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味の傾向:新潟を代表する酒蔵がつくる冬季限定酒。アルコール度20%から生まれる絶妙な甘味は唯一無二の味わい。危険なほど飲みやすいが、一度ハマると逃げられない魅力たっぷりだ。

合わせた料理:大根とさつまあげの煮込み、カラムーチョ

値段(税込):1260円/720ml

僕の評価:85点/100点(この甘さはずるい)

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 こんにちは~、日本酒ブロガーの神奈川健一です。

 今回は新潟のお酒です。「〆張鶴(しめはりつる) しぼりたて生原酒 R5BY」であります!

 自分はめったに同じお酒を再購入しないのですが、このお酒だけは買ってしまいます。なんと当ブログ最多の3回目の登場です!あのおいしさには勝てないんですよ。

 お値段がかなり安いということも、つい買ってしまう理由ですね。4合瓶で1260円、一升瓶なら2630円です(税込)。このコスパのよさには、ついついお財布の紐も緩むというものです。

 値段が安い理由は、醸造アルコールをたっぷり添加しているためです。アルコールでかさ増ししたお酒なので、生産コストが大きく下がっているのですね。

 かさ増しと言うと悪く聞こえるかもしれませんが、そんなことはないんですよ。この〆張鶴・しぼりたて生原酒がすごいのは、醸造アルコールを加えることで味わいのバランスを精密に調整し、最適な甘味をつくり上げているところなのです。純米の日本酒にはつくれない不思議な味わいに、僕はぞっこんなのですよ。

 さて、スペックを見てみましょう。

 アルコール度 20%(原酒)
 精米歩合 60%
 日本酒度 +3
 酸度 1.6
 アミノ酸度 不明
 醸造アルコール添加、吟醸香あり、生酒、原酒

 もちろん一番目を引くのはアルコール度20%です!日本酒に許される度数のほぼ限界の数値ですね。とてもパンチのある味わいが期待できます。そしてもう1つ重要なのが、日本酒度+3です。これはお酒の中に、そこそこ糖分が残っていることを意味しているのですね。アルコールの甘味と糖分の甘味の混ざり合いが、このお酒のキモとなります。

◆ダブル甘味にノックアウト!

 できたてのお酒なので、キリッと冷やしてからグラスにそそぎます。お酒の外見はきれいですね~。新潟のお酒特有のクリアな質感です。ろ過をしっかりおこなっているのでしょう。

 香りを確認してみます。あ~、しぼりたてのお酒って感じですねぇ。アルコール感のある涼し気な印象の香りです。日本酒の典型的なにおいですね。アルコール度が高いので、鼻が痛くなるワイングラスより、おちょこなどが似合いそうです。

 では、飲んでみます。

 これこれ、この甘味!!お米の甘味とアルコールの甘味がマリアージュしているよッ!!

 いや~、たまりません。これを味わうために冬の季節が待ち遠しいンです!

 糖分が持っている栄養を感じさせる甘味と、アルコールが持つ錯覚の甘味(栄養のない甘味)ってそれぞれ個性的な味わいを持っているのですが、どちらの甘味もはっきり感じられるのがこのお酒の魅力です。これを実現しているお酒って、なかなかないんですよ。

 日本酒(ワインやビールも)の中には糖分とアルコールが存在しているので、僕たちは常にどちらも味わっているのですが、区別がついていないことがほとんどです。この〆張鶴ほど「2つの甘味が混ざってるー!」と感じさせてくれるお酒はないですね。

 毎回書いていますが、合わせる料理はなんでもいいです。アルコール度が高いのに、すばらしいバランスですね~。ただ、今回は「辛いお菓子っていけるんじゃない?」と思いついて、カラムーチョを食べてみましたが、かなりいけました。唐辛子などを使った激辛スナックは相性よさげですよ。

◆アル添をもっと飲もうぜ!

 今回も大安定の傑作酒でした。僕は去年から、醸造アルコール添加のお酒がさらに好きになって、見つけるとつい買ってしまうようになりました。ごく少数ですが、気合の入った新商品も出るようになって、うれしい限りですね。

 お酒の流行って、大きな流れがドカーンとくると、しばらく続いてその後揺り戻しが来るというパターンがけっこうあります。近年の日本酒の大きな流行は純米酒でしたが、そろそろアル添が増えていくんじゃないかな?なんて期待しております。

 「〆張鶴 しぼりたて生原酒 R5BY」、皆さんにぜひ飲んでもらいたいアル添日本酒です。日本酒の味わいの可能性を感じますよ!

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