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味の傾向:
甘さや旨味は少なく、最初から酸味が舌を刺激する。その後酸味はぐわーっと強まり苦味もドバーッと口内を蹂躙!さらにアルコールの刺激がビリビリ、渋みがじわじわと浸透・・・非常に攻撃的でワイルドなお酒である。

僕の評価:70点/100点(低精白で高アルコール度なお酒の典型。好みにハマればGOOD!)

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前回に引き続き、秋田県の天の戸のご紹介です。「天の戸(あまのと) 純米酒 美稲80生 H30BY」であります~。美稲は「うましね」と読みます。前回のじゃごたろに引き続き低精白のお酒ですね。やっぱり天の戸は低精白に自信がある印象です。今回も秋田の友人からいただきました。あざっす!

ほとんど磨いていないお米を使って造るのが低精白のお酒なのですが、お米から脂質やタンパク質が十分に除去されていないので、必要以上の酸味や渋み、邪魔な香りが発生してしまいます。なのでパック酒であっても精米歩合は70%ぐらいは磨いているものですが、この天の戸はなんと80%の精米歩合です!(お米の20%しか磨いていないということ) どう雑多な味を料理しているか興味ありますねぇ~。

今回のお酒のスペックは「アルコール度17.2、精米歩合80%、日本酒度+3、酸度2.6 生酒」というもの。どうですか、この強烈な数値!(笑) ただでさえ低精白で味が多めなのに、高めのアルコール度による刺激、生酒特有の青草のような香りと渋みも追加でトッピング!という感じです。いや~、実にワイルドな雰囲気を放っているお酒ですね。酸度も2.6という堂々としたオーバースペック(普通は1.0~1.8ぐらい)。さあ、飲むのが楽しみになってきましたよ!

◆刺々しさをあえて楽しむお酒

味の第一印象は「雑味全く隠そうとせず、むしろ全開で口の中を蹂躙する強烈な一本」というものでした。清々しいほどに暴力的でしたよ!人は選ぶけど、好きな人は好きだろうなぁ。

香りはちょっぴりフルーツの匂いが混じっているので、吟醸造りはしている模様。ただそれ以上にメンソール感、アルコール感、酸っぱい香りがメインです。けど、全体の香りはそれほど強くないですね。商品の表記が純米酒ですし、香りにはこだわらないお酒なんでしょう。

味は甘味や旨味といった日本酒の中心になる要素は控えめです。特に旨味は少ない!これが味の後半にめっちゃ影響します。旨味は酸味や苦味を抑える役割をするからです。酸味は口当たりから感じられるのですが、後半にかけてドドドッと勢いを増してきます。キ、キター!酸味に合わせて苦味もがっつり主張し、アルコールもバリバリ舌を攻撃してきます。とどめはじんわり効いてくる渋み。もー、雑味の満漢全席って感じですね。

これは完全にそういう味を楽しむ目的で造られてますね。しっかり狙い通りです。こうなってくると、僕は醸造酒というより、焼酎のような蒸留酒に近い印象を持ちます。この雑味感の多さを楽しむのが目的なあたり、乙類焼酎である芋焼酎などのイメージに近くなるんですよね。きっと焼酎好きな人は楽しめるんじゃないかな?

◆アルコールに強い人はぜひチャレンジしてみて

いや~、スペック通りのワイルドなお酒でした。でも、甘みが控えめなので割とパカパカ飲めちゃうんです。めっちゃ危険なので、飲む人はそこだけ注意!僕は毎回二日酔いぎみになってました(笑)。

ただ、食事に合わせるのはすんごく難しかったですねー。これだけ酸味苦味刺激があると、食事の邪魔をしちゃいますから。熱燗は試さなかったのだけど、燗冷ましとかするといい感じになるかもしれないですね。でも、通常はお酒単独で楽しむのがいいと思います。

そして、秋田県が酒飲み県であることを改めて再認識しました。新政に代表されるNEXT5系の綺麗さに慣れちゃいましたが、秋田は高知や新潟に劣らない大酒飲みの県。この天の戸のようなお酒が売れるのも、納得ということですね。

「天の戸 純米酒 美稲80生 H30BY」、こういう秋田酒もありです。飲んでみて好みだったら、ぜひとも買い占めましょう!

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名称
:天の戸 純米酒 美稲80生 H30BY
精米歩合:80%
酒米:不明
酵母:不明
アルコール度:17.2%
日本酒度:+3
酸度:2.6
アミノ酸度:不明
蔵元情報:浅舞酒造 株式会社(秋田県
購入価格(税込):2056/1800ml
購入日:平成31年2月10日
購入店:秋田より直送