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味の傾向:常温で保管できる静岡の純米酒。香りは静岡らしい爽やかなフルーティな香りがほんのり、そこに香ばしいカラメルの匂いが混ざる。味わいは軽やかだが後味の苦味と刺激が混ざったキレが印象深い。食事になじむ味わいだ。

合わせた料理:スパムおにぎり

僕の評価:70点/100点(普段飲みにぜひ選びたい)

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個人的ブームの静岡酒をご紹介します!「開運(かいうん) 特別純米 R1BY」であります。これ書いている時点でけっこう静岡飲んだので、今後ちょくちょくレビューで登場すると思いますよ~。

静岡と言えば吟醸王国。その名を知らぬものは日本酒ファンにはいない有数の銘醸造地です。と、思ったら山形県も吟醸王国名乗ってるじゃん!(笑)競っているの!?

はい、事実競っているのです。日本酒の吟醸酒(フルーティな香りのするお酒)はカプロン酸エチル系(カプ系)と酢酸イソアミル系(イソ系)に分かれるのですが、山形県はほぼ全てがカプ系、静岡県はほぼ全てがイソ系なのです。

この2つの県のわかりやすい対比が好きでしてね~、どっちも負けるなー!好きだぞー!って応援したくなります。日本酒は地域差が出にくいお酒なのですが、努力してわかりやすい個性をつくってる両県をとても尊敬しております。

今回の開運は吟醸王国・静岡の中でも重鎮の銘柄でして、関東で静岡のお酒があるお店では、だいたいここのお酒がラインナップされていますね。この特別純米はそのめでたい見た目とあいまって、人気の定番商品です。

さてスペックです。

アルコール度 16.5%
精米歩合 55%
日本酒度 +4
酸度 1.5
アミノ酸度 不明
純米、吟醸づくりあり、火入れ、加水あり

ややアルコール度高めの純米酒ですね。酸味は低めなのでそれ以外の味が主役の予感がします。甘みか滑らかさか苦みか・・・。静岡のお酒で吟醸づくりありなので、爽やかなフルーツの香りがするでしょう。

飲みます。

◆ご飯食べながらおいしいお酒

冷酒でグラスにそそいで色を見ましょう(お酒の見た目は情報の宝庫なのです)。お、けっこう濃い黄色の外見です。貯蔵が長いのでしょうね。半年~1年といったところでしょうか。

香りです。うむ、しっかりイソ系のフルーティ香(バナナっぽい爽やかなタイプ)がします。静岡ですな~。とはいえ強すぎません。そこにカラメルやらスパイスっぽい香ばしい香りが。熟成の影響ですね。嫌な感じはしませんよ。

飲みましょう。

軽やかなな口当たりがどんな食事にも合いそう。そして後味がキリッとしていて心地よいキレ味だ!

いやー、きましたよ。これぞ静岡の日常酒。飯がうまい!

アルコール度がけっこうあるのですが、飲み口は軽いです。糖分が少ないおかげでしょうね。杯を傾けるのになんの苦労もしません。

そして後味!キュッと鋭い苦味と刺激がイイ感じのキレをつくっています。やっぱ食中酒はキレがいい方が好きですねぇ。

これがご飯によく馴染むです。加熱した肉料理、魚料理などがあるとより一層いい。

なのでスパムおにぎり(ランチョンミートを焼いておにぎりにのせたもの)と合わせてみました。最高!肉の焼けた風味が酒の苦味と寄りそう感じがたまりません。



◆流行のお酒とは言いがたいけど

いや~、やはり静岡のお酒はいい!昔静岡旅行したことがあるのですが、その時よりお酒を深く理解できるようになった気がします。こういうことがあるから酒の勉強は面白いです。



いろいろな静岡酒を飲むと苦味を上手に使っていることがわかります。この開運もそうですね。最近の流行の日本酒は苦味を感じさせないことに注力したものが多いので、静岡のお酒は人気が出にくいかもしれません。でも、おいしいですよ。一度飲んでみてください。

「開運 特別純米 R1BY」、ザ・静岡酒です。気軽に静岡楽しむのにおすすめです!