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味の傾向:獺祭の一番手軽に飲める純米大吟醸。香りはイチゴ、リンゴを思わせる獺祭らしい華やかなにおい。味わいはしっかりした甘味がありつつも淡い酒質で無理なく食事になじむ。後味のキレがよくこれぞ獺祭!という味わいを楽しめる。

合わせた料理:鶏肉の白だし鍋+ご飯

僕の評価:85点/100点(こんなにご飯に合うとは思わなかった!)

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冷凍食品のチャーハンをはじめて自宅で食べて、「カラオケBOXのチャーハンの味だ!」と感動した神奈川建一です。

最近山口づいてきているのですが、総本山いっちゃいますヨ。「獺祭(だっさい) 純米大吟醸45」です!言わずと知れたあの獺祭、しかも一番売れている45%精米の純米大吟醸であります。

日本酒飲んではじめておいしい!と思ったお酒が獺祭なんです。同じような経験をお持ちの方も多いんじゃないでしょうか?今の獺祭からは考えられませんが、当時は品薄転売も問題になっていましたねぇ。

そんな獺祭に今一度向かい合ってみようとド定番の純米大吟醸45を買ってきました。何年も日本酒を飲み続けて勉強もしたのでお酒を感じる力は増したはず(たぶん)。なぜ獺祭はそんなにすごいのかを探ってみたいと思います~。

スペックです。日本酒度などは不明ですね。

アルコール度 16%
精米歩合 45%
日本酒度 不明
酸度 不明
アミノ酸度 不明
純米、吟醸づくりあり、火入れ、加水あり

45%精米の山田錦で4合瓶1650円というのはやっぱりとんでもないですねぇ。大規模な醸造の成果ということでしょう。それ以外ではアルコール度16%でしょうか。獺祭と言えば華やかな香りですが、それを活かすための度数なのでしょうね(度数が高いと香りは強くなります)。

◆ご飯とも合うだと!?

当然しっかり冷やしてからグラスにそそぎます。透明感ある外見ですがほんのり黄色がかっていますね。火入れした糖分多めのお酒によくある見た目です。獺祭は2回火入れでしょうから、順当な外見と言えるでしょう。

香りを確認します。おおお~~~!華やかで甘い香り!こうでなくっちゃね。リンゴ、そして熟れたイチゴのイメージです。その中に強めに爽快さを感じさせるアルコールのにおいが混ざっていますね。こいうパターンは珍しいかもしれません。なにか理由があるのかな?

飲みます。

甘いけどふんわりまろやかで淡い味わい!後味のキリッとした苦味がつくるシャープなキレがたまりません!

あー!!こういう味なんだ。獺祭、かなり淡いお酒です!

香りから想像できるとおり甘いお酒ではあります。そこは期待を裏切らない。しかし濃厚さはなく、後味は苦味で甘味をスパッと切る。このお酒、かなり水を加えていますね?

日本酒はできあがった後に水を加えて薄めます(加えないお酒は原酒といいます)。獺祭はこの工程での加水量が多いのだと思うのです。

結果エキス感が少ない飲みやすい味わいに仕上がっているのです。ごくごく飲めちゃうのですね。また食事と合わせるのも簡単になります。今回は鶏鍋にご飯でしたが余裕でしたよ。これは驚きです。

しかし、加水のしすぎはペラペラした酒質になる可能性があります。飲みごたえと飲みやすさを両立している獺祭のバランス感覚に脱帽ですね。さすがです!

◆売れるお酒には理由がある

獺祭が人気であることは今更ですが、今回はなぜ人気なのかが少しわかった気がしますね。この淡い味わいから生まれる飲みやすさがその理由の1つだと思います。

広い人気を得るお酒は飲みやすさがないといけません。国産ビールやハイボールを思い出すとわかりやすいですね。獺祭は他の日本酒より華やかさと飲みやすさの両立の面で優れているのでしょう。いやー、勉強になります!

「獺祭 純米大吟醸45」、すばらしい完成度に感動ものです。最近飲んでいないようでしたら、ぜひ改めて向き合ってみてください。