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味の傾向:
1月に出荷されたものを10月まで自宅で冷蔵保管したもの。爽快な青っぽさとリンゴの香りが混ざり合って爆発する香り!熟れた甘味にフレッシュな刺激感がバンバンくる味わい!無ろ過生酒に求められるものが完璧に備わったお酒だろう。

合わせた料理:じゃがバター、生ハムポテトサラダ

僕の評価:80点/100点(期待を裏切らないフルーティ感。好きものにはたまらない)

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プレミア酒を買えない日本酒ブロガー・神奈川建一のプレミア酒レビュー、いきますよ~。「而今(じこん) 純米吟醸 千本錦 無ろ過生 H30BY」です!もちろん僕が買ったわけではなく、福島の友人から譲ってもらったものです。ありがとうございますッ。

言わずとしれた三重県の有名銘柄ですね。酒屋で見ることは珍しいかもしれませんが、居酒屋で飲んだことがある方は多いのではないでしょうか。最近は特上雄町で醸したお酒を5万円で売るという、驚きのチャレンジをしたことが記憶に新しいです。お店で飲んだらいくらになるんだ・・・。

今回のお酒は冬に発売されたものですが、而今マスターの友人の助言にしたがって9ヶ月ほど冷蔵庫で熟成したものになります。僕は普段安いお酒しか飲まないのでわからないのですが、このレベルのいいお酒には飲み頃があるらしんですね。ここは素直に聞いておきました。うーん、僕って優等生。

さて、スペックです。酒屋さんに詳しいデータがあったので引用しました。

アルコール度 16.5%
精米歩合 55%
日本酒度 +1
酸度 1.7
アミノ酸度 0.9
生酒 無ろ過 純米 加水あり

アルコール度数がやや高めなので、かなり濃厚な味わいが予想できます。日本酒度+1ですが、アルコールの甘さもあるので、かなり甘味強めっぽいですね~。酸度をやや高めにして甘さとバランスを取り、アミノ酸度を低めにしてスッキリさせている印象です。流行りの甘口日本酒とも言えますが、さあどんな味わいでしょうかねぇ。

◆甘口無ろ過生酒に必要なものは全部入っている

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味の第一印象(冷酒)は「香りはフレッシュ&フルーティ、味わいはスィート&エキサイティング。刺激的な生酒そのもの」というもの。この手のタイプのお酒、好きな人にはたまりませんね!

香りはリンゴ系の重くて甘い匂いがたっぷり。こりゃ、キクわー。そこに生酒特有の青っぽい草っぽい香りが混じるので爽快感あふれます。味も新酒のような元気で刺激的な感じが残っていて、それが濃密な甘さに混ざってこれよこれ!と日本酒好きが叫びたくなるようなタイプに仕上がっています。9ヶ月も経っているのに、こんなに派手なのか。発売当初はどうだったんでしょうね?

こういう甘くて派手な日本酒は今まで食事に合わせるのに苦労していたのですが、最近じゃがいもが合うと気づきました。パサパサしたものがいいんですよね。甘味と香りをうまく吸収してくれる気がするんですよ。

じゃがバターはもちろん合いますし、油で揚げた生ハムポテトサラダはもっとよかったです。生ハムの塩味がまた日本酒に似合うんですわ!リンゴ系のフルーティな香りは油ものにマッチするので「じゃがいも×油×リンゴ系日本酒」の組み合わせは、まだまだ追求しがいがあるペアリングのような気がします。

◆王道の而今、いまだ健在

いやー、やっぱり而今の無ろ過生は効きますね~。僕は正直、こういう濃厚なフルーティ酒は苦手なのですが、そんな僕も納得の出来のよさです。好きな人は本当に好きでしょうね。10日ほどで飲んだのですが味の大きな変化もなく、一升瓶でも安心できました。

上で苦手と書きましたが、今回は料理とのペアリングでヒントをつかんだので楽しく飲めました。料理と一緒に飲む派の僕としては、これは大発見でしたね。而今をグラスに注ぐと共にじゃがいもを準備するのがルーチンワークになっていましたよ(笑)。まだまだいろんな組み合わせを試してみたいです。

「而今 純米吟醸 千本錦 無ろ過生 H30BY」、さすが而今と感じ入る無ろ過生酒でした。激しい甘口が好きな人は、マストドリンク!ですね。