写真 2021-05-30 21 59 13 (1)
味の傾向:原形精米という最新の精米方法で磨いたお米で醸したお酒。飲んだ印象はまさに金柑を食べた時みたい!柑橘感あふれるジューシーな酸味が口の中にじゅわっと広がります。

合わせた料理:アスパラとトマトの卵炒め、バーニャカウダ

僕の評価:80点/100点(ついに技術はここまできた!)

◆◆◆

さて、今回はコラボレーションアイテムをご紹介!「賀茂金秀(かもきんしゅう) 猫のツンデレ R2BY」です。恵比寿の日本酒バー「GEM by moto」の店長・千葉麻里絵さんプロデュースの日本酒ですよ~。

このお酒最大の特徴は、夢の技術・原形精米を利用して磨いたお米を使っていることです。なんじゃそりゃ?と思った方、扁平精米という言葉は聞いたことありませんか?アレのさらにすごいやつです。

ざっくり説明すると、一般的な精米は磨かなくてもいい部分も削って除去してしまっていたのですが、原形精米(扁平精米)は高精度の精米を行うことで、少しの磨きで高精白に処理されたお米と同等の味わいを実現できるんです。つまりお米が無駄になりにくい。サスティナブル!(言ってみた)

具体的には、60%の精米で通常精米の40%に匹敵するそうですよ。20%も差が出る!すげぇ。

この最新技術を使って、今までにない個性的な味わいを狙って作ったのがこの猫のツンデレです。当然簡単にはいかず、悪戦苦闘の末できあがったそうですよ(このあたりのお話は千葉麻里絵さんのオンラインサロンで公開されているので、興味がある方は参加を検討してみてください)。

さて、スペックを確認しましょう。

アルコール度 16%
精米歩合 70%
日本酒度 -9
酸度 2.6
アミノ酸度 0.6
純米、吟醸づくりあり、加水不明、火入れ、原形精米、リンゴ酸多産性酵母

注目ポイントは精米歩合70%でアミノ酸度0.6。これは通常の精米だと考えられない数値ですね。アミノ酸はタンパク質から生まれるのですが、精米歩合70%だとタンパク質たっぷりでアミノ酸度下げるのが難しいのです。原形精米でタンパク質が効率的に削られています。みごと成果が出ていますね。

◆じゅわっと広がる金柑のイメージ!

さて、冷酒でグラスにそそぎます。むっ、けっこう色が濃いです。黄緑色かな。熟成酒じゃないのにここまで濃いと原酒っぽいですね~。緑色はなんだろ、精米歩合高いお酒にありがちだけど、このお酒は原形精米だし・・・。うーん?

香りを確認。かなりおだやかですね。ほんのりフルーティ、若干の酸っぱさ、ヨーグルト感。精米歩合の高いお酒にありがちな油っぽさ、ロウのような印象が皆無です。これなら精米歩合55%と言われても納得だなぁ。

飲みましょう。

うひょッ!ジューシーな酸味がぶわわぁあッて広がる。金柑を口の中で噛み潰したあの感じだ!!

これはまたずいぶんと果実感がある、柑橘系のジュースみたいです。ワインみたいじゃないところがポイント。

甘酢っぱ系ですがどかーんと酸味がくるので、とにかく爽やか。そして苦味がとっても少ない!

この苦味のなさを利用して野菜の苦味と合わせるとめっちゃいいです。食事とお酒で完成する感じ。アスパラとトマトの卵炒めは完璧ですよ。アスパラの苦味、卵の脂感がお酒の酸味に混ざって極楽状態。バーニャカウダもよかったですが、脂感が足りなかったですね。このお酒の酸には油ものが相性よさそうです。

◆酒米の精米は新たな段階へ

初めて味わった原形精米ですが、明確にメリットが感じられてすごいと思いましたね。やはり日本酒は技術で進化するんだなぁ。精米歩合の高低がお酒の品質、値段とリンクしてきたのが今までの日本酒業界でした。しかし、今後はあまり関係なくなりそうですね。

精米歩合から自由になると、日本酒はもっと楽しくなりそうだなぁって思います。味だったり、哲学だったり、エンターテイメント性だったり、そういう本質的な価値が評価されていくといいですね。

「賀茂金秀 猫のツンデレ R2BY」、未来の日本酒を垣間見るジューシー酒でした。精米の将来が楽しみですね!