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味の傾向
:長野県の蔵元がつくるどぶろくのお酒。6%の低アルコール度、清涼感ある酸、程よい甘みにトロトロの舌触りと、爽やか系どぶろくとして丁寧にまとまっている。このお酒を苦味のあるサラダと合わせると、驚異の相性が待っているぞ。

合わせた料理:ビーツ・オクラ・クレソン・海老のサラダ

僕の評価:75点/100点(あまり冷やしすぎないのがコツです)

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今回は長野のお酒いきます!とはいえ清酒ではなくどぶろく(濁酒)です。「黒松仙醸(くろまつせんじょう) どぶろく H30BY」であります~。こちらの銘柄の噂はかねがね聞いておりましたが、初めての家飲みですね。

どぶろくと清酒は「搾り」という工程があるかないかで分かれます。都内で有名なのは、同じく長野県の「十二六」ですね。どぶろく特区でつくられる岩手県の「遠野のどぶろく」も人気です。清酒のにごり酒の何倍もの濁り具合が癖になるので、ファンも多いお酒ジャンルなんですよ~。

この黒松仙醸のどぶろくも人気だそうでして、蔵元のHPにはずいぶん凝った商品紹介が。なんでも累計10万本も売れたとか!すげぇ。しかも販売期間は通年ということで、どぶろくファンにはうれしい商品のようです。どぶろくは期間限定販売が多いんですよ。

さて、スペックです。なんと公式HPに細かい数字が。ありがとうございます!

アルコール度 6%
精米歩合 70%
日本酒度 -100前後
酸度 3~5
アミノ酸度 不明
生酒、純米

まー、普通の日本酒とはかけ離れた数値なのであんまり比較する意味はないんですが、アルコール度6%が目立ちますね。これはこのお酒があんまり甘くないということです(アルコールは甘い)。もちろん日本酒度が-100という異常な数値なので糖分はたくさんあるのですが、糖分の甘さって意外とたいしたことないんですよ。きっと見た目ほどしつこい甘さじゃないのでしょう。

では、飲んでみます!

◆甘酸っぱいトロみがディナーで大活躍!

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味の第一印象(冷酒)は「バランスの取れた甘酸っぱい味わいが爽やかな一品。シンプルな味わいなので、食中でいろいろな使い道がありそう」というもの。いかにもモダンなどぶろくという感じです。

雑味はほとんどなくスッキリな味わいでドロドロのテクスチャーを楽しめます。甘さは予想通りそこまでではないですねぇ。酸味とほどよく調和していてグッドな具合です。甘さ、酸っぱさ、ドロドロ感がシンプルに出ていて、これを味わうためにできたお酒のようですね。飲みにくさもなく好印象。

今回も千葉麻理絵さんの「最先端の日本酒ペアリング」Amazonリンク)掲載のレシピにチャレンジしました!「ビーツ・オクラ・クレソン・海老サラダ」を準備してペアリングです!

これは対照的なもの同士を合わせるペアリングなんだそうですが、どぶろくを飲んでから料理を食べると・・・おうふ、うめぇわ・・・!甘酸っぱいどぶろくの絨毯の上で、香ばしい油の味とクレソンの苦味が踊っている!うひょおおおおおお!!

なんというか普段の食事とは味の情報量が多すぎて、脳がパンクしそうです。これが対照的なもの同士を合わせるということか。適当にやるとめちゃめちゃな味わいになりそうだけど、ここまでピタッとハマると複雑な味わいが一気に押しよせてきてたまんないっす。これも黒松仙醸どぶろくのシンプルな味わいあってのことですね。

◆ぜひ食事と組み合わせて楽しもう

シンプルで使いやすい味わいだとは思いましたが、プロが的確にペアリングするととんでもない味覚を生みますね。ぜひとも食中で飲んでみてください。公式HPの紹介ページにも、料理との相性がコメントされてますよ~。

しかし恐るべきは千葉さん、すごい組み合わせを考えつくものです。しかも、僕程度でも自宅で再現可能!科学的な根拠をもって組み立てる千葉さんだからこそでしょうね。興味ある方は本の方を買ってみてください。

「黒松仙醸 どぶろく H30BY」、シンプルゆえ様々な可能性に満ちたお酒。ぜひあなたなりのペアリングを探してみてください。