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 こんにちは~、日本酒ブロガーの神奈川建一です。

 突然ですが「カレー、メロン、シュークリーム、マグロの大トロ」、この多くの人が好きな食べものに共通する味わいはなんでしょうか?答えは舌触りの滑らかさです。どれも食べた時にトロ~っとした食感があって、それがおいしさにつながっているのですね。人間は滑らかな食べ物に弱いのです。

 そして日本酒は、この滑らかな味わいというのを出すのがめちゃくちゃ得意なんです!皆さんがおいしいと感動したお酒の味を思い出してみてください。そのお酒は滑らかな舌触りを持っていませんでしたでしょうか?滑らかさは日本酒の主役と言っても過言じゃないのです。

 もちろん全人類が好きな味わいですから、他のお酒でも滑らかなものは高く評価されます。ただ日本酒に比べてハードルが高く、そう簡単に滑らかな味わいをつくれないのです。

 ビールは炭酸の刺激が滑らかさと相反しますし、ワインも酸味・渋味が滑らかさを邪魔する味となります。ウィスキーだと熟成が重要となりますが、十分熟成したウィスキーが高価なのはご存知のとおりです。

 日本酒は味わいのすべての要素が滑らかさを増すのに有利にできています。日本酒の魅力はそのトロトロの舌触りなのです!ぜひ、この点に注目して飲んでみてください。

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 それでは日本酒の滑らかさをつくっている要素を、分解して解説してみますね~。

①アルコール

 アルコールは水に比べて滑らかな舌触りを持ちます。醸造酒として最高のアルコール度を誇る日本酒の長所ですね。ただピリピリした刺激も持つので、バランスが大切です。日本酒の最適な度数が15%なのは、滑らかさも考慮してその数字に落ち着いているのです。

②糖分

 日本酒はたっぷり糖分を含んだお酒なので、糖分がもたらす粘りが日本酒の滑らかさに貢献しています。これは蒸留酒などでは実現できないので、日本酒の大きなメリットです。

③酸味

 日本酒はとても酸味が少ないお酒です。このため滑らかな味わいが酸味に邪魔されるということがほとんどないのですね。ここはワインとの比較でとても重要なポイントとなります。


④加水/醸造アルコール添加

 日本酒はできあがったお酒にお水を加えることができるという、醸造酒としてはかなり珍しい特徴があります。水を加えるとお酒は淡く軽くなります。これが滑らかさにつながるのですね。しかも、お酒の出来を確認して人為的にコントロールできるのです。醸造アルコール添加も同様の効果があります。

⑤熟成

 日本酒は冬の新酒のシーズンを除いて、できたてをすぐ出荷せずに熟成してから販売します。その間に主にアルコールが変化し、刺々しい舌触りがだんだん滑らかに変化していきます。そのお酒がおいしいかどうかを決める重要な工程です。

 これらの要素が重なり合って日本酒特有の滑らかさが生まれているのです。やはり最高峰の味である大吟醸クラスは、このメリットを感じやすいですね。

 いかがでしたでしょうか。甘味も日本酒の長所として誇るべきすばらしい味わいですが、世の中には甘いお酒がけっこうあります。滑らかさこそが日本酒のオリジナリティだと思うのです。ぜひ、次回日本酒を飲むときにはお酒の舌触りに注目してみてください。







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