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味の傾向:菊正宗の本醸造である。特定名称を名のっているだけあって味わいのバランスがよく、丁寧な設計を感じる。醸造用アルコール添加のお酒らしい口当たりの滑らかさ、後味の刺激感があるが、どれも整っている。淡くてスッキリしたお酒が好きなら文句なしでおすすめ。

僕の評価:75点/100点(ディリー日本酒としては素晴らしい完成度。毎日飲めます)

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待たせたな!ついにこれをレビューします!「菊正宗(きくまさむね) 上撰 生もと 本醸造」でありまーす。念願かなってようやくですよ。

このお酒は「菊正宗 ピン」や「菊正宗 上撰さけパック 生もと 純米」「菊正宗 純米 樽酒」と並んで昔から量販店で販売されている菊正宗のメイン商品です。ただ、意外とスーパーでは見ないかも。酒屋さんとかで多い印象ですね。今回はドン・キホーテで買いました。

個人的な印象としては、この本醸造はちょっとお高い商品というものがありますね。ドン・キホーテでは純米より数百円高かったです。定価では同じ値段なのですが。意外とコストがかかっているのかもしれません。普通酒と同じくアル添のお酒ですが、特定名称の制限で添加量を下げる必要があるのも影響しているのかもしれないですね。

さて、スペックです。日本酒度だけ公開されてます。

アルコール度 15%
精米歩合 70%
日本酒度 +5
酸度 不明
アミノ酸度 不明
アル添、加水あり、生もと、火入れ

アルコール度15%ということで、王道の食中酒です。日本酒度は+5なので、糖分は多くも少なくもないなーという感じですね。面白いのは比較用に用意した上撰さけパック・生もと純米も日本酒度+5なのです。これは比較がはかどりそうですよ~。

では飲んでみますか!

◆淡い味わいについ頬が緩む

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味の第一印象(常温)は「滑らかな舌触りに淡い味わいがしっかり似合う。後味はアルコール感ですっきりキレる!まさに日々の日常酒」というもの。うわー、めっちゃ僕の好みですね!

色は予想どおりほとんど透明ですね。香りはメンソールのような清涼感がほんのり漂います。いわゆるマジックインキ系なのですが、アルコールの香りと混ざって気持ちいい印象をつくっている。こりゃ驚きですな。

味は薄い!でも水っぽいところまで行ってない良いバランスです。酸味はあるけどそんなに嫌じゃない。後味はアル添特有のアルコール感が増してきてカーッと辛くなりますが、飲み込んだ後はサッと消えていくので口の中がリフレッシュされる感じ。これが素朴な和食に抜群にフィットするんですよ。もー、いくらでも飲めますね。

純米との比較ですが、もう全然違いますね。純米は香りもシロップのような甘い香りが濃厚に漂ってくる。味わいも明確に濃く、杯を重ねると酸味と苦味も増してきます。お米の味わいを楽しむお酒になっていますね。本醸造は滑らかなアルコール感を味わうお酒なので、ずいぶん性格が違います。


◆好みに合えばまたとないコスパの1本

いや~、めっちゃ僕好みの1本でした。いわゆる淡麗辛口と言ってもいいのですが、そこは生もとの菊正宗なので、ちょっとキャラクターが違って個性があるのが良いですね。淡い食中酒がお好みでしたら、ぜひとも飲んでいただきたい。ちなみに熱燗も最高ですよ。

そして、醸造用アルコールの添加は、やはりお酒を軽くしますね。また香りと後味に特徴が出ます。これが好き嫌いの分かれ目だと思いますが、慣れてくると上手なアル添のお酒ってめっちゃ飲みやすいのですごくお勧めです。飲まず嫌いでしたら、先入観なくとりあえず飲んでみてほしいですね。僕オススメのパック酒です!

「菊正宗 上撰 生もと 本醸造」、スーパーで買っていいお酒に認定です!食中酒派はぜひとも試してみてください~。