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味の傾向:ウィスキーをも凌駕するカラメル色の熟成古酒。アルコール度18%オーバーから繰り出される濃密な甘さと旨みは強烈の一言。しかし、濃いなりにきっちりバランスが取れている。飲むシチュエーションを間違えなければ最高の一杯だ。

僕の評価:80点/100点(専門メーカーの面目躍如である)

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熟成古酒は國酒!というわけで、國酒中の國酒、「達磨正宗(だるままさむね) 十年古酒」をご紹介で~す。当ブログでは久しぶりですね。個人的には熟成古酒と言ったら達磨正宗だと思っています。安定度抜群ですから!

達磨正宗は古酒を主力にする酒蔵・白木恒助商店の銘柄です。そのためうまい古酒をつくることに関しては、他より一歩も二歩も先んじている印象ですね。この十年古酒も古酒ばかりが集まる狂気に満ちた試飲即売会で、一番おいしかったので買ったんですよ~。



熟成古酒の特徴は、カラメルを思わせる濃密な甘さと旨みです。通常の日本酒とは求められる味わいが違うので、つくり方も違うようですね。この十年古酒も10年以上熟成した複数のお酒をブレンドしているそうです。このブレンド技術が達磨正宗のすごいところなんですよ。

スペックですが、さすがに不明です。おそらく商品ごとにばらつきがあるのでしょうね。

アルコール度 18~19%
精米歩合 70%
日本酒度 不明
酸度 不明
アミノ酸度 不明
アル添、原酒、10年以上熟成、火入れ

開けてみないとわからないことだらけですが、高いアルコール度からして濃厚な味わいは間違いないです。そしてその濃さに釣り合うよう、甘さたっぷり(日本酒度マイナス)旨みたっぷり(アミノ酸度大)にしているのでしょう。

飲んで確認してみます。

◆飲みづらいけど飲みやすい

さっそく注いでみます。うおおお、すっごい色。完全にウィスキーか紹興酒ですね。琥珀色ってやつです。これが綺麗なんですわ~。糖分は間違いなく多いでしょう!

香りはカラメルとアルコールがドバドバー!という感じ。しかし嫌な感じはなく、とても香ばしいよい香りです。あと、酸っぱい印象もありますね。どうやら酸味も多いようです。

飲んでみましょう。

ぐおッッ!!甘さと旨みの洪水だ!ついでに苦さと酸っぱさも大漁だッッ!!

それって味わい全種類じゃんと思わけれたかもしれませんが、まさしくそのまんまです(笑)。全部の味が濃密で、全力で殴ってきます。間違いなく飲みづらい。

しかし、逆のこと言いますが、これが飲みやすいんです!

飲みづらいなりに飲みやすいんですよ。強い苦味&酸味がより強い甘味&旨味にカバーされていて、バランス取れているんです。普通の日本酒に比べれば飲みにくいですが、この濃さを考えるとすごく飲みやすいんですよ。

そのため、ありえないレベルの濃厚な甘さと旨さを楽しめます。これはハマると大好きになっちゃうやつですね。ダブルチョコレートならぬトリプルチョコレートですよ。濃いのに食べやすい物ってヤバいじゃないですか。この達磨正宗はまさにそれと言えます。

◆少量か食後に飲むか

いやー、やっぱり達磨正宗いいですねぇ。数々のラインナップがありますが、この十年古酒がピカイチです。ちょっとお高いですけど、買う価値ありますよ。

飲み方としては2つあると思っていまして、1つはほんの少しだけ飲んで楽しむスタイル。これはもともとお酒をあまり飲まない人におすすめですね。ちょっぴりで満足度めちゃくちゃ高いですから。チーズとかアイスクリームとかが似合います。

次にいろんなお酒を飲んだ後の〆に飲むパターン。これは僕みたいに量飲む人におすすめ。特に飲み会の席で映えますよ。会の後半に飲むと、物足りなくなってきた舌に濃厚な旨みが最高に染みるんですよ。こうなると飲みづらさも気になりません。まさに押さえの一杯ですね。

「達磨正宗 十年古酒」、規格外の甘さと旨さがやみつきになる1本です。熟成古酒に興味おありでしたらチャレンジしてみてください。