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味のタイプ:
甘みが薄くヒヤッと冷たい酸味が心地よい、いかにも白ワインという味。しかし、味にうま味と甘味の混ざりあったコクがあり、飲んでて飽きない。香りもマスカット系で定番的な感じだが、青臭さや土っぽさも混じり、ちょうどよく複雑だ。

お酒の特徴:動物系ラベルのチャンピオン、ワンコインワイン、とりあえず買っておけば間違いない、チリ最高、真夏に無限に飲める、日本酒好きにおすすめ

僕の評価:ワインなので未採点。いつでもどこでも買えて、この味はすごい。

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突然ですが、今年の夏の僕的MVPのお酒を発表します。それがこちら、チリワインの「サンタ・ヘレナ アルパカ・シャルドネ/セミヨン」であります。ぱんぱかぱーん!(ちなみに去年は、氷結のレモン) いやー、飲んだ飲んだ。それこそ浴びるように飲みましたよ。今年の夏は、白ワイン特有の甘みのなさが実に心地よい気候でしたねぇ。

アサヒビールが輸入する一番有名なチリワインであるアルパカが、激安&普通に美味なことは皆さんよくご存知でしょう。このシャルドネも、コンビニで買って600円、スーパーで買えば500円!という驚きすぎる価格で白ワインのナンバーワン品種を味わえるんですから、チリ・日本貿易協定万歳!って感じですよね。

僕がこのお酒を好きな理由は、日本酒に近い味だなと感じたためです。ワインと日本酒、違うようで似ているところもあるこの2つだけど、ワイン初心者の僕には厳しい味もあるのが正直な感想。そんな中でもこのアルパカ・シャルドネは実に僕好みで、極端に言ってしまうと「日本酒みたいな白ワイン」だったのです。

◆味のバリエーションがコクを生む

このアルパカ・シャルドネの魅力は力強いコク、これですね。他の安い白ワイン(ソーヴィニヨン・ブランとか辛口のリースリングとか)は、もう酸味しかない!その酸味の複雑さとかを楽しむもの!という、甘さが基本の日本酒党には拷問のようなお酒だったりします。しかし、アルパカ・シャルドネは濃厚なうま味とほんの少しの甘み、そしてバランスのいい酸味が濃密なコクを形成していて、実に飲みやすいのです!いや~、さすがシャルドネ、白ワインの女王さま!

日本酒は甘み主体とはいえ、最近の純米酒などは酸味やうま味、苦味が絡み合った味が基本となります。この雑多な味がコクを生むわけですが、そこがアルパカ・シャルドネとの共通点だと思うのですね。たぶんワイン党の人も、甘さ一辺倒の極端な日本酒飲まされれば、「なんじゃこりゃあ!シェフを呼べ!」って怒るかもしれませんが、バランスタイプの吟醸酒ならニッコリしながら飲んでいただけるんじゃないかなぁ。

このお酒の香りのタイプは、ありがちな白ワインの匂いだけど芳醇で、果実感だけではなくバターのような乳製品のニュアンスもある風味豊かなもの。味も香りもお酒単体で飲み続けられる飽きのこないつくりで、こういうところも当世風の純米吟醸酒を彷彿とさせます。いやー、チリのシャルドネ、凄い!

◆日本のワインレベルが上がる商品

しかし、この味が500円とか・・・ほんま素晴らしいですね。日本の日常的なワインレベルをぐっと上げるハイパーなお酒ですよ。実は日本のワイン消費量は、全体の4%もないのだそうです(清酒は6%ぐらい)。つまりまだまだ拡大の余地があるのですね。すっかり定着したチリワインが、さらなるワイン飲酒人口を増やすのは間違いないですね~。

やはり、身近な場所にいつでも手に入る定番商品があるのは、そのアルコールジャンルにとって心強いです。ビール、ウィスキー、焼酎、チューハイ、などは容易に思い浮かびますよね。ワインでは、間違いなくアルパカなどのチリワインになるでしょう。我らが日本酒もそういう流通量の多い定番商品はたくさんあるのですが、味の偏りがとにかく極端なんですよねぇ。いつになったら是正されるのか・・・。獺祭さん、はやくきてー!

「サンタ・ヘレナ アルパカ・シャルドネ/セミヨン」、白ワイン苦手だった僕をも納得させるコク豊かな一品。酸味がある日本酒好きなら、ぜひとも飲んでみてください。

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名称:サンタ・ヘレナ アルパカ・シャルドネ/セミヨン
(チリ 白ワイン)
ぶどう:シャルドネ、セミヨン
アルコール度:13%
購入価格(税込):500円ぐらい/750ml
購入日:平成30年6月20日 
購入店:近所のスーパー




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