも青森の古い酒米で、一時生産が途絶えたものを復活させてお酒づくりに使ってるのだとか。お酒のスペックは、精米歩合５０％の純米吟醸。どうやら一回火入れの生詰らしい。
いやー、楽しみ！田酒は「特別純米」「特別純米 山廃仕込」は家飲みしたことあるけど、純米吟醸以上のクラスはまだ飲んだことないのよね～。同じブランドでも、吟醸づくりをしているものとしてないものでは、全く味が違うこともある。果たして田酒はどうか？ワクワクするね！
きっちり冷やしてグラスにそそぐ。ほうほう、香りは実に華やか。リンゴを思わせる甘～い匂いに、バナナな匂いも混ざってる。青草っぽいニュアンス（生酒に特有の香り）もあるので、瓶燗火入れしてるのかな？実にアロマティックな香りだ。気持ちいい～。
飲んでみる。ピチピチピチ・・・シュワシュワ～。んん！これは、レモンスカッシュや！
なんとびっくり、新政や山本のような、微発泡感たっぷりの爽快系純米吟醸だ！口をつけると酸味がうま味甘味炭酸感と共にドーンときて、その後スルスルスル～と口の中にとけていく。「最初どかーんと爆発するタイプ」のお酒だ。レモンを思わせる酸味もあり、爽快という感想がふさわしい。
しかし、そこは田酒。酸味メインでありながらも甘味うま味の仕事っぷりが見事。特にうま味がすばらしく、これのおかげで食中でのパフォーマンスが半端ないのだ。いろいろな食事の味が加速するというか・・・やっぱり純米吟醸でも田酒は田酒だなぁと感心しきりである。
ただ、この手の発泡系特有の問題だけど、翌日大幅に味が変わってしまう。具体的には炭酸が抜けてしまう。僕はこれが苦手なので、ちょっと残念。こういうの、なんか注意書き付けてくれないかな。
とはいえさすが田酒！と思わせる傑作日本酒だった。「田酒 純米吟醸 古城乃錦」、もし見つけたらぜひとも飲んでみてほしい！
名称：田酒 純米吟醸 古城乃錦（１回火入れ、H２８BY）
精米歩合：５０％
酒米：古城錦１００％
アルコール度：１６％
日本酒度：不明
酸度：不明
蔵元情報：株式会社 西田酒造店
購入価格（税込）：２０１３円/７２０ｍｌ
購入日：平成２９年７月１５日
購入店：栄家長谷商店（東京都府中市）
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