味の傾向:元祖純米酒蔵がつくる定番酒。常温だと強めの熟成香が人を選ぶが、熱燗で飲めばどっしりした甘みと爽快な後味が最高の1本。
合わせた料理:うるめいわしの干物、むしりかんかい(タラの干物)、ナスの揚げ浸し
僕の評価:80点/100点(温めた時の味わいは唯一無二)
◆◆◆
こんにちは~、日本酒ブロガーの神奈川建一です。
今回は埼玉のお酒です。「神亀(しんかめ) 純米清酒」であります!
神亀酒造と言えば、醸造アルコール添加のお酒があたり前だった戦後日本で、はじめて全量純米酒で酒づくりをスタートさせた伝説的な酒蔵です。最近の純米酒ブームはこの神亀からはじまったと言っていいでしょう!
ただ、その味わいはかなり人を選ぶ印象です。そこまで多くの神亀を飲んだわけではないのですが、少なくともレギュラー商品は今はやりのフルーティタイプとは正反対のクラシックな熟成スタイルです。僕も5年前にチャレンジしましたが、その良さはわからなかったですね。
しかし、歳を取ることのメリットは好みの幅が広がることです。初心に帰って、神亀の定番商品であるこの純米清酒にチャレンジしてみたいと思います。
スペックを確認しましょう~。
アルコール度 15.5%
精米歩合 60%
日本酒度 不明
酸度 不明
アミノ酸度 不明
純米、熟成香なし、火入れ、加水あり、2年以上熟成
アルコール度や精米歩合を見ても、ごく普通の純米酒という印象です。しかし、なんと2年以上熟成したお酒とのこと!これは期待できますねぇ。おそらくブレンドもしているでしょうし、神亀らしさを楽しめそうです。
◆熱燗にするとすべてがよくなる!
今回は最初から熱燗でいきます。まずは見た目を確認。しっかりイエローのトーンがついてますね~。澄んでいるというより少しくすんだ色合いです。2年熟成の加水されたお酒らしい外見ですね。
香りを確認。お、スッキリしている!アルコール感も落ち着いているし、熟成から生まれる香ばしいにおいも程よいぐらいです。実は常温だと香ばしさが強すぎて(ぶっちゃけ臭くて・・・)、神亀らしいなぁと思ったのですが、熱燗はすごく飲みやすそうです。
飲んでみましょう。
ずっしり重みのある甘み!そしてアルコール感をともなって爽快にキレる後味が最ッ高!!
うわわ~~~、めちゃくちゃおいしいですね!これが神亀の実力かぁ。
深みのある甘さが特徴的です。熱燗にすると甘みは軽くなるお酒が多いのですが、この神亀は分厚い甘味を楽しませてくれます。これは実に個性的ですね。
それでいて後味はキリッとしたすっきり感があるので、飲むのが実に楽ちん。すばらしいバランスですね~。
食べ物は和食ならなんでもOKですが、温かい塩っ気のある肴がよかったですね。うるめいわしの干物をあぶったものとか最高!北海道の名物・むしりかんかいもヤバい相性でした。塩味が酒と肴のうま味を倍増させます。たまりませんよ!
◆苦手な人は再チャレンジしてみよう
いや~、最高の熱燗酒でした。主に楽しんだのは1月~2月ぐらいでしたが、まさに神亀が一番おいしい季節でしたね。温かい時期に神亀を飲んでイマイチだなと思った方は、ぜひ冬に再チャレンジしてみてください。驚きますよ?
そしていい酒蔵はレギュラー酒がおいしい、ということも再確認できました。熟成からくる甘み、うま味を十分にいかしたこの純米清酒、まさに蔵を代表するお酒ですね。
「神亀 純米清酒」、真冬の熱燗の大定番です。気持ちよく酔えること請け合いですよ!
名称:「神亀 純米清酒」
(純米、吟醸香なし、加水あり、火入れ、2年以上熟成)
(純米、吟醸香なし、加水あり、火入れ、2年以上熟成)
精米歩合:60%
酒米:不明
酵母:不明
酵母:不明
アルコール度:15.5%
日本酒度:不明
酸度:不明
アミノ酸度:不明
製造元情報:神亀酒造 株式会社(埼玉県)
購入価格(税込):1705円/720ml
購入日:令和4年12月31日
購入店:吉祥本店(神奈川県横浜市)
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