味の傾向:最高級獺祭を熱燗専用にしてしまった、まろやかな甘味が素敵な純米大吟醸。素晴らしく綺麗な温め酒を楽しめる。香りは控えめで、酸味も穏やか。お酒の温度設定がシビアで、うまく40℃~45℃に収めないと苦味が出るので注意。
おすすめシチュエーション:温度は上に書いたように気をつける必要があるので注意。電子レンジは向かないので避けよう。高精白なお酒なので、ぜひ繊細な料理で。蕎麦がき、松茸の炊き込みご飯、鯛のしゃぶしゃぶ、焼きうに、全開で豪華にいこう。
評価:75点/100点(素晴らしい味、でも高い。贈答品用ですなぁ)
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今回はみんな大好き獺祭の新製品、「獺祭(だっさい) 純米大吟醸 磨き二割三分 温め酒」をレビューだ。このお酒は以前販売していた熱燗専用酒である「獺祭 純米大吟醸50 温め酒」の後継商品。このお酒が最近売ってないな~とつぶやいたら、Twitterのフォローさせていただいてる方から教えてもらったのがこの二割三分仕様の新商品というわけ。前の純米大吟醸50は一升瓶で3078円のところ、二割三分は4合瓶で5142円!高けぇ!!
なんであんな安くてうまい商品やめちゃったのかなぁと調べてみたら、どうやら通常の純米大吟醸50が売れすぎて、温め酒に回す分が確保できないかららしい。まあ、あれはホントうまくて安いからなぁ・・・(レビューはこちら)。温め酒はどーしても出したい!というのが旭酒造の意思らしくて、結果あまり売れない二割三分バージョンのこのお酒ができたようだ。
スペックはもちろん純米大吟醸、精米歩合は23%である。面白いのはアル度14%という点で、これはノーマルの二割三分のアル度16%より2%も低い。へ~、熱燗用は低アルでつくるのか。面白いな。他の酒蔵では聞いたことがないやり方だ。終売した純米大吟醸50バージョンも同じく14%だったので、強いこだわりのようだね。
さて、温めてみて香りを探る(45℃の上燗)。いや~、甘~い香りが出てますよぉ。とはいえとっても穏やか。まあ、このあたりは普段使っているワイングラスじゃなくて、平盃である点も大きいでしょうけど。ネガティブな要素はなにもなし。さすが安定の獺祭だ。
飲んでみる。限りなーくまろやかな甘味がどこまでも広がる~。この甘み、温めたお酒ならではだよね!やっぱり獺祭も熱燗はいいぜぇ、皆さん!口当たりは適温のお湯のように滑らか。ふわふっわのモコモコって感じだ。意外にもうま味メインで、そこのフレーバーとして甘味がのるといった設計のテイスト。やはり熱燗向きなのは、うま味多めのお酒ってことだろうね。フィニッシュは、ほんのちょっぴり酸が出てきてスゥーッとキレる。さっすが獺祭!
注意点は温度で、蔵元が推奨する43℃あたり、40℃~45℃にピタリと合わせないと苦味が出てくるのだ。これ、たぶん熱燗に向く酸であるコハク酸多めのせいだろうな~。コハク酸はうま味を引き出してくれるけど、苦さの元になりやすいのだ。これだけ磨いているお酒だから、雑味が少なすぎて少量の苦味でも目立つのだろう。電子レンジは避けて、タンポなどでゆっくり温度をはかりながら燗をつけるといいと思う。
さて、この「獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分 温め酒」であるが、僕的評価としては「自宅飲みには適さない、贈答品用商品」という感じだ。いや、もちろんメッチャうまいですよ?しかし、やっぱり高い、高いよ!それとうま味をメインにしているので、二割三分らしい日本刀のようなキレッキレのシャープな清涼感が楽しめない。高いお酒飲んでるんだぁ!という感動がないのね。正直冷酒用の純米大吟醸50を燗すれば十分じゃね?という気がする。こう考えると、やはり温め酒は純米大吟醸50バージョンが最良だったんだねぇ。
早く「獺祭 純米大吟醸50 温め酒」復活してください~。
名称:獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分 温め酒(BY不明 火入れ)
精米歩合:23%
酒米:山田錦100%
アルコール度:14%
日本酒度:不明
酸度:不明
蔵元情報:旭酒造 株式会社(山口県)
酒米:山田錦100%
アルコール度:14%
日本酒度:不明
酸度:不明
蔵元情報:旭酒造 株式会社(山口県)
購入価格(税込):5142円/720ml
購入日:平成29年12月9日
購入店:渋谷東急フードショー(東京都渋谷区)
購入日:平成29年12月9日
購入店:渋谷東急フードショー(東京都渋谷区)
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