味の傾向:吉野杉の甘味・渋み・香りを堪能できる見事な純米酒。全ての温度帯で楽しめ、また味が変化するので、自分好みのスタイルを探すのが楽しい。スーパー・コンビニで買える樽酒として、独自のポジションを確保してる傑作だ。
おすすめシチュエーション:冷酒ではトロリとした甘さ、常温では伸びやかな酸味、ぬる燗ではうま味と苦さ。ぜひ好きな温度帯を探そう。樽酒だが料理の邪魔をしないので、旨口酒に合う料理でOK。ぶりの照焼やイクラ醤油漬け、牡蠣のオイル漬けなどがいいだろう。
評価:70点/100点(地酒として合格点。晩酌酒としてとても優秀)
◆◆◆
今回のお酒は、あの菊正宗がおくる新商品「菊正宗(きくまさむね) 純米樽酒」であーる。あれ、前からこのお酒あるよね?と気づいたアナタは日本酒通。以前から販売されていた本醸造樽酒が、この2017年の夏から、全商品純米酒化したのである。ラベルデザインはそのままに、4合瓶は見慣れたぽってとしたものから、一般的なシュッとしたスマートな形に変更されている。
本醸造の時代から菊正宗の樽酒が好きだった僕。スーパーで本醸造と純米が並んで売られてるのを見て、「あ、ラインアップが増えたんだー。わーい」なんて思っていたら、まさかの本醸造廃止ですよ!大衆向け日本酒も、純米酒化が今の流れですねぇ。最近本醸造が好きになってきた僕としては、ちょっと残念な流れ。このあたりは、海外展開のやりやすさも含めての流行なんだろうね。
気を取り直して試飲!まずは冷酒でいきましょう。グラスにそそぐと、杉の香がぽわわ~んとしてくる。うんうん、これよこれ。まるで森林浴でもしてるかのようなアロマ!他には少し甘い香りも混じる。これは酵母由来のものかな。
ごくりごくり。おう、杉の渋み苦味!これぞ樽酒!こういうのはビールの苦さや、ワインの渋みを楽しむのに近いと思うぜ。口当たりはやや強い甘苦さでスタートする。でも全体としては実に控えめな食中酒だ。あー、この甘苦さは灘っぽいねぇ。まろやかで優しく、純米酒化によって柔らかさが強化されている。冷酒なのでスッキリ感がよく出てるな。
常温にしてみる。本醸造バージョンだとここはややクセのある温度帯だったけど、純米版だとその心配はなし。これが狙いだったのかな?味は冷酒と異なり酸味主体にうま味が乗る感じ。肉料理が合いそうだぁ。
今度はぬる燗。これは杉の香が最高に映える!味はセオリー通りうま味が立ち、アルコール感が増す。味はおだやかになるので、徹底的に杉を楽しむ温度帯と言えよう!ここで感じる渋みは、白ワインに通じると思うぜ。
全体として「万人向けになったな!」という印象だ。本醸造は醸造用アルコールからくる独特の甘さがあったけど、香りも含めて好き嫌いがでるお酒だったのも事実。まさに正統進化のバージョンアップだ。より樽酒が気軽に買えるようになったのは、素晴らしいぜ!
「菊正宗 純米樽酒」、樽酒入門として最適の一本。コンビニ・スーパーで見かけたら、ぜひ買ってみて欲しい!
名称:菊正宗 純米樽酒(生もと 火入れ)
精米歩合:70%
酒米:不明 酵母:キクマサLA酵母
アルコール度:15%
日本酒度:+5
酸度:不明
蔵元情報:菊正宗酒造 株式会社
購入価格(税込):883円/720ml
購入日:平成29年10月21日
購入店:近所のスーパー
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神奈川建一()
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酒米:不明 酵母:キクマサLA酵母
アルコール度:15%
日本酒度:+5
酸度:不明
蔵元情報:菊正宗酒造 株式会社
購入価格(税込):883円/720ml
購入日:平成29年10月21日
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