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こんにちわ~。お酒ミライの神奈川建一です。

先日ブログ管理人同士で飲みに行こうぜー!という話になり、じゃ、せっかくだからドでかい所にぶっこむか!ということで、行ってきたのが四谷三丁目の日本酒バー「animism bar 鎮守の森」であります。

知ってる人は知っている、あのお店ですね~。ご存じない方に説明すると、予約の取れない完全紹介制の日本酒のお店「酒徒庵」の店主が、一旦酒徒庵を閉店して新たに立ち上げたお店です。酒徒庵のころは皆が血眼になって招待してくれる人を探してましたねぇ。僕?友達少ないから、もちろん行ったことないよ!(泣)

ちなみに「鎮守の森」は予約必須のお店ですが、現在は一見さんも普通に予約できます。食べログにも電話番号載ってますからね。当日は土曜日の15時から行きましたが、予約満席というわけでもなく、ずいぶん落ち着いたみたいです。

さて、「酒徒庵」と言えばその素晴らしい日本酒ペアリングで有名でした。もちろん「鎮守の森」でもそのセンス・オブ・ワンダーは健在!今回は初めての訪問ということで、完全おまかせのコースで予約しました。いや~、ワクワクするなぁ。

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大通りを曲がったところにあるお店の入口。看板すらありません(笑)。あ、トップの店名看板は店内にあるのです。でも、建物の表札(よくビルの入口にあるやつ)には酒徒庵の文字がそのまま残っていたり。

地下に降りると、ごくシンプルなスタイルの20数席ある店構え。うーん、鎮守の森というぐらいだから、天井は茅葺き屋根風で、お酒を注ぐ徳利は竹筒なんてのを想像してたんだけどなぁ(ねーよ)。

席に座るとさっそくウェルカムドリンクとしてスパークリング日本酒が登場。このもてなされる感、たまりませんなぁ。僕は安い酒場のアラカルト注文ばかりなので、コース料理ってのにめっちゃ憧れがあるのです。人に選んでもらうのって、すごく贅沢じゃないですか?

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提供されたのは「誠鏡 純米 スパークリング」。やっぱ7月真夏の一杯目は泡系だよー。これは甘いけどぐっと控えめ。地味に食欲がかきたてられる。

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合わせるのはバジルポテサラ。これまたあっさりしている。猛暑に疲れた胃を意識したようなメニュー。

このあと友人が、抜かりなく用意した店主監修の本にサインを書いてもらう。さすが日本酒オタク、用意がいいぜ!(用意が悪い日本酒オタクは僕です)


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お次は「稲里 純米」となめろうのペアー。稲里の地味だけどしっかりしたアルコール感が、なめろうの生臭さを綺麗に覆い隠してくれます。派手なところはまったくないけど、なぜか食事と会話が進んでしまう、そんな組み合わせ。

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続いて「松尾 純米吟醸 斑尾」と白身魚の南蛮酢?かな。やや香る感じになってきましたが、それでも抑えていてひたすら落ち着いている味が続く。料理もちょっと味が濃くなってきましたね~。少しづつエンジンがかかってきたような3品目です。

ちなみに気づいた方もいると思いますが、グラスがお酒ごとに変わってます。全部専用グラスで提供されるのです!いやー、並々ならぬこだわりっ。これは口が開いたグラスで、香りがふんわりと漂う感じです。うっとり。

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4品目は「純青 愛山 GALAXY LABEL 純米吟醸 おりがらみ」とナスの揚げ浸し。グラスも香りを楽しむタイプになってきましたよぉ!でも、これもごく爽やかに香るぐらいでとどまってます。どこまでも奥ゆかしいなぁ。

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5品目は「阿部勘 純米吟醸 金魚ラベル」。これは・・・単品だったかな?コースの中に差し込まれた刺客。さわやか~な夏酒で、ちょっと一休みできます。フルートグラスのようなシュッとした酒器で楽しむ。ふひー、気分がいい~。

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6品目、「多賀治 純米吟醸 山田錦 無ろ過生原酒 直汲み」。さ~きましたよ、ムロゲン直汲み!合わせる料理はピリッとくるセロリの漬物。完全にお酒が主役で、肴が脇役ですな。ここで注目してほしいのは、香りが拡散する平盃で提供されていること。派手なムロゲンなのに、あえて過剰感は抑えてるのです。くー、きめ細かい!

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7品目。「旭若松 雄町 無ろ過生原酒」にチーズの冷製スープ。これです、今回のハイライト。今までのコースはこれのためにあったのではと思わせる、圧倒的なメイン料理!!

これはスープを口に含みながらお酒を飲んで、口内で混ぜる飲み方をするのですが、もうね、痛快なほど美味い!かなり濃厚で強い発酵感があるチーズと、生臭いってレベルの無ろ過生原酒がありえない融合を果たす。こりゃ、まさにマリアージュですよ、社長!

誤解を恐れずに言えば、家系の豚骨醤油ラーメンみたいです。醤油、豚骨スープ、それにたっぷりの背脂がなぜだか爽快に感じられるじゃないですか、家系って。あの感じです。濃厚チーズと西日本系の旨み過剰ムロゲンは確かに合いそうな組み合わせですが、まさかここまでとは・・・。感動の一言です。

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8品目。ラスト、コースのゴールです。「白岳仙 純米吟醸 Wine Cell」に葉物のリゾットです。ほうれん草だったかな?直前の旭若松の衝撃に浸りながら、クールダウンするメニューですね。映画のエンドロールみたいな余韻を味わうタイミングと言うか。いやー、唸るしかないですね。

◆◆◆

約2時間、お酒8品、料理7品(たぶん)の堂々たるコース料理でした。メインの旭若松&チーズスープにたどり着くまで、静かに確実に体のテンションが上げられていく感じ、操られる感じが幸せでしたよ・・・。

お値段は確か8000円台後半です。確かにお高いけど内容考えれば適正価格、しかも店主入魂のペアリングが楽しめるんだから、むしろ安いでしょう!実際、二次会で新宿の日本酒バーで同じぐらい飲んだら、同じぐらいの値段だったし!

「animism bar 鎮守の森」、普段自分でお酒を注文しているマニアの皆さんに、ぜひともオススメしたいステキなお店です。自分の中の日本酒世界観が更新される感動を味わうことができるでしょう!


animism bar 鎮守の森
東京都新宿区四谷3-11 第二光明堂 B1F
平日:18時~22時半 土曜日・祝日:15時~22時(完全事前予約制)
定休日:日曜日




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