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味の傾向:西日本の酒米・雄町を使った吟醸酒。味わいは躍動感ある甘酸っぱいスタイル。フルーティというよりジューシーな果実感がある。飲みごたえもしっかりあり満足感の高いお酒だ。

僕の評価:75点/100点(バランスのいい甘酸っぱ酒)

◆◆◆

パンと日本酒を合わせるのにハマりつつある神奈川建一です。お米と同じ炭水化物で甘いんだから、そりゃあ合うよなぁ。

前回に引き続き今回も栃木のお酒です。「鳳凰美田(ほうおうびでん) 大地 純米吟醸 雄町 生酒 R3BY」となります。

五百万石と愛山を使った鳳凰美田は以前もご紹介していますね。今回は雄町を使った純米吟醸酒です。





雄町は岡山県が名産地である西日本のお米です。東日本の酒蔵が西日本のお米を使ってつくる!こういうのって自分はロマン感じちゃって好きなんですよ。アーティストのコラボ作品感ありません?

地酒なのですから地元もしくは近隣の県のお米を使うのが普通なのですが、わざわざ遠く離れた県のお米を使う。そこにどんな理由があるのか、想像するだけで酒がおいしくなりますね!

スペックを見てみましょう。

アルコール度 16~17%
精米歩合 55%
日本酒度 不明
酸度 不明
アミノ酸度 不明
純米、吟醸づくりあり、加水あり、生酒

お酒の仕様としてはごく普通のスタイルです。鳳凰美田としてもノーマルですね。アルコール度がやや高いのもいつもの鳳凰美田です。香り高く甘味がはっきりしてそうですね。生酒なのでフレッシュ感をどこで感じるかが楽しみです。

◆元気いっぱいの甘酸っぱ酒!

冷酒でそそいで色をチェック。生酒なので着色もなくきれいですね~。透明感がクリスタルのようです。55%まで磨いている証拠ですね。

香りを確認。おお、ずっしりくる甘い果実的なにおいです。う~ん、鳳凰美田はこうじゃなきゃと思わせる濃厚な香りですね。生酒特有のフレッシュな青草を思わせるトーンもあります。とはいえ強すぎない。さすがのバランスです。

飲みましょう。

強い甘味とグイグイくる酸味がずっしりくる濃厚な甘口酒だ!

これは元気がいい!おだやかではなく暴れる感じの鳳凰美田ですね!

濃く深みのある甘味にはっきりとした酸味が混ざりあってジューシーな印象です。そこまで果実っぽくはないんですけどね。とにかく元気さがあってパワフルな味わいです。

この酸味のせいで鳳凰美田らしい舌触りのきれいさは若干削がれているのですが、そのデメリットを打ち消すほどの心地よい甘酸っぱさです。

濃いめの味わいですけど料理は選ばないでしょうね~。油揚げとたまねぎのおひたし、マカロニサラダ、ハムチーズサンドなどと気軽に合わせましたが、どれも十分おいしかったです。香りに合わせてもうちょっとペアリングを追求してみたかったですね。

◆雄町はなぜ人気なのか

いや~、躍動感あるお酒でしたね。よく言われる雄町のパワフルさを感じさせる1本でした。こういう強い味わいになるお米が東日本には少ないので、雄町を使ったのでしょうね~。

日本酒の酒米は味に差が出にくいので有名なのですが、これはイメージどおりに楽しめました。雄町に期待する味わいが明確だからこそ、蔵元もつくりやすいのかもしれませんね。

「鳳凰美田 大地 純米吟醸 雄町 生酒 R3BY」、甘酸っぱい鳳凰美田をたっぷり楽しんでみてください。

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こちらは火入れバージョンのリンクです。これもうまいですよ~。




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