写真 2020-09-13 21 08 44 (1)
味の傾向:夏に合わせて発売される無ろ過生原酒の純米吟醸酒。しっかりとした青々しい香りにほんのりとしたフルーティな香りが混ざり合うインパクトのあるアロマ。凝縮感のある明瞭な甘みを中心としつつも力強い刺激と苦味が口の中に広がる。ストレートよりロックや割ったりするのがおすすめだ。

僕の評価:70点/100点(真夏はカクテル、他の季節は無ろ過生原酒として優秀)

◆◆◆

山口県のお酒を紹介します!「原田(はらだ) 夏吟醸 西都の雫 無ろ過生原酒 R1BY」であります。あのホークアイもつくっているはつもみぢの銘柄ですね。



この原田ブランドは無ろ過生原酒にこだわった銘柄だそうでして、夏に発売されたこのお酒も無ろ過生原酒です。真夏の原酒というと玉川のアイスブレーカーでしたが、今ではすっかり定番のようですね。お酒の楽しみ方も広がったものです。

スペックを確認しましょう。けっこう公開されていて助かります。

アルコール度 17%
精米歩合 55%
日本酒度 -5
酸度 1.5
アミノ酸度 不明
吟醸づくり、純米、無ろ過、生酒、原酒

アルコール度は17%の原酒ということで、最近の無ろ過生原酒のスタンダードです。十分に糖分が残り濃厚な味わいになるのが人気ですね。日本酒度も-5ということで、かなりの甘さが期待できそうです。面白いのが酸度1.5です。アルコール度数から見るとかなり低いですね。酸っぱさを抑えてなにを狙っているのか。気になります!

◆カクテルにすることで一気に真夏仕様に!

冷酒でグラスに注ぎます。ふむ、無ろ過生原酒の割にはあんまり色がついていませんね?ということは、このお酒は上槽(お酒を搾ること)から出荷までの期間が短いと推測できます。6ヶ月未満、もしかしたら3ヶ月未満でしょうか。

香りは青っぽい若草の香りがドーンとくる!きたきた、真夏の無ろ過生原酒はこうじゃなくっちゃね!クールなイメージです。ただ爽快というより濃厚って感じですね。フルーティな香りもありますが、この青くささに引っ張られて脇役になっている印象です。

さて飲んでみる。

おおお、アルコールの甘さを直接味わうような豪快な味わい!トロリとした舌触りにビリビリくる刺激がたまりません!

とにかく甘くて刺激的で濃厚です。爽やかな要素は皆無ですね(笑)。夏酒なのに!普通の季節はこれで楽しめますが、熱帯夜が続く真夏は正直つらい人が多いのではないでしょうか。

そこで役立つのがカクテルの要素。この原田・夏吟醸は、ロックやソーダ割りが極めて似合うんです!

ロックでは甘さが抑えられてお酒の温度も下がるので、夜風の中で飲むと最高の一杯に。ソーダ割りはお好きな割合(僕は5:5)で炭酸水を加えると、まろやかな甘みを楽しめるバランスのよい発泡飲料になります。これが大好きでしたね。

ここでのポイントは低い酸度です。ロックや炭酸割りは加水するのと同じなのですが、水を加えると日本酒は酸味が増します。この原田・夏吟醸はもともと酸味が低いので、加水しても程よいバランスにとどまるのですね。これには感心しました。

◆日本酒もシーズンレスに

真夏の無ろ過生原酒、いいものですね~。もともと加水されたお酒が好みな僕ですが、ロックや炭酸割りの涼し気な味わいに再び感心しました。昔は無ろ過生原酒なんて新年の時期にしか飲めない商品でしたが、技術の向上によりこんな季節でも楽しめるようになったのは嬉しいですね。

そして日本酒ももっと季節にとらわれなくなるといいなぁと感じました。真夏に無ろ過生原酒、真夏に熱燗、いいじゃないですか。日本の四季に密着した味わいが日本酒の売りですが、そうじゃない楽しみ方も広がっていいと思います。空調がこれだけ完備された現代です。それに合わせて文化もアップデートされるといいですね。

「原田 夏吟醸 西都の雫 無ろ過生原酒 R1BY」、ストレート、ロック、炭酸割りで表情が大きく変わる楽しいお酒でした。季節にこだわらず楽しんでみてください!