こんにちは~、神奈川建一です。インフィニット酒スクール日本酒コースレポートであります。

前回に引き続き、日本酒の香り表現におけるテクニックを説明していきます。今回は実際にティスティングして先生が実演してくれた表現を確認しながら、コツを学んでみたいと思いますよ~。

前回を読んでない方は、ぜひ読んでから戻ってきてください。



合計4本ティスティングしました。1本づつ紹介していきますよー。

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①来福 純米吟醸 愛山
アルコール度 15.7%
精米歩合 50%
日本酒度 ±0
酸度 1.2
アミノ酸度 不明
酵母 東農短醸分離株


花酵母で有名な来福の愛山を使った吟醸酒です。香りはカプロン酸エチルも酢酸イソアミルもあるタイプ。アセトアルデヒドの青草っぽさも残っていて、高級アルコールによる重いオイリーな匂いがあります。これを先生が表現すると

「メンソールの様な透きとおった香りと青葉の様な香りが相まって清涼感を与え、加えてアメを思わせる深みのある香りが穏やかに広がる」

となりました。前半は僕も思いつきましたが、後半のオイリーな香りの表現には驚きました。こうやって言えばいいのか・・・。穏やかに広がる、とか、いい言い方ですよね。


②九頭龍 逸品
アルコール度 15%
精米歩合 65%
日本酒度 +2.5
酸度 1.1
アミノ酸度 1.1
酵母 自社


こちらはバリバリの酢酸イソアミル系の香りです。そのためイソ三兄弟(酢酸イソアミル、酢酸エチル、高級アルコール)がしっかりあらわれるタイプ。マジックやセメダイン系の香りですが、どうなるか。

「若葉や若草、さらにははっきりとしたメンソールの様な爽快感が心地よく広がる。加えて穀物様の穏やかな香りが落ち着きを与えている」

となりました。来福では「清涼感」でしたが、こちらでは「爽快感」!なるほど~。さらに「落ち着きを与えている」なんて粋な表現もあったものです。


③早瀬浦 純米吟醸 山田錦 本生
アルコール度 17%
精米歩合 50%
日本酒度 -6
酸度 1.6
アミノ酸度 不明
酵母 自社


生酒でアルコール度高めというこのお酒、とにかくアセトアルデヒドが強烈です。加えてナッツや樹脂のような複雑な香りも混ざっている激しい香りのタイプ。

「はっきりとしたメンソール香と青々しい青竹や笹の様な香りに加え、ふくよかな白米の香りがしっかりと広がる。加えてやさしいバナナや木質的な香りがほんのりと感じ、落ち着いた奥行きのある印象を与える」

注目していただきたいのは、「メンソール」の使い方です。①、②、③と続けてメンソールが使われていますが、微妙に表現が変わっているのがわかりますでしょうか。なるほど、こうやって強さを表現するのか・・・。


④達磨正宗 二十年古酒
アルコール度 18~19%
精米歩合 70%
日本酒度 不明
酸度 不明
アミノ酸度 不明
酵母 協会7号


20年超の大古酒!ということで、香りが想像できる方もいるかもしれませんね。カラメル、ナッツ、たくあんの匂いに重いオイリーな印象が混ざる濃密な香りですが・・・。

「濃厚で複雑な印象。玄米やおこげ、カラメル、黒糖、さらには干ししいたけ、温泉卵、漬物、硫黄を思わせる香りが複雑にからみ合い、長い歴史を感じさせる」

先生はこれを並列列挙型の表現とよんでいました。確かに達磨正宗みたいな香り満載のお酒を表現するときには便利ですね!最後の長い歴史を~の表現はパクりたいです(笑)。

◆◆◆

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香り表現実践編、いかがでしたでしょうか?僕としては、メンソールという生酒表現の定番を先生がどう利用しているかが興味深かったですね。別の言葉でここまで受ける印象が変わるものですね~。

この授業はしっかり復習していなかったので、僕のレビューにはあまり活かされていませんでした(汗)。しかし、しっかり復習したから、次からは大丈夫なはず!たぶん!

それでは次回のレポートも楽しみにしていてくださいね。なるべく早く書き上げたいと思います!






新しい動画を公開しました。精米がどれほど重要な工程なのか語ります!


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