
味の傾向:風の森らしく、ジューシーな青りんご感たっぷりの香りと味を楽しめるお酒。低アルコール日本酒であるALPHA TYPE1に比べると、刺激も控えめで大人の雰囲気。アルコール度16%ゆえの後半の苦さが欠点。
僕の評価:75点/100点(いいんですが苦味がちょっと残念。単独で飲むのをおすすめ)
◆◆◆
前回から引き続き、奈良のオシャレ日本酒最右翼である風の森をご紹介!「風の森(かぜのもり) 秋津穂 純米大吟醸しぼり華 H30BY」です。なぜだか風の森はカッコいいイメージがあるんですよね。新宿にオープンしたお洒落日本酒バル「know by moto」でもフルラインナップ揃ってましたし。
風の森をつくる油長酒造の特殊性については、ぜひ前回のALPHA TYPE1のレビューをご覧ください。こちらのお酒も同様に無ろ過生原酒となっております。そして最大の違いは、向こうはアルコール度14%という低アルコール日本酒であるのに対して、こちらは16%というやや派手目の度数であることです。
このブログでは何度も書いてますが、アルコール度は1%の差でも味わいに強く影響します。今回は両商品の差は2%ということで、かなりの違いになりますね。一般的にアルコール度が高くなるにつれ、味わいと香りは派手になり、食中で飲むより単独で飲むほうが似合うお酒になります。ここを油長酒造がどう料理してくるか、興味ありますね~。
一応再度スペックを確認しますと「無ろ過生原酒 アルコール度16%、精米歩合50%、純米」というものです。ALPHA TYPE1と比べて精米歩合が65%から15%アップしてますね。より味が洗練されてシェイプアップされているのが期待できます。まー、僕の舌だとこのぐらいの精米歩合の差は気づきませんですけどね!(笑) 個人的には40~74%ぐらいの範囲内だと、どれでも一緒ぐらいのイメージで飲んでます。それより、やはりアルコール度が重要だと思っています。
◆ぐっと大人に成長した秋津穂のお酒
味の第一印象は「炭酸をメインとしたフレッシュ感はあるがぐっと落ち着いた味。口当たりも柔らかくしっとり飲める純米大吟醸」というものです。あー、ずっとお姉さんになったALPHA TYPE1って感じですね。
香りは風の森特有の青りんご感。嗅ぐとすぐわかりますね~。恐らくブラインドティスティングで一番当てやすい銘柄です。やっぱり超硬水×協会7号の特徴がビシバシ出ている感じなのでしょう。この秋津穂はそれに加えてアルコールの匂いが明確に混ざってますね。うんうん、これぞ16%。
味わいはシュワシュワ感あるのですが、かなり落ち着いてます。ほんのりと感じる程度ですね。風の森らしく甘酸っぱい系の味わいなんですが、心持ち酸味も刺々しくなくまろやかに感じます。う~ん、じっくり味わってください!というメッセージが読み取れます。旨味成分はかなり薄いので、味の後半でブワッと甘みや酸味が爆発するところはALPHA TYPE1と同様ですね。
そして「あー、残念!」と思うのは味の後半の苦味。かなり強く出ています。アルコール度が高い上に旨味が少ないからしょうがないんですけど、結構悪目立ちしますね。もともと風の森は硬水のミネラルのせいで苦味は強いんですが、そこにアルコールの苦味もプラスされちゃった感じです。むむむ、僕としてはちょっと減点ですなぁ。僕の舌が少し過敏かもしれません。でも、ALPHA TYPE1が良かったので、そういう評価になってしまいますね~。
◆甘味と苦味のシビアな関係
いやー、惜しい!というお酒でした。強炭酸で派手なALPHA TYPE1と比較して、こちらは大人の風の森というしっかりした個性があったので余計にそう感じましたね。さらに、この秋津穂は開栓2日目以降の味の経過も良好だったので、何日かに分けて飲むのも楽しいお酒なんだと思います。つくづく惜しい。
アルコールにおける甘さと苦味って表裏一体だから難しいですよね。このお酒もたまたま今年はバランスが悪いのかもしれません(もしくは個体差なのかもしれません)。造りに失敗すると途端に苦くなる甘口日本酒というと花陽浴を思い出しますが、風の森も似たような雰囲気があります。このあたり、なにがその原因なのかマニアとしては知りたいなぁと感じました。
「風の森 秋津穂 純米大吟醸しぼり華 H30BY」、甘さと苦さのシーソーゲームは未来永劫終わることがない、そんな感慨に浸ってしまう甘苦な日本酒でした。あと一歩なのが残念ですね。

名称:風の森 秋津穂 純米大吟醸しぼり華 H30BY(無ろ過生原酒)
精米歩合:50%
酒米:秋津穂100%
酵母:協会7号
アルコール度:16%
日本酒度:不明
酸度:不明
アミノ酸度:不明
蔵元情報:油長酒造 株式会社(奈良県)
酒米:秋津穂100%
酵母:協会7号
アルコール度:16%
日本酒度:不明
酸度:不明
アミノ酸度:不明
蔵元情報:油長酒造 株式会社(奈良県)
購入価格(税込):1620円/720ml
購入日:平成31年2月13日
購入店:岸田屋酒店(横浜市緑区)
購入店:岸田屋酒店(横浜市緑区)
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