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味の傾向:爽快感を生むことにふりきった真夏用日本酒。ものすごーく甘くて、ものすごーく酸っぱいというとってもわかりやすい1本だ。苦味を減らしたり、飲みづらさを無くす調整をしていたりと、細部に気を使っているのが嬉しい

僕の評価:75点/100点(派手だけど飲みづらくないのが素敵)

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今回はなんと東京都のお酒をご紹介。「多満自慢(たまじまん) 純米吟醸 夏の生酒 R1BY」をレビューしますよ!いや~東京のお酒のレビューは、このブログ始まって以来2回目ですかね?自分でも驚きであります。

今回のお酒は神奈川建一にお酒を買わせて配信させる権利(1000円で好評発売中。買って!)」で依頼を受けて購入したものですね。ありがたいものです。

このお酒は日本名門酒会が企画したお酒のようですね。日本名門酒会というのは地酒の問屋である岡永が組織している酒販店グループでして、加盟店限定のお酒として販売されているようです。このグループ、けっこういい企画するので好きなんですよ~。

今回のお酒は夏の生酒ということで、名前からして爽快感のあるスッキリしたテイストを予想しちゃいますね。どうやら協会28号酵母という、リンゴ酸(ワインと同じ冷やしておいしい酸)をたくさんつくる酵母を使っているみたいです。きっと甘酸っぱいんだろうなぁ。

スペックです。日本名門酒会に詳細な情報が載っていました。ありがとうございます!

アルコール度 14.0~14.9%
精米歩合 50%
日本酒度 -12
酸度 4.9
アミノ酸度 1.5
吟醸づくり、生酒、原酒、リンゴ酸多産性酵母

予想通り、糖分たくさん、酸味たっぷりのお酒のようですよ。しかし、酸度4.9はすごいな!痛いぐらいかもしれません。それとアミノ酸度1.5が意外です。スッキリ感を出すためには低いほうがいいのですが・・・。どういう意図なのかな。

さて、飲んでみましょう。

◆丁寧なつくりに感心

もちろん冷酒でグラスに注ぎます。色はやや黄色+緑色でしょうか?生酒(緑色)かつ原酒(黄色)の特徴ですね。糖分はめちゃくちゃ多いお酒でしょうから、この色だと熟成はあまりしていないのでしょう。

香りは痛いほどの酸っぱい匂い(笑)。いいぞー、きてるぞー。

飲んでみます。

酸味強烈ッッッ!!!しかし、飲みやすく配慮している点がナイス!

とにかく酸っぱさがメチャクチャあります。舌をヒリヒリさせるレベルでありますね。この味に生酒らしい青っぽい香りが混ざれば、真夏なんて軽くのりこえられそうな感じがしますよ。

この強い酸味をひたすら飲みやすくしているのも好感が持てます。甘さをたっぷり加えて、苦味はギリギリ抑えて、旨味で刺激をくるんであげていて。いやぁ丁寧だなぁ。アミノ酸度は旨味に影響するのですが、このお酒がアミノ酸度高いのは、こういう配慮のためなんですね。

このお酒はロックで飲むのも推奨されているのですが、そうすると甘みが減ってよりいっそう酸っぱさオンリーな味わいになります。もうレモンジュースかと(笑)。でも、アリですね~。

◆企画のよさが光る1本

わかりやすい味わいだけど細部に配慮してつくられている、そんなお酒でしたね。さすが日本名門酒会、企画がいいですね~。監修とかの指導がいいのでしょうか。伊達に長く地酒を支えてきたわけじゃないのですね。

そして東京のお酒うめぇ!と感心しました。残念ながら東京のお酒は飲む機会が少なくて、機会があっても澤乃井や屋守ぐらいなのですが、この多満自慢も素晴らしいです。やはり日本酒はつくる人と企画力が大きく味わいを決定するジャンルなのですね。

「多満自慢 純米吟醸 夏の生酒 R1BY」、真夏にロックで飲むのがとってもおすすめな1本です。暑い季節もお酒でのりきりましょう!


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このお酒の開栓動画です。コロナバーガーさん、ありがとう!


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