金陵「千歳緑　特別純米」香川からきたデイリー旨み酒 : 神奈川健一のお酒ブログ

こんなタイプ：お値打ち価格の旨み系日常酒。それでいていい香りを出すので、毎日が華やかになりそう。

お酒の特徴：オオセト、食中酒、ふんわりじんわり、旨みたっぷり、アルコール度１５％の軽いタイプ、熟成感あり、コスパ良好

僕の評価：７０点/１００点（僕好みの旨み系。寒い季節なら、もっと評価上がりそう）

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今回のお酒は、２０１８年４月に横浜タカシマヤで開催された日本酒まつりで見つけた「金陵（きんりょう）　千歳緑　特別純米」であります。日本酒まつりは今回で２回目なのだけど、君嶋屋が出店していたり、GEM by motoの出張店舗があったりと、かなり攻めてるのが気に入ってます。こう、業界の垣根を超えて日本酒盛り上げようゼ！って感じがいいんですよね。こういうイベントは、貫禄ある老舗百貨店ならではだと思います。文化を育てようって気概があるんですよね～。

この金陵は香川の蔵元。イベントで華やか甘み系である七賢を買ったので、バランス取るために旨み系がいいなーと試飲しまくって決めました。直後に全国新酒鑑評会で香川唯一の金賞を取っていたので、ドヤァァァァと自慢顔でTwitterでつぶやきましたよ。ま、鑑評会の賞は、市販酒の味には全く関係ないけどね！

使用しているお米は、香川らしくオオセト１００％。ただ他の情報がなくて残念ですね～。酸度や、日本酒度が書いてあると、飲む訓練になるんですが・・・。とりあえずアルコール度だけでもティスティングの役には立つのですが。このお酒は約１５％なので、食事に合わせやすいということが予想できますね。

◆熟したタイプなのに、吟醸香も香る！

味は旨みを活かしたコクのある食中酒タイプ。あ、いいですね。好きなお酒ですよ。熟した感じもありつつ、酸味や滑らかさのおかげで軽快感がある。も、地味な和食に合わせたいね！きんぴらゴボウとかひじきの煮物とか！あー、たまんないだろうなぁ。甘みはかなり控えめなので、砂糖とかみりんがのった料理にバッチリでしょうね。味を補完するようなペアリングで。

見出しにも書いた通り、これ香りもなかなかなんですよ。熟成が進んでるんで、特徴的な硫黄やカラメルの香りもあるんだけど、吟醸造りしているみたいで、特有のミルクっぽい匂いがあるんです。もうちょっとこの香りが強ければ、熟成香が隠せていいんですけどね。ま、アルコール度１５％だとそこまでは望みすぎってもんです。

ちなみに常温だとアルコール臭がキツイので、暑い季節は素直に冷酒でOKです。冬になればまた評価も変わりそうですね。

◆関東市場ではちょっと難しいか？

この味で４合瓶１１８８円ということで、いかにも地酒らしい高コスパ日常酒ですね。香川に行って現地で飲んでみてぇ～。もちろん一升瓶でね！寒い季節に１年ぐらい置いたやつをクイっとやってみたいなぁ。

ただ、秀でたところは特にない・・・ってのも正直な感想。これだけお酒が選び放題である関東のお酒シーンでは、アピールしづらい商品です。これだと福岡の旭菊とかの方が、個性があって人気出るよなぁと思います。都市部では目立たないとホントだめですからね。まあ、このお酒は東京狙ってないから、これで十分なんですけどね。

「金陵　千歳緑　特別純米」、しみじみ良いお酒。金陵のもっと尖ったお酒が飲んでみたいです。