味の傾向:甘辛系のクラシックな食中用日本酒・・・のはずだが、味のバランスが悪い。冷酒では酸味が強すぎ後味が悪い、常温ではアルコールが浮きすぎて違和感、熱燗でもアルコール感が悪く甘味はケミカルで好かない。熟成に失敗したお酒だ。
おすすめシチュエーション:さすがにおすすめできない。それでも料理酒にしないで全部飲みきったぜ・・・。
評価:40点/100点(売ってはいけないお酒。酒屋と蔵元の評判を下げます)
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はい、今回ご紹介というかご報告するお酒は、京都の向井酒造の「京の春(きょうのはる) 特別純米酒 H27BY」だ。この蔵は京都は京都でも日本海側の、それこそ最北端とも言える与謝郡にある。てか、京都府が海に面しているなんて初めて知ったよ・・・(無知)。買ったお店の店主曰く、内地である伏見のお酒とはかなり異なる酒質だそうだ。
大漁旗がまぶしい豪快なラベル。H27BYとなっていて、製造年月がH29.5なので、1年ほど蔵元で熟成されていたものだろう。ネットで検索しても同じラベルのはひやおろしばかりで、この熟成タイプは出てこない。けっこう実験的なのかなぁ。
とりあえず飲んでみよう。冷酒でグラスにそそいでみる。色は予想通り濃い目の黄色。ふむふむ、山廃かな?香りを嗅いでみると強烈な酸味!うーむ、1年熟成でここまで酸っぱくなるものか?
飲んでみる。酸味過剰!最初から苦味!後味が微妙すぎる!ありゃ~、これはダメです。味の要素がバラバラだ。酸味強いのは悪くないけど、いきなり口当たりから目立つ苦味がいろいろ台無しにしている。中盤も酸味は強まるばかりでさらに苦味にアルコール刺激まで加わってくる。ダメ出しで後味の気持ち悪さ。質の悪いザラメのような、ザリザリした味だ。熟成がまるでうまくいってない。
こういうのは、冷酒ならダメだけど常温・熱燗はいい!というのがけっこうある。なのでもちろんこのお酒でも試してみたけど、なんと全滅。常温はアルコール感がやたらに主張しだして、16%のお酒なのに18%のアル度に感じられたよ。熱燗も全然振るわず、後半の後味はアルコール感が浮き、甘味は合成ものみたいな不自然さ。あーもー、全部ダメ、お手上げ!
端的に、これ熟成失敗してるでしょ?酒屋の自家熟成モノとかによくある、バランスが乱れた感じに似ている。そっちは自己責任だし、味がのるタイミングを数年ごしで探す楽しみがあるのだけど、この京の春・特別純米酒は蔵元がわざわざ貯蔵してから出しているのだから、これはイカンよ。蔵の信用を著しく落とす商品。消費者はこれが飲み頃と思って買うのだからさぁ。
蔵と酒屋さんの名誉のために言っておくと、他のお酒はきっといいのだろう。有名な赤米で醸す伊根満開はもちろん、他のお酒も良い店で取り扱ってもらってるし。伊勢五本店とか山中酒の店とかね。僕がこのお酒買った酒の旭屋も、他に買ったお酒はどれもよかった。だからこそ、こういう未完成品は売っちゃダメだ。こんな熟成酒出すなら、熟成やめたほうがいいと思う。
「京の春 特別純米酒 H27BY」、悪いけど当分京の春は買わないかなぁ、と思ってしまうお酒だった。お酒の恨みは怖いぜ?
名称:京の春 特別純米酒 H27BY
精米歩合:60%
酒米:京の輝100%
アルコール度:16%
日本酒度:不明
酸度:不明
蔵元情報:向井酒造 株式会社
購入価格(税込):1699円/720ml
購入日:平成29年11月9日
購入店:酒の旭屋(神奈川県横浜市)
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神奈川建一()
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酒米:京の輝100%
アルコール度:16%
日本酒度:不明
酸度:不明
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購入日:平成29年11月9日
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コメント
コメント一覧 (1)
もうどこまでも偏りすぎ
そんなわけないって思うなら敗戦後の日本人の食生活の変化と日本酒の酒質の変化を勉強してください
酒の味がわからないのに、こんな批判ブログ書くの辞めたほうが良いですね
食生活改善するのが一番良いですので、試しに3日間無理のない程度に断食して、味覚を元に戻してから試してみてください
あと、この手の酒は味のりするまで時間かかりますよ
常温で開栓放置しないと
プラスもしこの酒を酒屋が冷蔵庫に入れてたら、アルコール臭が目立つのはその酒屋の温度管理ミスですね