P1140413s
味の傾向:
甘辛系のクラシックな食中用日本酒・・・のはずだが、味のバランスが悪い。冷酒では酸味が強すぎ後味が悪い、常温ではアルコールが浮きすぎて違和感、熱燗でもアルコール感が悪く甘味はケミカルで好かない。熟成に失敗したお酒だ。

おすすめシチュエーション:さすがにおすすめできない。それでも料理酒にしないで全部飲みきったぜ・・・。

評価:40点/100点(売ってはいけないお酒。酒屋と蔵元の評判を下げます)

◆◆◆

はい、今回ご紹介というかご報告するお酒は、京都の向井酒造の「京の春(きょうのはる) 特別純米酒 H27BY」だ。この蔵は京都は京都でも日本海側の、それこそ最北端とも言える与謝郡にある。てか、京都府が海に面しているなんて初めて知ったよ・・・(無知)。買ったお店の店主曰く、内地である伏見のお酒とはかなり異なる酒質だそうだ。

大漁旗がまぶしい豪快なラベル。H27BYとなっていて、製造年月がH29.5なので、1年ほど蔵元で熟成されていたものだろう。ネットで検索しても同じラベルのはひやおろしばかりで、この熟成タイプは出てこない。けっこう実験的なのかなぁ。


とりあえず飲んでみよう。冷酒でグラスにそそいでみる。色は予想通り濃い目の黄色。ふむふむ、山廃かな?香りを嗅いでみると強烈な酸味!うーむ、1年熟成でここまで酸っぱくなるものか?

飲んでみる。酸味過剰!最初から苦味!後味が微妙すぎる!ありゃ~、これはダメです。味の要素がバラバラだ。酸味強いのは悪くないけど、いきなり口当たりから目立つ苦味がいろいろ台無しにしている。中盤も酸味は強まるばかりでさらに苦味にアルコール刺激まで加わってくる。ダメ出しで後味の気持ち悪さ。質の悪いザラメのような、ザリザリした味だ。熟成がまるでうまくいってない。

こういうのは、冷酒ならダメだけど常温・熱燗はいい!というのがけっこうある。なのでもちろんこのお酒でも試してみたけど、なんと全滅。常温はアルコール感がやたらに主張しだして、16%のお酒なのに18%のアル度に感じられたよ。熱燗も全然振るわず、後半の後味はアルコール感が浮き、甘味は合成ものみたいな不自然さ。あーもー、全部ダメ、お手上げ!


端的に、これ熟成失敗してるでしょ?酒屋の自家熟成モノとかによくある、バランスが乱れた感じに似ている。そっちは自己責任だし、味がのるタイミングを数年ごしで探す楽しみがあるのだけど、この京の春・特別純米酒は蔵元がわざわざ貯蔵してから出しているのだから、これはイカンよ。蔵の信用を著しく落とす商品。消費者はこれが飲み頃と思って買うのだからさぁ。

蔵と酒屋さんの名誉のために言っておくと、他のお酒はきっといいのだろう。有名な赤米で醸す伊根満開はもちろん、他のお酒も良い店で取り扱ってもらってるし。伊勢五本店とか山中酒の店とかね。僕がこのお酒買った酒の旭屋も、他に買ったお酒はどれもよかった。だからこそ、こういう未完成品は売っちゃダメだ。こんな熟成酒出すなら、熟成やめたほうがいいと思う。


「京の春 特別純米酒 H27BY」、悪いけど当分京の春は買わないかなぁ、と思ってしまうお酒だった。お酒の恨みは怖いぜ?

P1140403s
P1140406s
名称
:京の春 特別純米酒 H27BY
精米歩合:60%
酒米:京の輝100%
アルコール度:16%
日本酒度:不明
酸度:不明
蔵元情報:向井酒造 株式会社
購入価格(税込):1699円/720ml
購入日:平成29年11月9日
購入店酒の旭屋(神奈川県横浜市)




Twitterやってます。お気軽にフォロミー!
神奈川建一(@KanagawaKenichi) 

お酒ミライのFacebookページはこちら。いいね、もらえると喜びます!

Instagram始めました
神奈川建一