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味の傾向:限りなく水に近いお酒。すでに日本酒ではない。例えるなら水で薄めた蒸留酒。加水しまくった焼酎が一番近いかも。糖質が日本酒にとって、どれだけ重要なものかが理解できる、ある意味反面教師のようなお酒だ。

おすすめシチュエーション:常温と熱燗は危険なので回避しよう。水とお湯を飲んでる気しかしない。冷酒がギリギリいけるので、どうしても飲まないといけないときは、きっちり冷やすこと。

評価:40点/100点(さすがに飲む必要のないお酒。しかし、よくぞここまで作りあげたと感心する)

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さあ、当ブログでも定番になりつつあるパック酒ティスティング。今回の生贄は・・・京都・月桂冠(げっけいかん)の「糖質ゼロ」!もう直球のネーミングですな。機能性商品と言われる健康志向のニーズに対応した商品で、スーパーで数多く並んでいるのを見たことがある人も多いのではないだろうか。調べると、各社の糖質ゼロ系は緑のパッケージが定番みたいだね。面白い。

しかし、時代の流れとは言え、日本酒から糖質をなくすというのは不安である。糖分は日本酒のアイデンティティとも言えるもの。日本酒とワインとの決定的な差の1つが糖質がメインであるかないかだし、食事との相性もそこで大きな差が出る。ビールの糖質ゼロとはわけが違うのである。しかし!日本酒は飲んでから語るもの。まずは購入して、自宅で味わってみてからだ。


注いでみる(常温)。お酒の色はとても澄んでる。というか不安になるぐらい透明。ちょっと白すぎやしませんか?香りはゼロ。まったくなし。新潟系炭素濾過の香りもしないので、まったく違う方法で除去されているのだろうと思われる。香りからして不穏だぞ・・・。

飲んでみる。・・・これはミネラルウォーターだろうか?伏見の軟水(アルコール入り)とでも言うのか?口当たりはとってもまろやか。まさに伏見のお水って感じ。ただその後が完全に水。甘味は絶無だし、酸味も不在。わずかにうま味があるか?というレベル。何度か飲んでると後半に苦味を感じるようになるけど、それがおいしいとはまるで感じない。

今度はぬる燗。こっちは完全にお湯!熱燗の楽しみは、膨らむうま味に伸びやかな酸味だと思うけど、それがまったくない。いやこれ、なにが楽しくて飲むんですか。一応最後にアルコール感と辛さのキレがあるけど、そこまでたどり着くまでの無味乾燥っぷりが辛い。

冷酒。これがなんとか飲める。普通は冷酒だと甘さは引っ込むから、この甘さなしの「糖質ゼロ」も日本酒っぽく感じる。苦味とうま味のみがメインとなるが、これも淡麗系だとそこまで珍しくない味。このお酒はアル添なのだが、浮ついたアルコール感がないのでスッキリ飲める。このアルコール感の自然さは、唯一褒められるところかも。


いやー、予想通りだけど、とても飲みたいと思えるお酒じゃなかった。しかしちゃんと売れてるんですよねぇ。そうじゃないと大手各社がこぞって出す理由がないし。こういうの飲むと、人間のアルコールに対する業の深さってのを感じますな。

しかし、月桂冠、実はすごい会社なのにブランドイメージはとことん悪いですなぁ。僕の中では菊正宗、剣菱は当然として、白鶴、大関よりもイメージ低い。昭和56年に三増酒全廃(現在販売しているお酒は、全商品糖類無添加)、高温糖化酒母製法の開発、近代四季醸造を初めて実行、米国でのシェア25%という海外進出戦略、などなど目立つ実績を挙げればきりがないのに。獺祭になれるのに、全くその可能性のない会社、そんな感じがする。

「月桂冠 糖質ゼロ」、糖質制限必須の方にはおすすめのお酒だ。けど、本当に制限するなら、ストロングゼロで十分だよね。

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名称
:月桂冠 糖質ゼロ(火入れ 普通酒)
精米歩合:不明
酒米:不明
アルコール度:13~14%
日本酒度:不明
酸度:不明
蔵元情報:月桂冠 株式会社
購入価格(税込):656円/900ml
購入日:平成29年10月25日 
購入店:近所のドラックストア







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