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味の傾向:
島根の王祿がつくる低精白の純米酒。高いアルコール度と組み合わさったシャープな苦味がかっこいい王祿らしいお酒だ。ただ甘さもかなりあるので、飲みやすさは抜群。食事にも無理なく合わせられる良酒である。

僕の評価:80点/100点(さすが王祿と言わんばかりの完成度)

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ひっさしぶりの島根のお酒を紹介しますよ~。「王祿(おうろく) 八〇生原酒 春季限定 R1BY」であります。いやー、ここ好きなんですわ!当ブログではレビューしたの、ずいぶん前ですね~。

強烈なこだわりを持つ酒蔵さんで、流通は専用の冷蔵庫を利用しないと駄目!夏場に保冷剤なしで持ち帰るの禁止!とまで言うすごいところです。そこまで言うところ、なかなかないですよ。流通量が少ないのですが熱狂的なファンも多く、人気銘柄の1つです。最近は入手困難でもなくなり、特約店行けば買えますね。

今回買ったお酒は低精白(精米歩合80%)の純米酒です。高めの価格設定が多い王祿の中では比較的買いやすいお値段の商品ですね。癖が強いお酒になりがちな低精白日本酒ですが、そこは王祿、きっと上手につくっているんだろうなぁと期待を込めて購入です。

もちろんスペック確認です。王祿はここもしっかりしているのでありがたい!

アルコール度 17.7%
精米歩合 80%
日本酒度 +4.7
酸度 2.3
アミノ酸度 不明
純米、無ろ過、生酒、原酒、吟醸づくり

重要なポイントはアルコール度が高いということです。この数値を基本にして日本酒度や酸度を評価するのですが、まず日本酒度はアルコール度数からすると低めと言っていいでしょう。ちょっと甘い可能性があります。酸度は高めではあるのですが、アルコール度から考えると許容範囲でそこまで酸っぱく感じなさそうです。もし甘かったら、なおのことバランスが取れてて酸味は目立たなそうですね。

さあて、飲んでみましょうか!

◆苦い、しかし甘いぞ!

ワイングラスに注いでみましょう。おう、緑色!いかにも生原酒という感じですねぇ。

香りはアルコールの刺激がメインで想像通りの印象です。ちょっとメロンっぽいでしょうかね?やや甘い香りがあって、糖分多そうだなぁという感じです。なにより低精白なのに匂いが臭くないのがすごい!(精米歩合が低いと嫌な匂いがしがちです)。

ゴクリと飲む。をををッ!?こりゃ甘い、まろやか。甘味メインの王祿ですよ!

王祿というと「苦味」をカッコよく使う銘柄なんですが、このお酒は甘さが中心になっています。トロっとしてまろやか。飲みやすい~。

もちろん苦味も(酸味も)ありますよ?でもあきらかに脇役という感じ。後味では高いアルコール度からくる刺激も加わって王祿らしいシャープな苦味がズンズンきます。んん~、カッコいい!でも、甘味が主役という感じ。

さすが王祿というか、バランスの取り方が極まっています。こういう蔵が上手な蔵元ってやつですよねぇ。ここまでの技術は日本でもごく一部しか持っていません。飲み手として経験を積むなら、こういうお酒を飲むべきですね。

◆春だから甘めなのかな?

この八〇は初めて飲んだのですが、王祿にしてはずいぶん甘いなという印象でした。もしかしたら春季限定商品だからかもしれませんね。やっぱ春って甘いイメージじゃん?という感じ。王祿といえどもそういう狙いでつくったのかなぁと感じました。レギュラーの八〇も飲んでみたいところですね(と思っていたら、過去ログ見たら飲んでた(汗)しかも生熟)。

直近で飲んだお酒では、光栄菊のアナスタシアグリーンに印象が似ていました。甘くて苦味酸味がしっかりあるタイプですね。アルコール度が大幅に違う2つなのに印象は似ているというのは興味深いです。どちらも熟成由来でない苦味を売りにする銘柄なので、じっくり追っていきたいですね。



「王祿 八〇生原酒 春季限定 R1BY」、期待を裏切らない甘い王祿でした。こういうのがいいお酒です。ぜひ飲んでみてください。