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味の傾向:あの十四代がつくる夏向けの吟醸酒。ほんのり爽やかなにおいが混ざりつつも、リッチでフルーティな香りはしっかり十四代。甘味も芳醇だがすっきり感もありいいバランス。喉越しの滑らかさが十四代らしく最高だ。

合わせた料理:ブルーチーズ、ブロッコリーのナムル、厚揚げの煮浸し

僕の評価:90点/100点(真夏でも十四代を楽しめる)

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 こんにちは~、日本酒ブロガーの神奈川建一です。

 さあ、今日は日本一の銘柄をレビューしちゃいますよ!「十四代(じゅうよんだい) 吟撰 R4BY」であります~。パチパチパチ!「ぎんせん」と読みます。

 いやー、当ブログでは2年半ぶりの高木酒造のお酒です。前回は朝日鷹(地元銘柄)でしたので、十四代としては3年ぶりですね。運良くポイントカード優待で買えました。



 Twitterで聞いたところ、この吟撰は夏頃に合わせて発売される、いわゆる夏酒といった位置づけの商品だそうです。なるほど、だから醸造アルコール添加なのですね(アル添すると、お酒は軽くなり飲みやすくなります)。

 個人的には、高木酒造と言えば純米酒よりアル添酒が上手というイメージがあります。純米酒よりアル添の方が値段が高い、そんなことが許されるのも高木酒造だけ!期待もうなぎ登りですよ!

 スペックを見てみます。

 アルコール度 15%
 精米歩合 50%
 日本酒度 不明
 酸度 不明
 アミノ酸度 不明
 醸造アルコール添加、吟醸香あり、加水あり、火入れ

 大吟醸も名乗れる数値ですが、あえて吟醸酒としています。蔵元の考えが反映されてますね~。そこまで気取らず、気楽に飲むお酒ということでしょう。とはいえ、同じアル添酒である本丸や朝日鷹との違いは気になります。飲んでみましょう。

◆濃厚!でも・・・

 きっちり冷やしてグラスにそそぎます。いや~、きれいですね。透明度抜群です。クリスタルな外見ですね。ほんのりイエローのトーンがついています。ごくごく普通の色づきでしょう。

 香りをチェックします。うおおおお、華やかでリッチな香り!これぞ十四代ですよねぇ。熟れたリンゴや白桃を思わせます。でも、ちょっとメロンみたいな涼しげなフルーツも混ざっていますね。バランスがいいです。飲んでみます。

 めちゃくちゃジューシーでリッチな甘味ーーーーーーー!!!!グレイトッ!!

 グッジョブ、グッジョブです!これぞ十四代だぜ!

 期待を裏切らない芳醇な甘味です。フルーティな香りと混ざったこの味こそ、山形吟醸酒ですねぇ。

 そして喉越しの異常な滑らかさ!ヌルリとひっかかりなく喉奥に流れていくこの感触は、高木酒造でしか味わえません。

 以上のようにいつもの十四代の味なのですが、所々にすっきり感を感じるんですよね。甘味が意外とサラリとしていたり、後味に糖分が残る感覚がなかったり。これが高木酒造なりの夏酒としてのこだわりなのでしょう。目立たないけど、しっかり爽やか感が出ていますね。

 料理はやや淡めの味わいのものがよかったですね!個人的には肉類よりも野菜、豆腐なんかが好みでした。やっぱり十四代ですから、食事よりお酒を主役にして飲みたいところです。ブルーチーズは鉄板なので、ぜひ試してみてください。

◆絶妙なアル添感

 醸造アルコールの存在感ですが、自分にはほとんどわからなかったですね。まあ高木酒造は、本丸のような本醸造酒でも違和感ないお酒つくれる技術持っているので、当然ではあるのですが。おそらく醸造アルコールの添加量も少ないのではないでしょうか。

 あと、このお酒も開栓後2日目から香りが華やかになりました。初日の十四代はイマイチ説が再度確認できましたね(笑)。ぜひ、開栓当日はちょっと飲むぐらいにして、翌日からたっぷり堪能してください。

 「十四代 吟撰 R4BY」、夏酒でも期待を裏切らない十四代でした。ぜひ暑い夜にどうぞ!


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