
こんにちはー、神奈川建一です。
みなさんは日本酒を塩で飲むって話、聞いたことありますか?江戸時代の人は酒をそそいだ枡(マス)に塩をのせて舐めながら飲んだとかなんとか。江戸っ子はそんなに極端なんかーい!とつっこみたくなる話ですが、現代の日本酒から考えてみてもあながち無茶な話でもないと思うんですよ。
お手軽に日本酒に合うつまみとして酒盗やイカの塩辛がありますが、これらはかなりしょっぱいですよね。また寿司や刺身は日本酒の最高の肴ですが、合う原因の半分くらいは調味料である醤油しょっぱさだと思うのです。つまり日本酒はそもそも塩味と相性がいいのではないだろうか?
ここでちょっと専門的な話になるのですが、人間が感じられる味の種類で科学的に証明されているのは5つしかないのだそうです(※1)。それが「甘味、旨味、酸味、苦味、塩味」の5つです。え、5つしかないの?と驚いちゃいますが、事実だそうです。マジか。
そしてこの5つの味がバランスよくそろった食事をすると、人間だれでもうまい!と感じやすいのだそうです。例えばハンバーガーを考えてみてほしいのですが、
甘味=パン
旨味=肉、チーズ、ソース
酸味=ソース、ピクルス、野菜
苦味=パンと肉の香ばしいこげ
塩味=塩、ソース
こんな感じにきれいにそろっているんですよ。日本のファストフードである牛丼も完璧な食事の1つですが、酸味だけちょっと弱いんですね。だから酸っぱい紅しょうががアクセントとして最適になるのです。
で、この5つの味で日本酒を考えてみると、甘味・旨味・酸味・苦味はばっちりそろっているのですが、唯一塩味だけが一切ふくまれていないんです。つまり塩を舐めて日本酒を飲めば、口の中で5つの味がピタッとそろうのです!塩をつまみにするのは実は合理的だったのです!(ジャーン)
さらに調べると、塩味のすごい効果がわかりました。
まず塩味は甘味を強く感じやすくする効果があるということ。これを味の対比効果と呼びます。具体例はスイカに塩をふって食べると甘味が強く感じるというものですね。日本酒も単独で飲むより、塩っけのあるものと一緒に楽しんだほうが甘味が際立つということです。食事中にお酒の甘味が増した経験、みなさんもあるのではないでしょうか。
次に塩味は旨味をも強化する力があるということ(※2)。甘味だけじゃなく旨味もパワーアップさせちゃうんです!日本酒には旨味を感じさせる成分であるアミノ酸が豊富にふくまれているのですが、アミノ酸単体では弱い味にすぎないのです。ここに塩味が混ざることで旨味が倍加するのですね。市販のだしの素が塩分をかなり(約40%)含んでいるのはこれが理由なのです。
甘味と旨味と言えば日本酒の基本の味わいです。その2つをめちゃくちゃおいしく感じさせてくれる塩(と塩っ気のあるおつまみ)と日本酒を一緒に楽しむことが科学的にも合理性があることがわかってきました。さすが江戸っ子、伊達に酒好きじゃないですね。
みなさんも塩を舐めながら、お気に入りの日本酒を飲んでみてはいかがでしょうか?
■参考
※1「五味」に辛味は含まれない?舌で感じる味の種類とおいしさの作り方(All About)
※2味のなんでも小辞典 日本味と匂学会・編 95ページ(講談社ブルーバックス)
■参考
※1「五味」に辛味は含まれない?舌で感じる味の種類とおいしさの作り方(All About)
※2味のなんでも小辞典 日本味と匂学会・編 95ページ(講談社ブルーバックス)


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