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こんにちは~、お酒ミライの神奈川建一です。今日も日本酒がうまいですね!

さて、日本酒に興味を持つと、瓶に貼ってあるラベルをじっくり見る方も多いと思います。やたらに熱意あるテキストが載っていたり、かと思うと必要最低限のことしか書いてない場合もあったりと、蔵ごとの個性が出ていて楽しいですよね。

日本酒のラベルには、そのお酒の味わいを表現している数値、専門用語、いわゆる「スペック」が載っています。

列挙してみると、

日本酒度、アルコール度、精米歩合、酒米、使用酵母、特定名称、原材料、酸度、アミノ酸度、粕歩合、醪日数、製造年月日、BY、etc.

たくさんありますねぇ。

こういったスペックは日本酒の味わいに影響をあたえるので、飲むまで味がわからないというお酒特有の弱点をカバーするのに役立ちます。洋服だって自動車だって、買う前に試すのが普通です。しかし、お酒は必ずしも試飲できるわけではない!そのためにスペックを利用して、味わいを推測するのです。

しかし、どれを頼りにしたらいいかわからない方も多いのではないでしょうか。そこでお酒ミライ流・初心者向けスペック記事を書いてみます。まず、日本酒のスペックで確認すべき数値は2つのみでOKです。それは「アルコール度」「精米歩合」、この2つだけです!


◆アルコール度

ハイパー重要です。必ず買う前に確認しましょう。1%の差でも大きいんです!

14%以下
非常に軽い飲み口になります。アルコールの苦味も少ないです。強いお酒が苦手な人にぴったり。ただ味が物足りなく感じることもある度数です。

15%
日本酒の基本度数。必ず覚えてください。味の濃さ、香りの量、食事との相性、全てがバランスの良い度数です。主に食中酒として優れているお酒が多い度数です。

16%
味わいも香りも明確に強くなり、15%よりも主張の強いお酒になります。近年人気の度数。ぎりぎり食中酒としてもいけるので、若手蔵がよく採用しますね。

17%以上
大半が原酒と呼ばれる加水処理をしてないお酒になります。ここまでくるとアルコールの甘みと苦味が食事の味を邪魔するので、メイン料理とは合わせにくくなります。どちらかというと、お酒を主役にして軽い肴をつまむスタイルが似合いますね。ウィスキー、焼酎などの蒸留酒に近いイメージです。


◆精米歩合

こちらはアルコール度と違って1%の差はわずかなので、大雑把に3つに区分します。

1~40%
高精白と言われるお酒になります。お米を削りに削りまくって、日本酒の余計な味の素になるタンパク質や脂質という成分を取り除いているので、恐ろしく綺麗な甘み・うま味だけの日本酒になります。蔵のフラッグシップであることも多いので、飲む方も気合を入れる必要があるお酒です。

41~74%
普通の精米歩合です。特別な要素はないので、特徴がないのが特徴というか。この精米歩合では、他の要素の方が味わいに強い影響があると考えるといいでしょう。

75~100%
低精白と呼ばれるお酒になります。お米を磨かない=コストダウンではなく、むしろ普通の精米歩合のお酒より手間がかかっていることが多いです。その理由は味わいの雑多さ。甘み・うま味以外のいろいろな味が混ざるので、丁寧に醸造しないと悪いお酒になるからですね。この精米歩合では、個性的な面白い味わいになります。


この2つのスペックを理解して酒屋さんを巡ると

「低精白でアルコール度17%・・・いろんな味が詰まった主張の強いお酒だな」

「高精白でアルコール度15%・・・繊細な味わいを穏やかに楽しめそうなお酒。中トロの刺し身とか似合いそう」

と、たちどころに味わいが想像できるように!どうです、便利でしょう?さっそく明日から使ってみてください。



え、辛口とか甘口とか、お酒の具体的な味はわからないのかって?

はい、わかりません!(笑)

甘い、酸っぱい、辛口、コクがある、などなどの味の方向性とも言うべきものは、いま現状の日本酒ラベルからは読み取ることは難しいでしょう。むろん頑張って伝えようとしている蔵元さんもありますが、全部の日本酒を共通の尺度で推し量ることは残念ながらできません。

なのでお酒の味を知るためには、「とにかく飲みまくる」「自分と趣味があう酒屋さん&友達に出会う」、この2つが必要だと僕は考えます。結局、お酒を極めるには近道はないのです。地道に険しい坂を登る必要があるのですね。

千里の道も一歩から、焦らず行きましょう。ただ、この記事に書いた2つのスペックは、道を進むのに必ず役立ちます。ぜひとも活用してください~。





番外編:味わいを知るために必要のないスペック

◆日本酒度
アルコールと糖分の比重を示す化学的な指標です。よく甘辛を表す数値だと説明されたりしますが、全く異なります。日本酒度に加えて、酸度、アミノ酸度、アルコール度が揃って初めて味わいの推測ができるので、日本酒度単独では役に立ちません。これしか裏ラベルに載ってなければ、無視していいでしょう。

◆酒米
山田錦、雄町、亀ノ尾、酒こまち、五百万石などのお米の品種です。よく商品名になっていますね。日本酒はワインと違って、つくり方で味わいの大半が決まるので、お米で味が決まることはありません。プロでもティスティングで使われている酒米を当てることはできないので、無視してOK。

◆特定名称
純米大吟醸、純米酒、本醸造といったお酒の名称ですね。この区分ができた当初(平成2年)と違って、現在の日本酒の味わいは千差万別です。そのため、もう名称で味わいを推測することは困難になりました。純米酒でも吟醸造りしていたりするので、有名無実化していると言えるでしょう。最近はこの名称を使わない蔵も増えてます。