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味の傾向：とんでもなく華やかな香りを発する驚異の普通酒。味はメロンのようだ。軽やかというより重厚で、アルコール感たっぷりの甘さで魅せてくれる。フィニッシュは醸造用アルコールらしい豪快なキレ。好みに合えば最高だ。

おすすめシチュエーション：必ず冷酒で！冷酒の温度はお好みかな。僕はちょっと温まった方が好きだ。タイミングは食前か食後がおすすめ。軽いつまみでお酒を楽しもう。魚類の梅肉和えや酒蒸しなどがいいかも。重い甘さがあるので、中華もいけるかもしれない。

評価：７５点/１００点（地酒として合格点。明確な長所がある）

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今日のお酒は、関東のスーパー・コンビニでじわりじわりと売れ行きを伸ばしてる菊正宗のニューフェース、「菊正宗　ギンパック」をご紹介。見ての通りパック酒だ。しかし！ふふふ、ただのパック酒じゃないんだなぁ～。

簡単に言うと「日本初の全国流通する格安フルーティ日本酒」である。そう、あの十四代、飛露喜、而今や新政がブームに火をつけて、一躍日本酒のメインストリームとなった芳醇な日本酒タイプだ。それまでの菊正宗や大関、白鶴などの大手のお酒も甘かったが、それはお米やパン、芋を思わせるような穀物系の甘さだったと思う。リンゴやピーチ、メロンやマンゴーがイメージに使われるようなお酒が、やっとスーパーでも売られるようになったのである！

正直「１０年早く出ろよ！」という気もしないでもないけど、ちゃんと高クオリティで出してきたのは偉い。なにせ９００ｍｌで６４５円（税込　ドンキ価格）というとんでもない安さだ。大手のお酒は酒質も良くおいしいのがたくさんあるけど、いかんせん今時の日本の食卓事情に合わなさすぎる。ハーブやバルサミコ酢、オリーブオイルにバター、マスタードを使った料理に、甘苦い日本酒なんて・・・そりゃ合いませんよ。このギンパックの発売で、ようやく日本酒が現代の食卓に追いついたと言えるだろう！


ワイングラスにそそいでみる。ウヒョ！もう、キャップを開けた瞬間にメロンとリンゴの香りが匂ってくるぜぇ！すげぇすげぇ。日本酒普段飲まない人ほど驚くに違いない。主張しまくる香りだ。これはキクマサHA１４という、オリジナル酵母のおかげ。最強の香り系酵母・高知のCEL２４といい勝負じゃないだろうか。

冷酒で飲んでみる。おう、けっこう重い。酸味もうま味も控えめで、ひたすらヘビーな甘さが続く。ただ冷酒であることと、香りのおかげでフルーティさがうまく役立っており、昔の日本酒のような地味な甘さになってない。本醸造みたいに軽やかかと思ったけど、意外と重さがあるなぁ。へ～。

普通酒らしく、全体として醸造用アルコールの存在感が大きく、味はケミカルな印象だ。後半は強い辛さと酸味苦味で強引にキレるしね。ただ別に嫌な感じではなく、メロンソーダの独特な化学感というイメージだ。いいねぇ。普通酒という縛りの中で、全力でつくったぜ！という感じがする。


いやあ、いいですよこれ。アラはもちろんあるけど、方向性がフルーティにピシッと向いてるので、ブレというものがない。誤解を恐れずに言うと「磯自慢　別撰　本醸造」に味がとても似ている。「吟醸香が香るアル添酒で、味はアルコール感と甘さがまるでメロンみたい」という軸がそっくりなんだよね。さすがにつくりの良さは比べ物にならないけど、正直飲んだ時にまっさきに思い出した味なのだ。あの味が僕らの食卓に、いつでもどこでも。ねぇ、これってすごくない？

「菊正宗　ギンパック」、ついに登場した新しい日常酒だ。歴史の目撃者となるべく、ぜひ飲んでみて欲しいぞ。

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名称：菊正宗　ギンパック（普通酒　生貯蔵）
精米歩合：不明
酒米：不明　酵母：キクマサHA１４
アルコール度：１４～１５％
日本酒度：＋３
酸度：不明
蔵元情報：菊正宗酒造　株式会社
購入価格（税込）：６４５円/９００ｍｌ
購入日：平成２９年１０月１日 
購入店：近所のドンキホーテ



菊正宗　しぼりたてギンパック　900ml
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