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味の傾向:1年に1回販売される黒龍の限定生酒。香りは生酒っぽく涼し気なフルーティタイプ。とてもクリアな印象。味は甘味が強いが不思議と控えめで薄味に感じる。食事と一緒だとじんわり甘味が広がり滑らかさ抜群。完成度はパーフェクト。

合わせた料理:ホタルイカのボイル+酢味噌、手巻き寿司

僕の評価:85点/100点(緻密な設計を感じる高級酒)

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うふふ、さあ黒龍のご紹介ですよぉ。「黒龍(こくりゅう) 火いら寿 R2BY」であります!福井の銘醸造所ですね。このブログでは2回めのご紹介です。「ひいらず」と読みますよ。



人気の限定酒で毎年2月に発売されます。高精白(精米歩合35%)のお酒の中で唯一生酒なので、黒龍の生酒が好きなファンの間では特に好まれていますね。今年は運よく入手できました!

2月ぐらいに発売される生酒はまだ新しいものが多く、味わいもピリピリ刺激的で元気なことが多いです。しかし、黒龍は熟成を得意とする蔵元、この火いら寿も期間は不明ですがしっかり熟成されているので、信じられないぐらいまろやかな味わいなのです。今年も味わえるとはありがたいです!

スペックを確認しましょう。

アルコール度 16%
精米歩合 35%
日本酒度 +3.5
酸度 不明
アミノ酸度 不明
純米、吟醸づくりあり、生酒、加水あり

非常に高精白なお酒であり、アルコール度がやや高めな点以外は基本に忠実な印象を受ける数値ですね。酸度は黒龍のセオリー通り低めのはず。なので、純米大吟醸の生酒をとことん楽しめそうです。

◆最高の食中酒!

冷酒でそそいでまずは色をチェックです。うわぁ、綺麗~。ツヤテリがいいってやつですね。丁寧な酒造りを感じさせます。うっすらグリーンのトーンがあります。生酒の証拠ですね。

香りを確認。おほぉう、上品!青っぽい爽やかさのあるフルーティなスタイルですが、セメダインを思わせるケミカルな要素もあります(酢酸エチルという生酒特有の匂い)。とはいえ、全体的にめちゃくちゃ綺麗な香りになっています。

飲みます。

すんごい上品な甘味!しかし、ぜんぜんしつこくなく、食事に難なく合いまくる!!

やっぱり黒龍半端ねぇな!これが生酒とは信じられません。刺々しさはほぼなく、トロッとした甘みがたっぷり味わえます。

僕が感動したのは食事の際に飲んだ時。これだけ甘く感じるのに、料理を選ばないんですよ!サラリとなじんでいくんです。

これが黒龍マジックです。酸度が低すぎる(たぶん1.2ぐらい)ので、相対的に甘味を強く感じるのです。つまり錯覚ですね。日本酒度+3.5ですが、日本酒度±0ぐらいに感じるのではないでしょうか。

この甘味の強さのおかげで、繊細な刺身よりも豪快な魚介料理の方が好相性でした。酢味噌で食べるホタルイカとか、雑につくった手巻き寿司とか。素材感がある料理がいいでしょうね。

◆クラシックとモダンのはざまにいるお酒

こういう完璧なお酒を飲むと、毎年このクオリティを維持するすごさに驚きますね。米のできも毎年違うのになんでなんでしょうかねぇ・・・。蔵の力としか言いようがないです。

ただ、昔ながらの要素も持つお酒なので、たまに物足りないな?と思うことがあったりします(単独で飲んでいる時とか)。自分もモダン系の日本酒(寒菊とか土田酒造とか)にずいぶん慣れてきたんだなぁと感じます。こういう感じ方の変化も楽しいですね。

「黒龍 火いら寿 R2BY」、黒龍の技術力を完璧に味わえる1本です。ぜひしっかりした食事と一緒にどうぞ!