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味の傾向:
ザ・淡麗辛口。驚くほど新潟流の本醸造である。澄んだお酒の色、果実や熟成の香りが一切含まれない匂い。加水からくる酸味の立ち方・・・。パーフェクト淡麗辛口。醸造用アルコールの使い方が上手く、無駄なアルコール感がないのが良い。

おすすめシチュエーション:気軽に冷酒で飲むのがいいだろう。食中から食後までカバーする。合わせる料理はさっぱりめで。みょうがとキュウリの浅漬け、マグロとアボガドのサラダ、えびのオーブングリルなど試してみよう。

評価:60点/100点(地酒として及第点。個性がないのが難点)

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まだまだ続くよ山形旅行みやげ!山形のお酒の中ではなんとなく古参というイメージのある、東北銘醸の「初孫(はつまご) 本醸造」が今回のお酒だ。

見てくださいよ、このカッチョイイ紙パッケージ!和菓子の包みたないな渋いイラストデザインに、僕はもうメロメロです。山形のスーパーで発見した時は、3秒でレジに持っていったね!

日本全国のお酒がお店に並ぶ関東圏で生活してると、全てのお酒を飲むことができると錯覚してしまうものだ。しかしそれゆえ「いやいや、まだ地方には隠れた銘酒があるはず!皆が出し惜しみしてるからだ!」なんてロマンも持ってしまいがちだ(僕だけか?)。

そういうわけで、恐らく山形県内のみで流通するであろうこのお酒に、僕は大きな期待を抱いていた。一番楽しみにしていたと言っていいだろう。たぶん中身は普通に買える一升瓶の本醸造だろうけど!大丈夫、ロマンチックがなんとかしてくれる!


気合を入れてワイングラスに注いでみる(冷酒)。うーん、お酒の色、無さすぎじゃね?ほとんど透明だよ。香りはどうだ?酸味を感じさせる酸っぱい香りに牛乳感が混じってヨーグルトのよう。そこに油脂、穀物を感じさせるくぐもった香りがある。

・・・あれ、これって新潟流の炭素濾過??(余分な着色や香り味を取り除く工程のこと)

飲んでみる。超絶淡麗辛口だーーーーーー!!!??完璧じゃないか、ウォルター!口当たりちょっと甘い感じが山形らしいと言えなくもないが、些細な違いだ。うま味がとても少く、濾過されているのがわかる。味の中盤ぐらいに、加水からくる酸味の目立ちがはっきり出てくる。その後酸味は強くなりアルコールの刺激感とともにキレてゆく。これが辛いというより、切れ味抜群の酸味、という感じだ。もう、バリバリの典型的な淡麗辛口酒である。


・・・いや~、ハハハハハ、まさかこんなお酒だとは。僕は山形のお酒は「重量感ある甘味が特徴」って思っていたのだけど、これはある程度つくられた東京向きのイメージなんだね。まあ全部が嘘ってことはないけど、あの初孫が地元で売ってるお酒が淡麗辛口系なのだから、正直かなりの衝撃だぜ。

しかし、「淡麗辛口」というスタイルの凄さを再び経験した感じだ。誰が飲んでも好き嫌いが出ず、しかもつくるのは簡単という日本酒。そりゃ一世を風靡するわけだ。あんまりにもやりすぎたために、どのお酒も同じ味になってしまったから、今の多様な味を追求する新しい地酒ブームが起こったというのも納得である。

「初孫 本醸造」、現在の日本酒シーンの裏側を見たようなお酒だった。日本酒マニアなら飲んでみるといいだろう。

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名称:初孫 本醸造(火入れ)
精米歩合:70%
酒米:不明
アルコール度:16%
日本酒度:不明
酸度:不明
蔵元情報:東北銘醸 株式会社
購入価格(税込):800円ぐらい/900ml
購入日:平成29年9月16日 
購入店:山形県のスーパー



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