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味の傾向：プワ～ンと漂う重みのある甘い香りと、チョコレートを溶かしたかのような甘苦さがエクセレントなお酒。好みなら食前に飲んでもいいし、セオリー通り食後酒として楽しんでもよし。狙い通りにつくれているお酒だ。

お酒の特徴：saketaku銘柄、冷やしておいしい、低温熟成酒、１８０１酵母使用、とにかくチョコレート味、デザートワインのように楽しもう

僕の評価：７５点/１００点（岩手誉は技術力高いよなぁと唸る一品。よく出来てる）

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前回に引き続き、日本酒頒布会サービスsaketakuから届いたお酒をレビューします～。今回は「岩手誉（いわてほまれ）　大吟醸原酒　仙臺紅屋長九郎　Ｈ２９ＢＹ」です。名前読めねぇ！（笑）「せんだいべにやちょうくろう」と読むらしいですよ。

岩手県銘柄のこのお酒は当ブログでは３回目の登場です。いずれもsaketakuから届いたものなので、僕的にsaketaku銘柄だと思ってます。ちなみにこのお酒はちょっとお高くて、頒布会の継続７ヶ月目（だったかな？）のサービス品となります。嬉しいサービスですねッ（よいしょ）。

今まで飲んだ岩手誉の印象としては、「地味なんだけど、技術力高そうな蔵元だよな～」というもの。狙った商品をしっかりつくれているというか。淡々としたお酒なんだけど、細部の仕上げが「お、なかなかやるじゃん」と感じるんです。地元主体で生産高は割と大きいような蔵元なのですが、こういうところが売れ筋のお酒を狙ってつくると凄いんですよね。最近だと大洋酒造の無想がそうでした。

このお酒は鑑評会出品酒を市販化したものだそうで、季節もので生酒バージョンもあるようですが、これは一回火入れです。精米歩合４０％でアル添で山田錦で１８０１酵母使用という、確かに出品酒っぽい。原酒だけあってアルコール度は１７％です。

これは強烈に香りそうですね～。１８０１酵母というのはフルーティな香りであるカプロン酸エチルを大量に生産する酵母で、ただでさえ強い香りを持つのに原酒効果でスーパー香り高いお酒になってそうです。僕、カプロン酸エチルぷんぷん系苦手なんですが・・・大丈夫か？

◆カカオでも混じってんの、コレ！？

味は「重量感のある甘い香りに、パーフェクトなチョコレート感ある甘みを楽しめるトロ甘系日本酒」というものでした。いや、すっげぇなコレ！めちゃくちゃチョコレート味ですよ。甘味と苦味とアルコールが混じって、コーヒーゼリーとも言えるコクのある甘みをつくってます。

そして香りも暴力的。重みのある甘い香り（バーボンとかウィスキーみたいな）がブワワワっと鼻孔をくすぐります。ひゃー、ここまで潔ければ、僕も文句ないですよ！お酒に色はついてないのにカラメルのような熟成感ある香りもあるので、蔵元で長く低温熟成をしたのではないでしょうか。

うーん、これは素晴らしい。やっぱり岩手誉は酒造りの腕がありますねぇ。これも「コクのある香り高い甘口酒をつくろう」という目標が完璧に達成できてる。ふふふ、僕の見立てに間違いはなかったようですよ！

アルコール高めの原酒でこの味なので、食中に向かないと思ってましたが意外と飲めます。アル添ゆえのサラッとした感じが貢献してるのかもしれません。でも僕的には食後酒かなぁ。趣味が合えば食前もいいと思いますよ。

◆もっと攻めて欲しい

こりゃー、インパクトのあるお酒でした。テイストが熟成寄りなので人は選ぶと思いますが、完成度はめちゃくちゃ高いです。やっぱり熟成が上手な蔵元はレベルが高いと思います。岩手誉をつくる岩手銘醸は、今後も要注目ですね。

蔵元のホームページを見る限りは、極めて地味～にお酒をつくり続けているみたいですが、なにか攻めた企画とかやってくれないかなぁ。別に流行りの味のお酒をつくって欲しいというわけじゃないのですが、これだけ実力があると期待しちゃうんですよ。そういう提案が社内から出てくる社風だとよいのですが、どうでしょうねぇ。

「岩手誉　大吟醸原酒　仙臺紅屋長九郎　Ｈ２９ＢＹ」、技術力の高さを見せつける、超チョコレート大吟醸でした。新作のお酒を待ってます！

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名称：岩手誉　大吟醸原酒　仙臺紅屋長九郎（H２９BY　火入れ）
精米歩合：４０％
酒米：山田錦
酵母：K１８０１
アルコール度：１７％
日本酒度：＋２
酸度：１．５
アミノ酸度：１．０
蔵元情報：岩手銘醸　株式会社（岩手県）
購入価格（税込）：２３０６円（たぶん）/７２０ｍｌ
購入日：平成３０年１１月３０日
購入店：saketaku（外部リンク）で購入



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