写真 2020-11-28 22 16 43
味の傾向:
長野県の酒蔵がつくる素朴な本醸造酒。ろうや樹脂のような匂いにアルコール感が混じる香りはクラシックな本醸造そのもの。しっかりとして厚みのある甘味が基本であり、後味にアルコール感ある苦味と刺激が出てくる。グラスよりコップで飲むのが似合うほっこりした味わいだ。

合わせた料理:サバ缶にチーズ玉ねぎのせて直火にかけた後、粒マスタードトッピングしたもの

僕の評価:65点/100点(長野の日常使いされているお酒ってこんな感じなんだろうなぁ)

◆◆◆

信州こと長野のお酒をご紹介。「美寿々(みすず) 本醸造 R1BY」であります。見た目からして昭和感あふれる1本ですね。こういうデザインのお酒が好きな人も多いでしょうね~。

純米酒全盛の今の地酒シーンでは、本醸造というのはどうしても脇役という印象ですね。蔵元も関東で売るより地元向けにつくっていることが多いように感じます。今回のお酒も昔から美寿々のお酒が好きな人のために、味を変えずにつくり続けているのかなぁと想像してしまいますね。

スペックを確認しましょう。けっこう公開されていて助かります!

アルコール度 15~16%
精米歩合 70%
日本酒度 +2~+3
酸度 1.5
アミノ酸度 不明
アル添、加水あり、火入れ

注目ポイントは精米歩合70%と吟醸づくりしていない事です。このぐらいの低精白だとお米のタンパク質があまり削られていないので、脂肪酸エステルという特有の香りが出ます(ろうや樹脂のイメージ。オイリーな印象)。吟醸香がないお酒なので、この香りがメインとなっているはず。香りはお酒の印象を大きく左右するので、しっかり把握しないといけません。

さあ、飲みますよ~。

◆飾り気のない日本酒の甘さ、それがいい

冷酒でそそいで色を見ます。ほんのり黄色ですね。そしてその黄色が薄い感じがします。うんうん、醸造アルコールを入れた上に加水するとこういう印象になります。素直な色合いです。

香りはやはりオイリーなイメージがあります。ろうや樹脂みたいですね。わかりやすくクラシックです!そして甘い香りもあります。糖分多い予感がする匂いですよ~。

さあ、飲みます。

シンプルではっきりした甘さ、舌に残る苦味による強引なキレ、あ~地元の本醸造ってこんな感じだよなぁというお酒ですね。

まず甘いです。明らかに糖分が多いって感じですね。華やかさはなくベタッとした印象。吟醸づくりしていない影響がしっかり出ています。垢ぬけていない。

後味の苦味はアルコール、特に醸造アルコールからくる味わいですね。これ苦手な人いるだろうなぁって感じの、アルコール感だけ浮き上がったかのような印象です。まさにザ・本醸造!

これは人を選びますね。日本酒慣れしてない人は厳しい。でも、そういうお酒なんです。長野在住のおじいちゃんが好きな味なんだろうなぁと感じます。好みに合えば料理も選ばないでしょうし、理にかなったお酒と言えますね。

◆長野酒らしい地元の味

ごくごくシンプルに仕上がった飾り気のない本醸造酒でした。こってりした糖分の多さが長野らしさなんでしょうね~。やはり山の多い土地で冬の厳しさも相当なものでしょうから、糖分が多い飲み物が好まれたのではないかなと思っています。

料理との組み合わせはそんなに試さなかったのですが、フルーティな雰囲気のないお酒なので、醤油・みそ・みりんのようなベタな和食家庭料理ならだいたい大丈夫じゃないかと思われます。記事の最初に書いたサバ缶レシピは、この手の本醸造・普通酒にぴったりの料理。マスタードの酸味の心地よさが最高なので試してみてください。

「美寿々 本醸造 R1BY」、地酒らしい地酒と言える1本でした。長野で飲むとおいしさも倍増すると思いますよ!







神奈川建一(@KanagawaKenichi) 

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