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味の傾向:
ミルキーなピンク色がかわいい春向け日本酒。香りは甘酸っぱい味を予感させるような乳酸飲料のにおいに軽くフルーツの印象が混ざる。味わいはやさしい甘味に果物を思わせる明確な酸味が合わさるフルーツ系のタイプ。アルコール度が低いために全体が軽く苦味が少ないのでサクサク飲めちゃう。

合わせた料理:いちご(あまおう)

僕の評価:80点/100点(飲むシュチュエーションが明確)

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烏龍茶はタンニンが含まれているから油ものの多い居酒屋で人気なのだと気づいた神奈川建一です。赤ワインと性能が近いんですね。

今回は群馬のお酒お酒です!「流輝(るか) 純米吟醸 桃色 無ろ過生 R3BY」であります。ラベルだけでなくお酒の色もピンク色のテンションが上がるお酒ですよ~。

春の時期いろいろな酒蔵から発売されるピンク色のお酒ですが、れっきとした無着色の日本酒です。赤色酵母という赤色を出す特別な酵母を使うことでつくられるお酒なんですよ。面白いですよね~。

この流輝は昨年はアルコール度は13%だったそうですが、今年はなんと8%。5%も違います。てっきりそういう調整をしたのかと思いましたが、赤色酵母できれいな赤色を出すのが難しく、アルコール度は安定しないようなのです。なので今回のレビューはあくまでこの年(令和3年酒造年度)の味わいとなります。

さて、スペックを見ましょう。

アルコール度 8%
精米歩合 55%
日本酒度 -70
酸度 3.6
アミノ酸度 不明
純米、吟醸づくりあり、加水あり、生酒、にごり酒

極端な日本酒度です!お酒の中は糖分でいっぱいですね。このアルコール度数と日本酒度だと、ほとんど酒母(お酒を発酵させる前につくる日本酒のもととなるもの)を飲むようなものです。甘いは甘いでしょうけど、アルコール度が低くアルコールの甘味が少ない、酸度がかなり高く甘味を抑制するはず、この2点から考えるとほどよい甘酸っぱさにまとまっていると想像できます。

◆まるで果物ジュースみたいだ!

きっちり冷やしてグラスにそそぎましょう。おお、ピンク色のお酒がにごりと混ざって苺ミルクのような外見になっています。これはうまそうですね!見た目がこんな雰囲気だと、味わいにも影響がありそうです。思い込みで印象が変わるって現象ですね。

香りを確認です。むむ、酸っぱいにおいがツーンときます。乳酸飲料って感じですね~。フルーティな香りもありますが、お酒の見た目から期待するほどには強くないです。これはアルコール度が低いのでしかたがないところですね(アルコールが高いほどフルーティな香りははっきり出ます)。

飲みましょう。

超~~フルーティな甘酸っぱい味わいが口の中に広がる!めちゃくちゃ軽いのでぐいぐい、グイグイ飲めちゃいます!

すっごく軽い!ほんとうにジュースみたいです。飲みどころがわかりやすくて最高ですね!

乾杯の一杯でワイングラスに注いで飲むのがめっちゃ似合うはずです。のどを潤すためにドンドン飲んでも安心のアルコール度8%。アルコール弱い人はそのまま楽しめばいいし、物足りない人はお好みの酒に移ればいい。軽いのから重いお酒に変われば、二杯目のお酒はよりおいしく感じるはずです。

お酒は糖分がたくさん残ってますが、予想通り酸味などのおかげでバランスが取れています。後味もしつこくなく理想的なライトタイプの日本酒ですね。

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個人的にこのお酒の長所だと思うのは苦味の少なさ。このおかげでフルーツとのペリアングが楽しめますよ~。
僕はいちごに合わせましたが、お酒の甘酸っぱさもいちごの甘酸っぱさも同時に楽しめオトクな気分でした。マンゴーやバナナのような系統の違うフルーツも楽しいと思います。

◆このわかりやすさを評価したい

一杯飲んで、すぐ映えるシーンが想像できたお酒でした。極端な味わいのお酒はこうありたいですね~。もちろん普通の日本酒とはかけ離れている味わいなので、物足りないと感じる方はいるとは思います。しかし、僕はこのわかりやすさを評価したいですね。

毎年アルコール度が変わりやすいということなので、また来年は違うお酒になるのでしょう。それはそれでまた飲んでみたいですね。僕としてはアルコール度が低い時の流輝・桃色はとってもおすすめとさせていただきます!

「流輝 純米吟醸 桃色 無ろ過生 R3BY」、季節限定日本酒としてしっかりした商品性を感じました。花見以外でも映えるいいお酒ですよ。