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味の傾向:
菊水ふなぐちをそのままスパークリングにした新商品。なんとアルコール度19%もそのまま。飲んでみると炭酸はそれほど強くなく、ノーマル版より甘めでまろやか。乾杯に向いているだろう。食中ではアルコール特有の苦味が目立つので、要注意。

僕の評価:70点/100点(炭酸が弱めでインパクトが薄い。これなら通常版でいいかな)

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菊水と言ったらふなぐち!ふなぐちと言ったら菊水!そんな新潟の代名詞・菊水の人気商品に、新しい商品が登場しました!「菊水(きくすい) ふなぐち菊水一番しぼり スパークリング」でありま~す。イエーイ!!

2019年の6月に発売されたばかりのピカピカの新商品でありまして、発売当初は新潟県内先行発売でした。最近はどうやら全国で販売がスタートしているようですね。カップ酒マニアから熱い視線が注がれている1本です。このお酒はカップ酒じゃなくてボトル酒ですがー。

名前の通りスパークリング(=炭酸入り)バージョンのふなぐちなのですが、最大のポイントはオリジナルのふなぐちと同じアルコール度19%でつくられていること。これは危険すぎます!炭酸があるとアルコールは素早くまわるのでヤバいんですよ。さすが新潟、日本酒はアルコール度19%が普通な国だけあります(誇張あり)。缶には「ペースを守ってお飲みください」と書いてありますが、焼け石に水だぁ!(笑)

スペックを見てみましょう。

アルコール度 19%
精米歩合 70%
日本酒度 不明
酸度 不明
アミノ酸度 不明
生酒、原酒、アル添、炭酸ガス充填

数値関係は不明ですが、このお酒で重要なのはアルコール度19%です。アルコールは「甘くて苦くて刺激的」なので、通常よりかなり度数が高いこのお酒は間違いなく甘苦で刺激が強いでしょう。オリジナルのふなぐちは、そのアルコール感を濃厚な味わいの中に取り込んでいるのが見事なのですが、この新商品はどうでしょうか?

◆お酒だけで飲むと驚くほどまろやか!

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味の第一印象(冷酒)は「炭酸はおだやかで甘味もまろやか。アルコール感はあるが不思議なほどぐいぐい飲める」というものでした。あ~、予想通り危険なお酒ですねぇ。

香りはアルコール特有のツーンとくる感じがあります。飲んでみると炭酸の刺激がかなり少ない!こいつは意外です。さすがに普通のスパークリング日本酒のような発泡感だと、アルコールがまわりすぎて危険だと判断したのかな。一瞬「え、炭酸なの?」と思うぐらいおだやかです。

味わいはとにかくまろやか。炭酸のおかげなのかな?通常のふなぐちはズン!とくる重い甘味が魅力なんですが、スパークリングは軽やかで乾杯酒もつとまりそうなほどです。なるほど、こうきたか~。これだけ飲んでいると、アルコール度19%であることを忘れちゃうぐらいですよ。

ただ食中では問題あり。アルコール感がバリバリきて苦味と刺激が食事の味を邪魔します。まあ、この感じは通常版でもあるのですが、スパークリングは華やかで軽い分印象が変わりすぎてちょっとマイナスですね。あくまでお酒メインで飲むべき1本でしょう。

◆正直、炭酸が物足りない

乾杯酒に似合う、菊水狙い通りのお酒でしたね~。ただ、僕個人としては炭酸が物足りなさすぎました。これなら普通のふなぐちの方が好きかなと。270mlで手軽に飲めるの商品ですが、スパークリング日本酒を手軽にって需要あるのかなぁ・・・。おそらくチューハイ系の人気を意識した商品だと思いますが、アルコール度数は9%どころか19%ですし、高すぎる気がします。

ふなぐちの良さを活かすには度数を下げるわけにはいかなかったのでしょう。その代わり炭酸の強さを弱めた商品なわけです。僕としては「?」な商品ですが、新しい分野を切り開く製品はいつだって最初は理解されないもの。市場にどうやって評価されていくか、期待して見守りましょう。

「菊水 ふなぐち菊水一番しぼり スパークリング」、今までにない新感覚の少量パッケージング日本酒です。その価値はあなた自身で判断してみてください。