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味の傾向:
アルコール度低めのボディにメロンの甘さが乗る食中酒。冷酒だと後半苦味もあるし単独で飲んでもイマイチ。でも、しっかりした食事に合わせると杯が止まらなくなるほどうまい。飲んでるのを忘れるぐらいの食中酒適正だ。また熱燗も最高で、ボリュームある酸味に美しい辛口のキレは至福の味である。

僕の評価:85点/100点(気づいたら一升瓶なくなってた)

◆◆◆

前回は東の横綱を紹介したので、今回は西の横綱をご紹介。福井・黒龍酒造の「九頭龍(くずりゅう) 純米 H30BY」でーす。九頭龍は黒龍の別ブランドで、冷酒でも熱燗でもおいしい酒質が特徴です。

黒龍酒造のいいところは、高木酒造より生産量が多いので(たぶん倍ぐらい)一部の人気商品を除いて入手が楽ちんというところですね。それでも商品の回転が早いお店だとあっという間に売れちゃうのですが、特約店の数も多いので根気よく回ると買えるのが嬉しいです。お値段もリーズナブルなのが多いし!

蔵の特徴としては酸度が低いところと、アルコール度が低め(15%が多い)ところでしょうか。最近はいろいろな蔵元が高い酸度のお酒をリリースしまくっているのですが、黒龍はどっしりと低酸度をキープしています。合わせるべき料理がなんなのか、わかっているんでしょうなぁ。アルコール度は言わずもがな。食事あっての日本酒ということですね(一般的にアルコール度が高くなると、だんだん料理に合わなくなります)。

このお酒は常備酒欲しいなぁと夏前に買った一升瓶です。お値段2592円(税込)!やっす!!これだから黒龍はやめられないのデス。

スペックを確認しておきましょう。

アルコール度 14.5%
精米歩合 65%
日本酒度 +4
酸度 1.3
純米 火入れ

ポイントはラインアップ中最低である14.5%というアルコール度でしょう。もう低アルコール日本酒と言っていいレベルですね。これは普通に水を加えてアルコール度数を下げていると思われるのですが、ここまで水増ししても十分味わいが残る設計なんでしょうねぇ。もちろんある程度水っぽくなると思うのですが、味わいが楽しみ。酸度は1.3で低めですが、加水量が多いので酸味が目立つはずです。そこも確認ポイントですね。

さあ、飲んでみましょう。

◆存在感がなくなる酒こそ、最良の食中酒

味の第一印象は「水っぽいメロン味の日本酒!」というもの。なんか悪口に聞こえますが、そんなこと全然なーい!!

香りは控えめな吟醸香ですね。バナナにセメダインやマジックインキのクールな匂いが混ざっています。ケミカル系の香りは上手に醸されたお酒だと、夏は心地よく感じますねぇ。

予想通り水っぽいですがこれがメロン的な甘さとしっかり合っている。でも単独で飲んでおいしいレベルじゃないですね。味の後半に苦味もあるし、これだけ飲んでてても面白くないはず。

このお酒がご飯を中心にしたしっかりした夕食にめちゃめちゃ合うんです!すっごく食事がおいしくなる。水っぽさは飲みやすさに変化して、どんな食事でもご飯と混ざり合いパーフェクトな味わいに。酸味も明確に感じるようになるのですが、ごく控えめなアクセントとして活躍する程度。口の中は間違いなく料理が主役です。

そして飲み続けると・・・お酒の味が意識から消えます。これですよ、これ。日本酒は料理の引き立て役であるという黒龍の哲学!くー、たまらないね!つまるところ、正しい意味でビールみたいな日本酒なのです。スーパードライ、キリンラガー、味わいを意識しないで料理を楽しめるお酒こそ理想的ですね。食中酒大好きの僕にとっては黒龍・九頭龍は神です。

ちなみに熱燗もぬる燗も最高です。こっちは単独で飲んでも飲み飽きない感じですね。甘さは目立たず酸味がぐわっと膨らむ。後半はスーッとアルコール感と酸味苦味でキレていきます。まさに辛口。めっちゃうまい。もちろん料理はなんでもOK!蒲焼きとかみりん干しとかうまそうだよなぁ。じゅるり。

◆常備酒の最有力候補

あー、大好きですわ、このお酒。買った季節は6月で、どんどん暑くなる日々に日本酒の消費速度も下がっていったのですが、この九頭龍はあっという間になくなってしまいました。ほんと気づいたら瓶が空になっているというね・・・。そのぐらい飲みやすかったです。僕みたいに炭水化物を中心とした比較的しっかりした夕食を食べながら飲む人には、ぜひともおすすめしたいお酒ですね。

最近は適当に買った日本酒を飲み続ける日々ですが、たまにどのお酒を常備酒にしようかなと考えることがあります。このお酒は間違いなく第一候補ですね!他だと剣菱・無印、朝日鷹・本醸造低温貯蔵酒、磯自慢・本醸造でしょうかねぇ。やっぱりアル添の本醸造系が候補になります。うーん、僕も立派な酒飲みのおっさんになったなと実感しますね(笑)。

黒龍・九頭龍には他にも素敵な常備酒候補がありまして、九頭龍・逸品や黒龍いっちょらいなどアル添の日本酒がまだまだあります。ここからどれか選ばないといけないとしても、なんて贅沢なんでしょうね~。これらも早くレビューしたいです。

「九頭龍 純米 H30BY」、水のように飲めるコスパ最高の食中酒です。晩酌派の皆さん、ぜひ飲んでみてください!

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名称
:九頭龍 純米 H30BY(火入れ)
精米歩合:65%
酒米:五百万石100%
酵母:自社
アルコール度:14.5%
日本酒度:+4
酸度:1.3
アミノ酸度:不明
蔵元情報:黒龍酒造 株式会社(福井県
購入価格(税込):2592/1800ml
購入日:令和1年6月18日
購入店秋元酒店(神奈川県横浜市)