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味の傾向:国分酒造がつくる香り系芋焼酎の第3弾。グラスに注ぐと即香るリッチなバナナとクリームの印象は驚くこと間違いなし。味わいは焼酎らしく甘味なくスッキリ軽やか。日本酒にはない味わいがたまらない。

僕の評価:焼酎なので未採点。日本酒好きは楽しめるぞぉ。

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サザエの壺焼きにトライした際、レシピ通り水が吹き出なかったサザエが怖くて食べられなかったチキン・神奈川建一です。

今回は焼酎のご紹介~。もちろん僕お気に入りの国分酒造です!「国分酒造(こくぶんしゅぞう) サニークリーム」であります。

国分酒造のお酒のレビューはこちらです~。




いままでの芋焼酎では考えられないようなフルーツを思わせる香りで大人気なのが、フラミンゴオレンジから始まる国分酒造の香り系芋焼酎です。このサニークリームはその第3弾の商品。今回も名前といいラベルといいぶっ飛んでますね!

第1弾のフラミンゴオレンジはライチや柑橘の香りがキーとなっていましたが、このサニークリームはバナナやクリームだそうです。そして公式HPの商品説明を見ると気になる成分名が。それが「酢酸イソアミル」です。

気づかれた方は鋭い!そう、日本酒の吟醸香の主要な成分が酢酸イソアミルなのですよ(もう1つがカプロン酸エチル)。お酒の香りはさまざまな成分が関わるので簡単に分解はできませんが、サニークリームが日本酒に通じる香りを持っている可能性があります。これは楽しみですよ!

さて、スペックです。

分類 本格焼酎
アルコール度 27%
原料 米麹(ミナミヒカリ、白麹)、サツマイモ(サツママサリ)
蒸留方法 減圧蒸留

フラミンゴオレンジとの違いは米麹を使っていること。さらに第2弾のクールミントグリーンより米麹割合を高くしたそうです。どうやらそれが酢酸イソアミルの増量に役立っているようですね。ふーむ、日本酒の酢酸イソアミルはお米のタンパク質が元なのですが、サニークリームの酢酸イソアミルも同じなのでしょうか?

とりあえず飲んでみましょう。

◆日本酒以上の超バナナ酒!

5月ぐらいの夜の気温で常温にしてみます。15~20度ぐらいでしょうか。注いでみるけど当然色は透明です。

香り。すっっげぇ!!ザ・バナナ、THE BANANAです!完璧に日本酒でよく香る酢酸イソアミルですね。もう芋焼酎という固定観念がぶっ飛びます。とっても濃厚に香るので確かにクリームのような雰囲気を感じますよ。それでも薬品臭いような印象にはなっていない。さすが!アルコールの香りがバランスを取っているのかなぁ。

飲みます。

香りが嘘のように感じるほど、味わいはすっきりして軽やかなアルコール感を楽しむバランス。苦味も少なくついつい飲んでしまう!

はい、きましたね。国分酒造のこの香りマジックは何度飲んでもやめられない。日本酒好きからすると嘘みたいな味です。あんだけフルーツの香り出しているのに、お酒には糖分ないんですもん。驚きです。

香りは上に書いたように薬品感出るギリギリ手前ぐらいの酢酸イソアミルなので、味わいに影響あるかなと思ったのですが、飲みづらさなんて微塵も感じませんでした。さすが国分酒造、確かな技術力です!

◆派手だけどシンプル

サニークリーム、その名にふさわしい香りをもつ芋焼酎でした。複雑というよりシンプルな香味のお酒でしたね。これは前回のフラミンゴオレンジも同様です。お酒というよりジュースに近い印象です。

これって氷結やストゼロのようなRTD(いわゆる缶チューハイ系)に焼酎が一歩近づいているとも言えるかもしれません。今後の焼酎の方向性にどう影響を与えるのか気になりますね。

「国分酒造 サニークリーム」、焼酎新時代を切り開く3番手です。本格焼酎の新時代を築くか否か、期待しましょう!