こんにちはー、お酒ミライの神奈川建一です。

今回は先日開催させていただいた「お酒ミライ・日本酒勉強会」のレポートをお届けしたいと思います。

日本酒は驚くほど奥が深いのですが、それを理解するための知識や体験はまだまだ世に広まっていないと感じます。そこをマルっとお伝えするために開催しているのがお酒ミライの勉強会になります。今回で3回目、まだまだ続けますよ~。

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いつも通り高田馬場の教室を借りました。しかし、3回連続で晴天ですよ。毎回晴れ男、晴れ女が集まっているのでしょうか?(笑)

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今回は6人もの方々にご参加いただきました~。ありがたいことですねぇ。

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お話したテーマは「お酒のつくりが味わいに与える影響」です。つくりというのは、例えば「無ろ過」とか「原酒」とか「アル添」とか「酒米」とか大雑把な捉え方で書いています。複雑な工程をへて完成するお酒である日本酒は、それゆえどう味わいが形づくられるのかわかりにくいです。そこを酒づくりの流れにそって解説させていただきました。

当日説明した項目を列挙してみます。

①酒米
 種類 ✕
 精米歩合 ◯

②仕込み水 ✕

③洗米・浸漬・蒸米・麹造り ✕

④酒母づくり
 生もと・山廃・速醸 △
 酵母 △ 

⑤醪づくり
 吟醸づくり ◯
 醸造アルコール ◯
 四段仕込み・低アルコール原酒・貴醸酒 ◯

⑥搾り
 ヤブタ搾り・直汲み・袋吊り ◯
 あらばしり・中取り・責め △

⑦ろ過・澱引き ◯

⑧火入れ(1回目) ◯

⑨貯蔵 ◯

⑩ブレンド △

⑪加水 ◯

⑫ろ過(炭素ろ過) ◯

⑬火入れ(2回目) ◯

ざっくりとこんな感じに分けてお話しました。大きく区分して①酒米から⑥搾りまでを酒づくり、⑦ろ過・澱引きから⑬火入れ(2回目)までを後処理としました。今回特にお伝えしたかったのは、僕ら消費者が味わいを知るためには後半の後処理が意外と重要だということです。

項目の後に◯・△・✕とあるのは、味を判断する際に役立つ度合いをあらわしています。前半の酒づくりより後半の後処理の方が◯が多いのがわかるかと思います。日本酒は工程が多い分いろいろな方法で味わいに手を加えることができます。それゆえ、前半の要素は後半の工程の影響により重要度が下がるのですね。日本酒は酒ができた後に味わいを変えることができる、これが僕ら消費者が知っておくべき知識の1つだと言えるでしょう。

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座学が終わったあとはティスティングで実体験です。今回のラインナップはこんな感じでした~。

紀土は加水の役割、八海山は原酒と活性炭ろ過、仙禽は低アルコール原酒と瓶火入れ、七田は低精白と無ろ過生酒、このあたりの影響を感じていただきました。毎回のことですが、最後のお酒がいつも評判いいんですよね(笑)。ちなみに八海山以外は全部山田錦だったりします。

消費者が知るべき知識と生産者が強調する知識にはズレがある、というテーマは僕の勉強会の基本となっています。これは生産者側が悪いわけではなく、消費者サイドの知識の蓄積がまだまだ少なすぎるせいだと思っています。そこに風穴が空くと嬉しいなぁと感じますね。

ま、そんな小難しいことは置いておいて、なにより日本酒ってそんなことになっていたのか!と驚いて面白い!と思ってもらえれば十分主催者冥利に尽きますね。自分の好きなことを深く知る喜びほど、面白いことはないですから。今回参加された皆さんが楽しい時間を過ごせたのなら、それ以上の喜びはありません!

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勉強会が終わった後はもちろん飲み会へ。行こうと思っていたお店が休みで、万事休すなところをGoogle先生に救ってもらいました。かなりの良店で皆さんも大喜び。Google先生、一生ついて行きます。

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いかがでしたでしょうか。今後も勉強会は続けていきたいので、よろしければご参加いただけると嬉しいです。知らないことを知る喜びって最高ですよ!

ここまでお読みいただき、ありがとうございました~。