写真 2024-01-02 21 26 27

味の傾向:岩手の人気蔵がつくる新年のお酒。上品な果実の香りに、じゅわっとジューシーな甘味がまるで白桃のよう。甘口だがバランスの取れた味わいで、ハイレベルな仕上がりになっている。

合わせた料理:焼きししゃも

値段(税込):1650円/720ml

僕の評価:80点/100点(すばらしい酒づくり!)

◆◆◆

 こんにちは~、日本酒ブロガーの神奈川健一です。

 今回は久しぶりに岩手のお酒をご紹介。「赤武(あかぶ) 純米 NEWBORN 生酒 R5BY」をレビューします~。

 赤武と言えば、今や押しも押されぬ岩手県を代表する銘柄になりました。甘味をいかしたフルーティなお酒をつくれば天下一品と言えるでしょう。ファンの方も多いのではないのでしょうか。

 当ブログでもレビューしたことがありますが、なんと7年前だったので(笑)、再確認の意味も含めて、つくりたてのお酒であるこの純米NEWBORNを購入してみました。



 調べてみると、冬に発売されるNEWBORNシリーズは、他に純米吟醸と、醸造アルコール添加の「F」という商品があるようです。この商品展開から予想するに、この純米は香り穏やかで味がしっかりしたタイプではないかと思われます。

 スペックを確認しましょう。

 アルコール度 15%
 精米歩合 60%
 日本酒度 不明
 酸度 不明
 アミノ酸度 不明
 純米、吟醸香あり、生酒、加水あり

 できたての生酒である点を除けば、ごく一般的なフルーティ系純米酒のスペックです。フレッシュな香りをいかしつつ、酒蔵独自の味わいをどう表現しているかに注目ですね。

◆超甘くて超おいしい!

 冷酒でグラスに注ぎます。お酒の見た目を確認しましょう。薄めに黄緑の色がついていますね~。つくりたての生酒の外見です(グリーンのトーンは生酒のしるしなのです)。グラスの底に少し泡も見えます。炭酸が残っているようですね。できあがってすぐに瓶詰めしたことがわかります。

 香りをかいでみましょう。おほ~、すばらしくエレガントな果実の香り!これはお見事です。白桃の印象ですかねぇ。フレッシュさもありつつジューシー。強すぎず弱すぎずのバランスになっています。

 飲んでみましょう。

 めちゃくちゃ甘くて美味し~~~~~!!ジューシーで飲みやすくて、飽きない!いくらでも飲めるぞ!

 きました、甘口なのにやたらと飲みやすいヤツです。反則級のうまさ!

 最初から最後まできっちり甘いです。甘口派も思わずニッコリしちゃうぐらい糖分を感じますね。

 そしてこの甘味に飽きてしまわないように、細かいバランス調整がされていますね。生酒のフレッシュさ&微炭酸、酸味、刺激、苦味などなどが絶妙に甘みをフォローしてくれます。その味はまさにジューシーなピーチ!

 味がしっかりしたお酒なので、おつまみはシンプルに塩味が効いたものがいいと思います。焼き鳥の塩ねぎまとか、アジの開きとか。僕は焼きししゃも+マヨネーズにしてみましたが、最高すぎました!きっと塩だけでも飲めちゃうお酒ですね。

◆名実ともに岩手を代表するお酒

 7年ぶりの赤武レビューとなりましたが、確かな技術の研鑽を感じさせるお酒でした。甘みが欲しくなる冬の季節に飲むために、最適化されているのでしょう。飲み手に寄り添えるお酒をつくれる、すばらしい酒蔵ですね。

 しかし、冬の甘口酒は本当においしいですね!甘みが強いお酒は苦手な方なのですが、寒い季節は体が甘味を求めているので、とてもおいしく感じられます。これも四季のある日本ならではのお酒の楽しみ方ですね。

 「赤武 純米 NEWBORN 生酒 R5BY」、丁寧な醸造を感じさせる傑作生酒でした。ぜひ新年に味わってみてください。

写真 2024-01-02 21 26 19