こんにちはー。お酒ミライの神奈川建一です。

先日、都内某所にてあのsaketakuの第1回ファンイベント「saketakuミートアップ」が開催されたので、行ってまいりました!さっそく記事にしてみましたよ。saketakuアンバサダーにもなったことですしね!

saketakuをご存じない方にご説明すると、定期的に日本酒を届ける頒布会サービスで、一番愉快なのは何が送られてくるかわからないこと!まさに日本酒くじ引き、これが面白いと言わず、なんと言おう!(つまり面白い)

初回申込みセットが届いた時のレポはこちら。

さらには、選ばれるお酒にも重要な意味があり、サービスを立ち上げた理由もまた熱意あるものらしい。そういったsaketakuの全てを、運営メンバーがプレゼンしてくれるのが今回のイベント。さっそく酒を飲みつつ参加してみようじゃないか!

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やってきましたよ、会場に。当日は雨でしたが、たくさんの人がご来場。愛されてますねぇ。

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会場内はこんな感じ。料理教室とかに使えるキッチンスタジオらしく、水回りも豪華。スペースマーケット経由で探したのかな?

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ウェルカムドリンクとして振る舞われた日本酒応援団のKAEKYA。日本酒応援団はsaketakuの運営母体なのです。

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まずはsaketaku代表の瀬戸口さんからご挨拶いただく。29歳だそうで。若い!

saketakuを運営している日本酒応援団 株式会社は約3年前の2015年7月に誕生。友人の実家である廃業間近の酒蔵にて、「タンク1本日本酒つくってみるか!」からスタートしたのだとか。

な、なんという気楽さ(笑)。日本の日本酒業界じゃありえないようなスピード感ですね。むしろ海外のノリに近い(この記事とかおすすめ)。免許制度のせいで、日本の酒蔵は新規開業が不可能ですから。

その後日本酒応援団は、島根の「KAKEYA」、次の年には石川の「NOTO」、2年後には大分の「KUNISAKI」、埼玉の「AGEO」、そして3年後の今年は新潟の「NAGAOKA」、岡山の「KAMOGATA」とラインナップを拡充。小さな蔵に醸造をオーダーする委託醸造ブランドとして活動していきます。

出来上がったお酒は、それはもうムッチャうまかったそうです(僕もKAKEYANOTO飲みましたが、傑作でした!)。こりゃー、勝てる。天下取れんじゃね?と考えた日本酒応援団。


結果は散々だった・・・・


もう売れない、ぜんぜん売れない。というか、それ以前に酒販店で扱ってもらえない。すっごく対応悪く文字通り門前払いなこともあったそうだ。

メンバーは悩みつつも、なぜおいしいお酒が流通に乗せてもらえないか考え抜いた。そして、それは日本酒全体が売れなくなっているためだからだ、という結論に達する。

よく知られているように、日本酒の消費量は1970年台をピークに強烈なスピードで低下している。もちろん日本酒を扱う酒販店も同様の状況下にある。そうするとどうなるか?

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日本酒が売れない

新しい銘柄を扱う余力なんてない

結果、売れる銘柄し置かなくなる。そのお酒も日本酒のダウントレンドでじりじり売れなくなる。

以下、ループ。



そうです。日本酒が落ち目なのは味が悪いからじゃない。流通に問題があるのだ。こうメンバーは悟ったのです。

僕的に解釈すれば、いわゆる小規模な蔵元は、高度成長期の流通経路しか利用することができず、それは今のような縮小型経済にはまるでそぐわない代物だということです。ごく一部の大手酒蔵だけが効率化されたシステムを構築し、現在の状況に対応しているということですね(結果、都心部では画一的な味のお酒ばかりになったというわけです)。

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そこで生まれたのがsaketakuなのです。その心意気は「小さな蔵のおいしい日本酒を届ける、今の時代に合ったシステムを構築する」ということでしょう。いやー、素晴らしいっすね!僕もそういうところが解決してほしいと願ってました。

取り扱う銘柄は、比較的小さな酒蔵で都市部への販路を持たないところに限定する。頒布会ならではの安定したオーダー数で、まとまった量のお酒を注文することで、酒蔵を応援し新しいファンも増やしていく。消費者であるsaketakuの会員も、普段出会えないお酒を飲むことができるって寸法ですね。日本には1500の酒蔵があると言われていますが、実際つくっているのは800ぐらいらしいです。日本酒の流通革命が必要なのだ!という強いメッセージ。いやー、共感しますわ。

ちなみに、saketakuでも日本酒応援団の銘柄は扱いますが、両者は分けて考えてるそうです。日本酒応援団のための頒布会ではなく、日本酒応援団のミッションを解決しようとしたら生まれた派生サービスという位置づけだそうですね。

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さて、瀬戸口さんの熱いプレゼンが終わったところで、saketakuのもう1つのアピールポイント、ティスティングノートを中心とした酒蔵紹介への取り組みを、saketaku鑑定士の志村さんからうかがいました。

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東京農大醸造学科を出ている志村さん。なんと23歳!

社内の醸造を担当しているという志村さん。日本酒応援団のお酒をつくるために、各地の酒蔵に泊まり込んで蔵人として作業をしたりしてるそうです。saketakuでは毎回付いてくる鑑定書を担当。あの細かい内容を書いているのだから、さぞや熟練の職人かと思ってましたが、なんと20代前半!さすが理系学科でガチに勉強した方は違いますなぁ。

今回は、実際に参加者全員で4種類のお酒をブラインドティスティング。志村さんが実際に行っているティスティングを追体験することになりました。

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お酒が出て、場が盛り上がってくる皆さん。やはり気合入るよねー。

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志村さんがティスティングで重視しているポイントを簡単に提示。く、詳しすぎるぅ!

色や香りを味と同レベルで重視するティスティングを、4種類のお酒に素早く行っていきます。火入れや生の判断、熟成期間、精米歩合の味からの推測、アミノ酸度、酸度、アルコール度の判断、etc...まあ圧倒的な解析力だこと!僕ら会場の参加者もどよめいております。

saketakuの魅力の大きなものは、詳しく書かれたお酒のストーリーと鑑定書でしょう。そのガチっぷりに、皆さん大きく感心したのではないでしょうか。

ちなみに、ティスティングの方法が僕が通っているインフィニット酒スクールとよく似ていたので、志村さんに聞いたら、やはり同スクールの生徒なのだそうです。僕は初級、志村さんは上級という大きな差がありますけどね!(笑)

さて、お酒の種明かしはこんな感じでした。

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「鍋島」「鳴門鯛」「花の香」「古伊万里 前」の4種類でした~。僕はもちろん1本も当てられず。ぐむむ、悔しい。鍋島は珍しい本醸造。これは毎日のみたいですね、というコメントでした。


その後、交流会ということで、ティスティングで使ったお酒も含めて、日本酒が振る舞われました。いやー、saketakuスタッフの皆さん、ありがとうございました!

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saketakuオリジナルが最近つくられた女城主。採用に漏れたのや、レギュラーを含めて複数ご提供いただきました。saketakuオリジナルはなかなかよかったんですよね~。

この交流会ではスタッフの皆さんといろいろ話せましたし、Twitterで存じ上げていたけど初めて会う方と出会えたり、酒屋さん情報交換したりと実に有意義でした。やはり酒の趣味は交流が広がっていくのが実に楽しいですね。

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第1回saketakuミートアップ・レポート、いかがでしたでしょうか?サービスが始まってから約1年、会員数は順調に増えているそうですが、まだまだ未熟なサービスであると運営側も痛感しているそうです。しかし、それは伸びしろがたくさんあることと同義だなぁと思いました。実際僕がサービスを利用し始めた半年前に比べると、どんどんバージョンアップしているのがわかりますし(特に配送本数と配送頻度が選べるようになったのが良い!)。

スタッフの皆さんも、これからいろいろやりたいことがあるとおっしゃってました。僕も会員数が増えてくると、いろいろな可能性があるよなーとワクワクします。数は力ですからね。酒蔵を応援するという目的からすると、saketakuを信頼する会員数の増加は、きっといろんな可能性の原動力になると思いますね。このようなファンイベントも今後とも続けていきたいとのことでしたので、会員の皆さんはどしどし参加するといいと思いますよ!

以上、神奈川建一によるレポートでした。お読みいただき、ありがとうございます!






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