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味の傾向:高知県の酒蔵がつくる辛口の純米酒。香りは穏やかで主張しないタイプ。味は非常に淡く滑らか。しかし、食事と共に飲むと、甘味・うま味がじんわりと出てきて、後味のキレも心地よい。

合わせた料理:クラゲの刺身、厚揚げの煮浸し

僕の評価:70点/100点(刺身が溶ける)

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 こんにちは~、日本酒ブロガーの神奈川建一です。

 今回は高知県のお酒です!「桂月(けいげつ) 超辛口 特別純米酒60 R4BY」であります。最近は、暑い日に辛口の日本酒を飲むのにハマっています(笑)。

 高知といえば全国屈指の酒飲み県!もちろん日本酒も銘柄が豊富で、関東では酔鯨や船中八策あたりをよく見かけますね。この桂月はこだわった酒屋さんなどで見かける銘柄で、上の写真のような白ラベルに文字オンリーのシンプルなデザインがトレードマークです。

 この特別純米酒は超辛口ということで、もちろん日本酒度が高い!(日本酒度とは糖分含有量の目安です) +11という数値を叩き出しています。高知流の辛口がどういう味わいか、楽しみですね。

 スペックを見てみましょう。

 アルコール度 15%
 精米歩合 60%
 日本酒度 +11
 酸度 不明
 日本酒度 不明
 純米、吟醸香ほぼなし、火入れ、加水あり

 日本酒度以外は、ごくごく普通の純米酒ですね。日本酒度がこれだけ高いのにアルコール度は15%なので、かなりお水を加えていると予想できます(日本酒度を高くするために発酵を進めると、アルコール度も高くなるため)。どのようなバランスになっているか、確認してみましょう。

◆むっちゃ淡くてむっちゃキレキレ!

 キンキンに冷やしてグラスにそそぎます。外見をチェック!お酒の透明度が高いですね~。ほんのり、本当に少しだけイエローがかっています。ほぼ無色ですね。やはり加水が多いのでしょうか。

 香りを確認します。ほう、穏やかですね。香りが主役になっていないお酒です。特別純米酒を名乗っているだけありますね。豆っぽい印象がほんのりあります。ワイングラスよりお猪口が似合いそうですねぇ。さて、飲みましょう。

 超~~~~~~淡い!薄味!そして後味はキュッとキレる!!

 おお、こうきましたか~。限界まで淡くした辛口日本酒です!

 とにかく薄味です。甘味も少ないのですが、辛口だから少ないのではなく、加水で薄まっているので少ないという印象です。やはり、加えたお水の量は多めのようですね。

 超辛口だから強烈な味わい!というわけでもなく、シャープな苦味と刺激で後味がスパッとキレるタイプですね。

 しかし、これが食事と一緒だと化けます。特に生の海産物がいい!!

 有明海産赤くらげの刺身は最高でしたね!たまたま高知産のゆずポン酢があったので、それを付けて食べたのですが、おいしすぎました。お酒からじわりじわりと甘味・うま味が出てきて、刺身の繊細な味わいにピタッと寄り添うんですよ。蔵元の公式ではカツオのたたきもおすすめされていましたが、きっと完璧でしょう。生の魚介類、おすすめです!

◆高知らしさがあふれてて素敵

 非常に淡く軽い酒質の日本酒でした。個人的には食中オンリー酒と感じましたが、酒飲みの人からするとまた違うのかもしれません。淡い味なので、まるで水のように飲めるんです。高知で行われる酒盛りでは、人気酒なのかもしれませんね~。

 やはり、高知のお酒は個性がはっきりしていて楽しいですね。個人的には、新潟のお酒との対比が面白いです。もう少し深掘りしていきたいと思います。

 「桂月 超辛口 特別純米酒60 R4BY」、高知らしさが詰まった辛口酒です。ぜひ魚介類の肴と一緒にどうぞ!

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